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23区内に建てた狭小住宅のアレコレ-建物以外の費用や購入後にわかった土地の懸念点-

土地の購入が無事完了し、設計事務所とも契約が済み、いよいよ間取りなどの具体的な建築に関する打ち合わせが始まりました。ところが、当初は楽観的に考えていたちょっとした心配事が現実的な懸念点として出てきまして、そのときのことを今日は書いてみたいと思います。

湧水がっ!!

土地が手に入ったということで、前の家が解体された更地ではありますが、自分の土地かーということで何度も見に行ってしまうのですw
元々水はけはよくなさそうだなと思ってはいましたが、何度か見に行くうちに雨も降っていないのに、というかむしろ晴れが続いていたはずなのに水たまりが無くならない。むしろ大きくなっているような気もする。。。。

わりと大雨が降った後、数日経過した当時の状況

何箇所かにあった水たまりを見て回って、そして見つけました。なんと、地面からちょろちょろと水が湧いている箇所があるではありませんか。。
いやー、このときは結構やっちまったかと思いましたね正直。
ただ、事前に土地改良だったり地盤強化だったり方法は色々あることも学習していたので、不動産屋の担当者さんと設計士さんに状況を伝えて、水道管などからの水漏れなのか、天然の湧水なのかを検査してもらったり(結果は天然でした)、もし仮に家が建てられない、もしくは地盤改良に通常の範囲を超えるような多額の費用がかかる事になった場合に備え弁護士さんに相談するなどしてもらいました。

間取りの計画を進めつつ、数週間かけて状況調査を進めていくと、設計士さんと施工会社さんからとある提案が。
仮に基礎工事を始めたら湧水がドバドバでてしまった場合のことを想定して、湧水を下水に逃がすために、家を50cmほどセットバックさせて、そこに有孔管を埋めさせてくれとのこと。
これは、悩みました。ただでさえたったの建坪10坪の土地で50cm家をセットバック。。。50cmも部屋が狭くなる。。でも湧水対策は何らかしないと色々と物事が進んでからやり直しとなると、かなりの手戻りが発生することになります(工事は建築確認申請が承認されないと始められないので、構造などに関する図面の修正が工事後に入ると建築確認申請からやり直しになる)。それでもどうしてもまだ起きていない仮の状況改善のための50cmセットバックは納得できず、設計士さんには案を一旦持ち帰りいただきました。そして後日代替案として出てきたのが、現在の形なんですが、家全体をセットバックさせるのではなく、1Fの車庫部分の土間と左右の柱のみセットバックさせて2Fから上はそのままににして車庫に軒が出来るような形にするという案。建物強度的にも構造計算的にも変わらずに対応可能ということでそれでも若干の不満はありましたが、この案で行くことに。しかし、これはむしろ良い結果となりました。
当初の案だと道路すれすれのところまで土間を打つ予定だったんですが、50cmセットバックしたことにより、土間と道路の間に砂利を撒いたり、表札用の看板やちょっとした植木場所を設けることができました。

セットバック部分と埋めた有孔管
セットバックさせたおかげで最終的にこうなりました

地盤改良

支持層がちょっと深いところにあることは、事前の調査でもわかっていたため、地盤改良にはスーパージオ工法(※”スーパージオ工法”以外にも地盤置換工法はありますが、工事を依頼した工務店さんが扱っているのがこれでした)という地盤置換工法を考えていました。詳しくは上のリンク先を見ていただければと思いますが、通常の柱状改良や鋼管杭なんかと比較すると費用はかかりますが、地盤改良だけでなく、免震効果が期待できたり、免震保証があったり、将来土地を売却する際の現状復旧時の費用が安いことなど、メリットが大きいと判断していました。
なんですが、、、いざ検討を進めていくと土地が狭すぎて使えるかどうかはちょっと賭けになるかもということと、せっかく建ぺい率80%の土地なのに建築面積をもっと狭くしないと計算上効果が発揮できないということで、断念せざるを得ない状況に、、、
要は、建物の重量以上の土を除いた部分に、樹脂製の土台を埋めていくわけなので、土地いっぱいに建物が建つような場合には向かないということだと理解しました。
ということで、こうなると我が家の土地的には鋼管杭工法一択です。
耐震基準的には2をクリアできるようにオーダーしていましたが、期待していた免震が使えないということになったため、免震でなくとも何か揺れに対応する安心材料がほしくなり、他の建築会社さんで進められた制振テープというものを一緒に採用しました。
結果的に、鋼管杭と制振テープを合わせると、当初のスーパージオで予定していた費用よりも高額に、、、、両方で約200万円の出費となりました。

給排水引込工事

もう一つ予定外のことがありました。
給排水引込工事というのは、道路の下を通っている上下水道管とガス管を家で使えるように引き込む工事のことです。ちなみに、工事の名称的にガスのことには何も触れてなくても、”給排水引込工事” と呼ぶ工事にはガス工事も含まれています。道路の交通規制を行って、掘削して引き込むので、そこそこ費用もかかります。元々建っていた古家の設備は使えなかったので、やらざるを得ません。ただし、この工事は掘削範囲が狭ければ安くなるという工事なので、家のそばをインフラが走っているかどうかで50万円ほど費用が異なると聞いていました。
我が家の場合、土地を買う際にもらった資料の中に、上下水道・ガスの配管図を手に入れていて、それを見る限りすぐ前を通っているように見えたのですが、調べた結果少し離れた場所からの引き込みが必要ということで、80万円ほどかかることになりました。。。

まとめ

ということで、家を建てる際に実際の家以外にかかる費用には以下を想定しておいた方がいいです。

  • 地盤改良費用

    • 表層改良:約50万円程度らしい

    • 柱状改良:約100万円〜

    • 鋼管杭:約100万円〜 <- 同じ条件なら柱状改良よりもこっちのが高くなる

    • 地盤置換工法:約150万円〜

  • 給排水引込工事:約50万円〜100万円

  • 地震対策費用

    • 耐震等級を上げる:1 -> 2で約50万円〜

    • 制振・免震:約50万円〜

  • 省エネ基準対応:我が家は計算だけしてもらって3万円ほどでしたが、申請してちゃんと取得するとかだともうちょっとかかるんじゃないかと思います

次回は、いよいよ間取りや住宅設備の話しに入っていきたいと思います。

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