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山口俊復帰初勝利!

SFのマイナーから契約解除となり巨人入りした山口俊.今日,今季初先発し5.2回を投げて1失点で勝利投手になった.

マイナーでの成績は以下の通り(https://www.baseball-reference.com/players/y/yamagsh01.shtml).

登板数5,先発4,0勝,3敗,23.1イニング,14四球,25三振,防御率6.17

お世辞にもいい成績ではない.

本日の投球を見ていこう.球速帯は144−149キロ(平均145キロ)のフォーシームとスライダー,フォーク,カーブのレパートリー?数週間前までマイナーで投げていたと言っても,日本帰国後の実戦登板なし(ライブBPで投げたみたいだが)で先発として勝利投手となった.日本では上位の先発投手としてまだ投げることができるだろう.

しかし,渡米前から考えられていたことではあったがやはりMLBでは苦しかったようだ.

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こちらが,昨シーズンMLBで投げた投球のトラッキングデータ.2021年はMLBでの登板がないため,データが参照できない.4シームの球速が146.1キロで回転数2129では平凡と言わざるを得ない(禁止物質を使っていない証拠であると言えなくもないか...).その証拠に打率.324,長打率.618と打ち込まれていることも納得だ.山口の真骨頂はスプリッターであると思うが,そのスプリッターですら絶対的な球種とは言えない.ついでにスライダーはもっと酷い.

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これは昨シーズンの各種指標のパーセンタイルランキング.左に行くほどMLBのランキングで下位になる指標であるが,ほぼ全ての指標でMLBの半分から下位に落ち着いている.特に速球の球速は下位22%,回転数は下位18%である.Chase Rate(ボール球の空振り)が多い方なのはスプリッターのなせる技か.いずれにしてもMLBでは厳しい結果とである.

マイナーでもそこそこ打たれていた山口が日本で投げてそれなりの成績を収めることはレベル差を表していると思えて複雑な感情が芽生えるかもしれない.もちろん,マウンドの硬さやボールの質感が違うとはいえ,NPBのレベルについて考えさせられてしまう.行く末に期待してしまう投手の1人だ.

P.S. オリックス強すぎです...

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minosyma
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