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マスク着用のニューノーマル

2021年も、年初から緊急事態宣言が出て、まだまだコロナ禍の収まるのは時間がかかりそうです。政府も感染対策を出していますが国民へのメッセージは届いているとは言い難いと感じます。

そんな中で、テレビ東京がマスク着用での番組を始めました

昨日WBSを見ましたが、とてもいい取り組みだと思います。

メディアはマスクご法度だと誰が決めたのか

今は緊急事態宣言という非常時です。コロナは皆さんご存じの通り飛沫感染をするので、ワクチンも治療薬もない今は感染しないための唯一ともいっていい予防策は、マスクをすることです。

でも、メディアに出てくる番組や、政府の会見もみんなマスク非着用で出てくる。会食はマスク着用でという国としてのルールを制定していながら、またほとんどの企業でもマスク着用が義務付けられている中で、なぜメディア出演にはマスク非着用なのか、どうしても国民の一人としては理解に苦しみます。

「感染防止のため、出演者は距離をとっています」
「出演者は、パーテーションで区切っています」

こういうメッセージはあるけれど、なぜマスク着用については義務付けられていないのでしょう?

こんな記事がありました。

ここでのテレビ局のコメントは、「伝わりにくい」とか「聴覚障害の方に向けて」とかですが、もしそうだとするならば、国民も「伝わりにくいからマスクを外す」とか「聴覚障害の人がいたらマスクを外しても良い」ということになるのでしょうか?

事実、多くのメディア出演者が、コロナに感染している事実がありますよね。今大事なのは、そんなことよりも感染対策なのではないでしょうか?
(テレビがつまらなくなった、という話は置いておいて)

「リーダーは範を見せる」が基本ですよね

皆さんの会社の経営者や上司は、社員である皆さんにはルールを課していると思います。でも、その経営者や上司が、課しているルールを自らで破ったら、皆さんどう思いますか?その経営者や上司は、当然信頼できないですよね?僕はそんな組織にいることすら、嫌になるタイプです(笑)。

人事パーソンとしては、もしそんな経営者がいたら、全力で叱って自らのクビを賭けても設定したルールを守らせます。

範を見せないリーダーには、ついていかない。

これが、現政権への支持率が下がっている大きな理由だと僕は思っています。コロナ禍の対応は誰がやっても難しいハンドリング。そんなことは国民は分かっている。その施策が正しいか間違っているかの前に、やるべきことがあるはずです。

メディアとは、そのリーダーを伝える重要な役割だし、メディアの影響力は大きい。前出各メディアが話している「マスクを着用しない理由」は、僕には詭弁としか受け取れません。

いつか、元に戻るという幻想

二回目の緊急事態宣言下、政府は感染防止のために必要なことの一つに「出勤率の7割削減」を謳っています。一回目の緊急事態宣言下にあれだけ国民が危機意識を持って事業を止めてでも出勤率を下げた(在宅勤務を行っても仕事にならず休みと同じ、という企業は多くありました)にも関わらず解除まで当初の1か月を大幅に上回り約7週間かかったのに、二回目の緊急事態宣言での街の人手は一向に減っていません。

昨年11月のパーソル総研のテレワーク調査でもテレワーク実施者は寧ろ下がっている傾向。今僕が関わっている企業でも、ほとんどの会社が一回目の緊急事態宣言とは異なり、出勤を前提とした働き方を継続しています。恐らく次回緊急事態宣言下での調査をしても、びっくりするぐらいテレワーク実施率は低いままでしょう。

コロナ禍当初(今でもそうですが)、「このコロナ禍が過ぎた後にはニューノーマルが来て、世の中が変わる」あれだけ言われていたにも関わらず、何故みな元に戻ろうとするのか?

「コロナ禍が収まれば、元の世界に戻る」

トップリーダーですら、そして国民の大半は、こう考えているからなのではないでしょうか?

「今は非常時だから、マスクをしているけれど、元に戻る」
「今は非常時だから在宅ワークを可にしているけれど、元に戻すよ」

この判断は、果たして事実を直視しているのでしょうか?感染者数は高止まりしていて、ワクチンはできつつあるけれど効果が見込めるデータは鶏揃っているとはいえず、治療薬は当分先。そうこうしているうちに変異ウィルスが発見され、感染力が高いと言う。「寒さが過ぎればウィルスが収まる」という、事実に基づかない楽観論だけではないでしょうか?

この事実と反する「元に戻る」という楽観論が、こうした「マスク非着用」にも影響していると僕は考えています。

マスク着用で、何が見えなくなるのか?(人事的視点)

では、マスク着用をすることで、何ができなくなるのでしょうか?

