Nick Martinez to #TeamUSA!
アメリカ代表ロースター発表
先日東京五輪の野球アメリカチーム(#TeamUSA)が発表された.
選出された選手は以下の通り.
投手
Shane Baz; RHP; Tampa Bay Rays; Durham (AAA)
Anthony Carter; RHP; Mexican League; Saraperos de Saltillo
Brandon Dickson; RHP; St. Louis Cardinals; Memphis (AAA)
Anthony Gose; LHP; Cleveland Indians; Columbus (AAA)
Edwin Jackson; RHP; Free Agent
Scott Kazmir; LHP; San Francisco Giants; Sacramento (AAA)
Nick Martinez; RHP; Nippon Professional Baseball; Fukuoka SoftBank Hawks
Scott McGough; RHP; Nippon Professional Baseball; Tokyo Yakult Swallows
David Robertson; RHP; Free Agent
Joe Ryan; RHP; Tampa Bay Rays; Durham (AAA)
Ryder Ryan; RHP; Texas Rangers; Round Rock (AAA)
Simeon Woods-Richardson; RHP; Toronto Blue Jays; New Hampshire (AA)
捕手
Tim Federowicz; C; Los Angeles Dodgers; Oklahoma City (AAA)
Mark Kolozsvary; C; Cincinnati Reds; Chattanooga (AA)
内野手
Nick Allen; Oakland Athletics; Midland (AA)
Eddy Alvarez; Miami Marlins; Jacksonville (AAA)
Triston Casas; INF; Boston Red Sox; Portland (AA)
Todd Frazier; INF; Free Agent
Jamie Westbrook; INF/OF; Milwaukee Brewers; Nashville (AAA)
外野手
Tyler Austin; OF; Nippon Professional Baseball; Yokohama DeNA Baybears
Eric Filia; OF; Seattle Mariners; Tacoma (AAA)
Patrick Kivlehan; OF/INF; San Diego Padres; El Paso (AAA)
Bubba Starling; OF; Kansas City Royals; Omaha (AAA)
ユーティリティー
Jack Lopez; UTL; Boston Red Sox; Worcester (AAA)
MLBの40人ロスター入りしているプレイヤーは出場しないため,マイナーリーグ,FA,海外リーグ所属選手が名を連ねている.MLB経験者は,14球団を渡り歩いたエドウィン・ジャクソン,かつてのTBの若きエースで,今シーズン6年ぶりにMLBで登板したスコット・カズミアー,かつてのNYYのクローザー,デービット・ロバートソン,CINで活躍したトッド・フレイジャーなどが著名な存在だろう.
MLB未経験の選手で楽しみなのはTBのマイナーに所属するシェーン・バズだ.PTIがTBクリス・アーチャーとのトレードで,現在はTBの主力に成長したオースティン・メドウズ,タイラー・グラスノーと共に放出した投手で,現在チーム5位,MLB公式の71位のトッププロスペクトである.一方,対価を支払って得たクリス・アーチャーは獲得後2シーズン半で故障の影響もあり33試合にしか登板できなかった.このトレードはPITの大失敗トレードとして有名で,結果的にPITの再建が長引くことに繋がっている.しかも,クリス・アーチャーは今シーズンからTBに戻っている(なお故障).
NPB所属選手からは,三冠王の期待がかかる横浜DeNAのタイラー・オースティン,ヤクルトの守護神スコット・マクガフ,我がソフトバンクホークスのローテーションの柱ニック・マルティネスが選出された.
Nick Martinez
結果,ソフトバンクホークスから選出されたのは柳田,千賀(離脱した巨人中川の代役,正式発表はまだ?)とマルティネスとなった.
2018年日本ハムファイターズに入団したマルティネスは初年度から二桁勝利を挙げるが,翌2019年は全休(ファームで2試合登板),2020年は途中から配置転換されるなど,不本意なシーズンが続いた.そこで2021年の活躍である.今年何が変わったのだろうか.以下に入団年からの成績を示す(2021年は7/4現在).
写真はBaseball Referenceから取得した.今やNPB選手の成績を調べるのもこちらのサイトの方が便利である.なによりファームの成績まで一度に参照できるので便利である.
見てわかる特徴は奪三振立が年々上昇していることだ.これは球威が増していることが大きいだろう.今シーズンは速球の球速が軒並み150km/hを超えており,最速156km/hを叩き出す.昨年後半のリリーフ時はたびたび150km/h代を計測していた記憶がするが,先発で平均的にこれだけの球速を出せるようになると思わなかった.
MLB在籍時は速球とカーブのスピンレートが高 く,空振り率が高い球種だった(禁止物質云々は知らない).しかしながら,どちらの球種もMLBでは球威とコマンドが不足しており打たれる打球の質が良くなかったためか,NPB移籍後はカッターを中心に打たせて取るような配球が目立った.しかし,NPBでは速球とカーブで押し通すことに活路を見出したようである.今のところそれは正解だと思う.
ハム時代は勝ち負けが同様についてくる投手だった(そのこともあってかハム系解説者にはマルティネスのことを酷評する人が多い).しかし,適切に起用して援護したらエース級の働きをしてくれるではないか.日本の野球界は10勝10敗(門倉とかね)する投手をもっと重用しなければならない.5割勝てないチームが勝率5割の投手を大切にしなければ勝てるわけがない.←この話は全く関係がない.
最後に
マルティネスは日本戦で登板することも十分考えられる投手なので,お手柔らかにお願いしたいものである.菅野の代役は気になるが,なんだかんだで五輪野球が楽しみにはなってきた.
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