23区内に建てた狭小住宅のアレコレ-序章-
まえがき
こんにちは。
2022年08月に人生初の戸建て(設計事務所の設計による一からの注文住宅)を手に入れたので、まだ記憶が新しいうちに、いろいろなことを書き留めておこうと思います。
これから建てる方も、まだ未定な方も、東京に家を建てない方も少しは読んどいてよかったと思ってもらえるような内容に努めたいと思います。
上京して早25年なわけですが、これまで、賃貸分譲合わせて5軒のアパートやマンションに住んできました。
今回の戸建てを決める前までは、妻と娘(小学校低学年)の3人で大田区の北部にある築50年近いマンションに7年半ほど住んでいました。
マンション自体は、管理会社もしっかりしていて管理が行き届いており、定期的に大規模修繕も行われ耐震工事も終わっており、築年数は経っていましたが、不安なく快適にすごせる良い建物だったと思います。
また、12階建ての11階の角部屋で周りに高い建物もないため眺望もよく、2LDKでしたが広さに大きな不満もなく、駅まで徒歩10分で3駅4路線利用可で、徒歩圏内にコンビニ、スーパー、病院なども多く、とても住みやすい住環境でした。
そう、べつに引っ越す必要なかったんですw
それがなぜ新築戸建てを建てようということになったのかまでを、今回は書いておこうと思います。
引っ越しを決めたいくつかの理由
在宅勤務中心の生活
これは私だけでなく、日本どころか世界中でこういった需要が生まれたのだと思いますが、Covid-19 をきっかけに在宅勤務が増えたことが大きな割合を占めます。
妻との共働きの中で、寝室、子供部屋、LDKの3部屋(間取りは以下の図を参照)だと、子供が学校に行っている間はいいのですが、3人とも家にいる状態で妻と私が在宅勤務という状況が続くと、子供の宿題だったり、あれやこれやと話しかけられたりでそれなりにストレスが溜まるものです。
在宅勤務が1年を過ぎたあたりから、部屋数がもう一つあると諸々都合がいいよねーという話しをするようになりました。
マンションの老朽化
これは、前述したことと少し矛盾するようですが、鉄筋コンクリートで耐震工事も済んでいるので、地震などの心配はいらなくなったのですが、それでも築50年ともなれば、あちこちボロは出てくるものです。
実は、入居当初に排水管の老朽化による階下への水漏れを起こしたことがあったのですが、それがとくにここ数年マンション全体で増えており、この先給排水管やガス、電気などのインフラ設備の修繕のため、管理費・修繕費が高騰していくことは明白でした。
駐車場の賃料
コロナ禍になる前までの8年間くらいは、カーシェアを利用していたんですが、コロナのためか近所のカーシェアは予約で一杯となってしまい、全く利用できない状況になってしまいました。
そこで、中古車を手に入れたのですが、マンションの駐車場に空きはなく(あっても2万円後半)、少し離れたところに駐車場を借りましたが月2.5万円の負担を余儀なくされました。
年齢的な問題
最後に年齢的な問題です。
ご存知な方も多いと思いますが、住宅ローンを組む際、35年ローンが最長となることが多いです。(異なるケースもあるようですが)現在は完済時の年齢が80歳未満であれば、最長ローンが組めるようです。
ということは、45歳までにローンを組まないと35年ローンが組めなくなります。
2021年は、住宅ローン金利が非常に低く(平均金利年1.47%)、2022年に45歳になる私としては、ローンを組んで家を買うのであれば、最後のチャンスであると考えました。
私は80歳までローンを支払い続けたくないので、より早く完済することが目的です。金利が低ければ毎月のローン金額の内、元本比率が高くなりますし、繰上返済分として貯蓄しようとしたお金を投資に回すことで金利以上の資産形成ができる可能性が高いです。
結果、融資いただいた銀行からは、平均金利よりもかなり優遇してもらえたので、この選択は正しかったと思っています。
”マンション” OR ”戸建て”
これも賛否両論あると思いますが、その前に、"賃貸" OR ”購入”についての私の考えですが、短期(2-3年)なら賃貸ですが、長期間住むのなら”購入”派です。
不動産を資産として持つことは、たしかにリスクを伴います。代表的なリスクは資産価値が下がることでしょう。ただし、このリスクはかなり減らせると考えています。