①表情が、見えにくくなる
マスクを着用することで、口元が見えなくなります。顔の半分以上が覆われることになります。これにより、表情が見えにくくなりました。

人事視点で言うと、こんなこともあります。
寒くなって体調を崩し、マスクをした社員がいたとします。
その社員が、体調が戻ってもマスクをし続けていたら、9割くらいの確率でメンタル面の問題を抱えている、というものです。
僕は、そういう社員には、必ず声をかけるようにしています。

なぜ、マスクを着用するのか。
それは、周囲とのコミュニケーションを遮断したいという意識が働いているそうです。「仕事がうまくいっていない」「上司や周囲とのコミュニケーションに問題を抱えている」「プライベートで問題を抱えている」。こうしたサインが、逆に見えにくくなったように感じています。
表情で感じ取れないマネジメントは、より一層部下に対する注視が必要になったと思っています。

②話しにくい
これは、かなり辛いです。
僕もコロナ禍になってから、セミナーや研修でマスクをしながら行った経験が何度かあるのですが、呼吸が苦しくなります。これは相当なストレスです。

マウスシールドをつけて実施していた時期はあるのですが、これは様々なところで感染防止策としては効果が薄いことが明らかになってきているので、今はしないようにしています(やってもマスクと併用)。

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https://www.tut.ac.jp/docs/201015kisyakaiken.pdf
※豊橋技術科学大学による報告

あと、自分の声が籠ってしまうの悩みの種です。
そのため、セミナーや研修では、普段以上に声を張らねばならないので、とても疲れます。呼吸が普段と違うからか、頭痛が起こることもあります。

テレビ東京のWBSのキャスターは、マスクをしていても聞きづらいと感じませんでした。音響設備の問題なのか、もし何か工夫をしているのであれば、是非知りたいなと思っています。

僕がやっている「マスク着用を楽しくする」こと

マスク着用で、今までできていた(分かっていた)ことが、見えにくくなりました。ほとんどのマスクは、無機質で面白みのないものが大半です。僕は、「マスク着用でも、相手に表情を伝えられないか」「マスク着用していても、楽しくなるようなことはないか」これをずっと考えています。そこで、こんなことをやっていました。

①マスクに「スマイルシール」をつける
口元が覆われることで、笑っていても笑顔の効力が半減します。そこで、僕は「笑顔シール」をマスクにつけることにしました。

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この「スマイルシール」を、マスクにつけています。
不織布マスクって、無機質なので、ちょっと笑顔がついているだけでも気持ちがアガります(笑)。

②猫のマスクをすることにした
スマイルシールでも物足りなかったのですが、こんなマスクに出会いました。マスクづくりをしている近所のおばあちゃんが、こんな「猫マスク」を作っていたので、愛用しています(15枚くらい作ってもらいました)。

おばあちゃんがとてもいい生地を選んでくれるのと、裏側がメッシュになっていてとても通気性がいい。作り方も上手で、鼻の場所に適度に空間ができていて、とてもつけ心地が良く、気に入っています。

この猫マスクの一番のいいところは、コミュニケーションツールになること。僕は坊主頭で怖い顔をしているので(笑)このマスクをしていると、寧ろギャップで和らぐんです。そして「なんですかこれ?」って、マスクをネタに様々な人とコミュニケーションが取れる。歩いていたら知らない人から「それどこで売ってるんですか?」と声をかけられたこともあります。

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ただ、これは布マスクなので、やや感染防止策としては物足りないかもしれません。感染が拡大して緊急事態宣言が出たこともあり、今は不織布マスクに戻しました。

マスク着用のニューノーマル」をそろそろ考えませんか?

僕は、感染状況が落ち着いたとしても、コロナウイルスが絶滅することはないのではないかと考えています。でも、この1年、マスクを着け続けてきて、まあまあ慣れました。ニューノーマルになっても、マスクをファッションとして身に着けるは、あってもいいと思っています。

今一番欲しいのは感染防止ができる不織布マスクで「マスク表情」が出るものです。自分自身の表情ではなくとも、マスク越しの表情というものはあってもいいのではないかと思っています。

でも、不織布マスクって、なかなかつけて楽しいものがないんですよね。
「つけて楽しい不織布マスク」どこかのメーカーさん、作ってくれないですかね?感染防止とともにファッションとして楽しむ不織布マスク、なかなかないんですよね。

これにさらに、、、

・声が通りやすい(籠らない)
・話がしやすい(呼吸がしやすい)⇒感染防止策とバーターだから無理かな

というのがあれば、僕は即買います(笑)


コロナ禍が始まってもう1年になります。
コロナ禍でできなくなったことを憂うのではなく、そして、コロナ禍が過ぎれば元に戻ると考えるのではなく、楽しんで新しいニューノーマルを考えて作り上げていく。
もう、それを考え始めていいのではないでしょうか。

仰々しいものでなくてもいいと思うんです。
それよりも、日常の小さな楽しみを積み上げていく、それだけでもニューノーマルになるのではないでしょうか。今日は「マスク着用のニューノーマル」について考えてみましたが、こうした日頃あるものを積み重ねていくことで、新たなニューノーマルの時代が楽しくなるのではないでしょうか?

みなさんの「マスク着用のニューノーマル」でやっていることとか、アイデアがあれば、是非聞かせていただければと思います。

今日より明日が、いい日になりますように。


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髙橋実@マイクロ人事部長
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