下調べも何もせず、キューバにバックパック -ハバナ編-
1.いや日本からキューバまで24時間かかるん!?
成田空港からアエロメヒコ(メキシコの航空会社)に乗り12時間かけ、メキシコシティ空港へ
まさかのフライト中に、超お気に入りだった低音重視のSONYのイヤホンが壊れる...
不吉なスタート。
「いやいや、旅に音楽は最重要だろ。何壊れてんねん。」と思いながら。
メキシコシティからキューバ(ホセマルティ空港)への便までは滞在時間が7〜8時間あった(多分取ったチケットが一番安かったため乗り換えの時間が長かった)
これだけ滞在時間があれば、小メキシコ旅行もできたと思う。
しかし頭の中では葛藤と偏見があった。
「メキシコって治安鬼悪そう!」
かろうじて繋がる空港の弱いWiFiを使い、空港周辺で観光できるところはないかと調べる。
するとほとんどの旅行記事でタクシーの詐欺に合うとの情報が。
偏見と恐怖心が相まって、空港の外に出るのを踏みとどまってしまったな〜
そして、キューバを存分に楽しむために、到着する前にアクシデントはあってはならないということで、メキシコ小旅行はパス。
あっそもそも持っていたチケット的に空港は出られないルールだったかもしれない。(うろ覚え)
さぁさぁ
成田→メキシコシティ(トランジット含めここまで約20時間)
そしてキューバの首都ハバナへは約3時間のフライト
合計して日本からホセ・マルティ空港まで23時間(ほぼ丸一日)、深夜に到着。
↑ホセマルティ空港から撮った写真
2.深夜のホセマルティ空港から早朝散歩
ホセマルティ空港で、1人の旅行者と出会う。
小一時間話して
「もう空港でイジイジ待ってるのも時間の無駄だし、タクシーでお互いが予約してる宿まで行っちゃわね!?」と言う
自分が予約していたホテルに到着したのは早朝5:00
ワイ:「部屋入れませんかね〜?」
コンシェルジュ:「いやまだ、チェックインできんわ!」
いや当たり前よな。いくらなんでも早すぎた。空港から出るんじゃなかった。
途方に暮れたワイは10kg以上するバックパックを背に
まだ夜明け前のハバナをトボトボ歩き回る。
海辺をトボトボ歩いていると、
キューバの輩3人:「明日のパーティにこねぇ!?」と誘われる。
ワイ:作り笑顔で「行くよ!」(もちろん行かないの意を込めて)
トボトボ... トボトボ... トボトボ...
「あれっワイの銀色のマットレスがない!」
(野宿用に60リットル級のバックパックの下に紐でくくりつけておいたアルミっぽいマットレスが)これ↓
やられた...多分スられた...
あんなん落とすはずないもん。グルグルにくくりつけてたもん。
自分が歩いてきた道を戻って、探す。ない。どこにも無い。
今思えば、乗ってきたタクシーの中や空港に忘れてきたのかもしれないけど
もうまともに寝てないヘットヘトに疲れ切ったメンタルと脳みそには大打撃すぎる。
人を疑うということしか道は残されてなかった。
今思えば完全に不注意だった自分が悪い。
3.夜明けから昼ホテルにチェックインするまで
途方に暮れながら
「せっかくだからチェックインまでそこらへん歩きまくるか!」
と脳はバグっており、スターモードに入っていたので10kg以上はあるバックパックを背負いながら夜明けのハバナをまた歩き回る。
すると1人のキューバ人に話しかけられる
男:「ハポン?チーナ?コレア?」(日本人か、中国人か韓国人かという意味。)
ワイ:「あっハポンハポン」
疑心暗鬼だけど、もう初日にしてメンタルが限界に達しているワシに
男:「ここら辺の観光スポット、案内してあげよか?」(優しい笑顔で話しかけてくるオッサン。)
ワイ:「こいつなら信用できるッッッッッ!」
と超弩級がつくカモメンタルをかます。
悲劇は
なんの変哲もない街のサンドイッチ屋さんからはじまるのだ。
お腹も減りまくっているワイに嬉しい食糧オオオオオオオン!
しかも当たり前だけど、現地の食いモオオオオオオオンンン!
柔らかく煮た豚を細かく割いてパンに挟んだサンドイッチ
いわゆるキューバサンド(気になる人は調べてみてねっ!)
これだけで大歓喜だったわけだけど
会計の際
男:「払って。」
ワイ:「ん?えっなんで?なんかめちゃめちゃおもてなししてくれる雰囲気出しとったやん...」(心の声)
と思ったけど、まぁ100円200円くらいやし、これから色々案内してくれると思うし、チップとして払うか。と疑念を押し殺し奢る。
そして食べ終わると次の場所に連れて行かれる。
男:「ライブ付きのディナーショーをここでやるからさ」
と連れてこられたかなり綺麗めな会場
おそらくライブやディナー会場のオーナーであろう人の元へ連れて行かれ
私はまんまとディナーショーのチケットを5000円で買ってしまったのだった...
ボーッとしたままの頭で
彼が住んでいるのか、彼の仲間がいるのかわからんけど
鬱蒼としたアパートに連れて行かれたんよ。
今でも覚えているアパートでの会話
男:「ホテルとかだと、一本1000円以上もするんだぜ、だけどな特別に20本で1万8千円でどうだ。」
ワイ:「いやまじでそんな金ない。予算的に無理」
男:「じゃあ10本で9000円!どう?」
ワイ:「いやぁ、10本もいらねぇなぁ...その半分の5本で4500円はどうよ?」
男:「おおじゃあわかったよ、今はお金持ってねんだけどさその10本を俺らで半分ずつにして、あとで半額の4500円払うからとりあえず今はお前が全額払ってくれね?」
ってことで、タバコもろくに吸ったことはないけど、キューバにきたからには葉巻を吸ってみたかったワイは9000円を払ってしまったのだ。
男はというと、急ぎ足でどっかに去って行った。
ワイ:「あぁ!待って待ち合わせ場所も話していない上に、絶対待ち合わせ場所話したからといってここは日本じゃねぇ、キューバだ。払いに来るわけねぇ。」
絶望した。
騙されたと気づいたことに
そして情報もほぼないままキューバに旅してきて、心の準備もできていないうちに口車に乗せられて、苦労して貯めたお金をスルスルスルっと払ってしまったこの自分の浅はかさに...
↑本物の葉巻だよという証のシールっぽいのだけれど、おそらく偽物。
葉巻自体も本物のコイーバではなく偽クオリティの葉巻だと思う。
4.初日の出来事から、旅と人生について学ぶことしか無い件
あったりまえのことだけど、旅の前には準備があるとリスクをできるだけ避けられる。
・地球の歩き方を熟読する。
・日本人宿に泊まり情報収集する。
・その国の旅経験者に聞き込む。
・旅ブログをネットで漁る。
・誰かと一緒に行く。などなど
・そして旅行先に変な期待をしない
・自分の主張を最大限に表現できるほどの英語力を磨く
・現地の言葉(あっこいつ少しは言葉わかるんやと思ってもらう)を少しかじる。
ボロボロキューバ旅行part2に続く...