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ダニエル・バードがMLB復帰登板で勝利投手
現地7月25日のコロラド・ロッキーズ(COL)vs テキサス・レンジャース(TEX)の試合、COLの2番手で登板したダニエル・バード(35)が勝利投手となった。
鮮烈なBOSでの投球
ダニエル・バードという名前を覚えている方も多いだろう。松坂大輔、岡島秀樹、斉藤隆が在籍していたころのBOSでセットアップとして活躍していた投手だ。
バードは2006年のドラフト1巡目でBOSから指名され、最初の年2007年はマイナーで苦しんだ。球威はあるが投球回数以上の四球を出すなど制球難で知られており、早くもハズレドラ1の烙印を押されていたと記憶している。その年のウィンターリーグでフォームを修正して投球の安定感を取り戻し、翌2008年は与四球率を半分以下まで減らし、圧巻の内容を見せる。2009年はMLB昇格を果たし、中継ぎ投手として活躍を始める。2010年はジョナサン・パペルボンに繋ぐセットアッパーとして大活躍、G=73、IP=74.2、SO=76、ERA=1.93を記録した。
忍び寄るイップス
2011年も8月終了までERA=2.03と活躍するも、9月だけで4敗を喫するなど不調に。この時期BOSは絶賛転落中で目立たなかったが、投球の制御が効かなくなっている(IP=10、BB=9、ERA=10.64)。翌2012年は先発転向を希望するも制球難が治らずマイナー落ち、その後はマイナー生活が続く。TEXのマイナーに所属していた2014年にはIP=0.2、BB=9、HBP=7と大荒れでERA=175.50となる。イップスと呼んで差し支えない状態だ。状況は改善されず、2018年1月にはひっそりと現役引退を表明している。
復帰の道へ
アリゾナ・ダイヤモンドバックス(ARI)のメンタルコーチとして活動しており、キャッチボールなどで周りの選手よりも良い球を投げられている現状を指摘されたという(よく聞く話だ)。イップスとの向き合いにも改善が見られ、現役復帰を目指してトライアウトを開く。結果、COLとマイナー契約し、中断前のスプリングトレーニングでも登板して97マイル前後のボールを投げていた。コロナウイルスによる中断期間を挟んだ後も、COLの60人プールに入っており、7/17にメジャー契約を結んで本日の登板につながった。実に2646日ぶり。勝利投手になったのは2979日ぶり。
ただ復帰したと思うなかれ、本日の登板では99マイルを記録している。そりゃあARI投手陣でも話題になるはずだ。
今後この調子で進めていけば有力なカムバック賞候補だ。シーズン通して今の出力と制球を保てるかはわからない。しかし、歴史に残るシーズンだからこその歴史的なカムバックの行方を注目したい。
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