私はこれまでに2回マンションを買ったことがありますが、どちらもローンの残債よりもかなり高く売却しています。
私が考える重要ポイントは、
駅近
オーソドックな間取り
の2点です。
最低限この2つさえ守っておけば、多少時間がかかっても欲しい人は現れると思います。
これから日本の人口はどんどん減っていくと言われてますので、家を欲しがる人も相対的に減ってくると思いますが、都心においてはまだまだ需要はあると思います。
ですので、購入すれば、賃貸で支払う家賃分がそのまま資産になるという考えはありだと思います。
ただし、賃貸とは比較にならないほどの事務手続きなどの面倒事はついてまわるので、そういうのがめんどくさい人は向かないとは思います。
さて、本題の ”マンション” OR ”戸建て” ですが、これは本当にメリデメあって難しいところです。
私はこれまでは圧倒的にマンション派でした。理由としては、
24時間ゴミが出せる
建物の面倒は管理組合が見てくれる
地震や浸水などの災害に強い(タワマンとかはあれですが)
土地代はマンション全体で分割されるので同じ広さなら戸建てよりも安価であることが多い
などです。
一方、最大のデメリットは、管理費と修繕積立金じゃないかなと思います。
新築のうちは安いものですが、20年30年と経つと最初は2万円だったものが3万円4万円になってくるのが普通です。
3万円を30年払い続けたら、それだけで1080万円にもなります。戸建ては管理費は自分でやるので無料です。修繕費は月に1万円は貯金しておけと設計士さんに言われましたが、1.5万円でも540万円浮きます。
戸建てのメリットは、上述した管理費がいらない点のほか、
自分の土地の範囲内であれば、庭でなにかやるのも、建物になにかするのも法律の範囲内で自由
駐車場が敷地内に持てる
上階下階への騒音配慮がいらない(受けない)
土地が資産となる
なんかが代表的なところだと思います。デメリットとしては、気密性・断熱性なんかがよく言われますが、断熱材に何を使うかでだいぶこのへんは回避できるように思います。
あとは、耐用年数(22年)が短い点はたしかにRC造で無い限りはそうだと思いますが、法定耐用年数の話しであって、22年を過ぎたら家が潰れるわけではないので、昨今の木造の建築技術を信じるほかないです。
他には、マンションのメリットであったゴミ出しがいつでもできないところは、個人的には一番のデメリットだなと思ってます。
生ゴミが毎日捨てられないこととか耐えられん!ということで、我が家は冷凍庫を冷蔵庫とは別に買って、生ゴミはゴミの日まで冷凍庫で凍らせて保管することで解決しましたw
その他のゴミも保管場所を作ることで解決できたので、今はそれほどストレスなく生活できています。
紆余曲折あっての土地探しへ
ということで、妻の希望もあってのことですが、前述したような理由で戸建ての方が今の我々には都合が良さそうだということになりました。
ただ、23区内の利便性は死守したかったので、流石に新築は無理だろうと思い、まずは中古の戸建てを中心に、中古マンション2割、中古戸建て8割くらいの比率でいろいろな物件を見て回りました。
見て回りはじめてしばらくして気づいたのですが、中古なのに全然安くない!!。。。
え!?この物件悪くはないけどこんなにするの?流石に売れないでしょーーとか思ってるとすぐに売れていく。。。
そう、コロナ禍で不動産需要が高まり売れまくってたのです。
つまり、良い物件は出たらすぐ売れる。残りものにはなにかあるという状態。
たしかに築20-30年程度の戸建て物件だと、ちょっとした庭がついていたり、間取りも広かったりと、当初の予算だとそういった物件を新築で建てることは絶対無理ではあったのですが、古い = 早々に修繕しなければいけない可能性が高い ということでもあるので、修繕規模によってはそれなりの出費にもなりますし、ある程度のリフォームを前提にしないとそのままでは入れないかなーという物件が多かったです。
そう考えると、狭い土地でも建ぺい率が高ければ3階建てにすることで必要な広さを稼げるし、そもそも庭とか不要だしということで、これは新築も可能性もしかしてある??と、土地も視野に入れて探すこととなりました。