笑ってはいけない大貧民GOTOラスベガスは何がいけなかったのか!?徹底解析スペシャル
とこんでなんだこの言いにくいタイトルは!
とまぁ久しぶりのnoteは、笑ってはいけないについて話すけれども、2021年に放送されたシリーズ現最終回、「笑ってはいけない大貧民GOTOラスベガス」(以降ラスベガス表記)について話す。今作品は貧乏人になった5人がラスベガス最大のカジノ、「オマメットリーエージェンシーホテル&カジノ」で一攫千金を目指す!という内容。
本作最大の特徴は唯一コロナ禍に収録された作品ということだ。
着替え・バス・引き出しネタ・タイキックやビンタというお馴染みの要素がありつつも、飛沫対策や三密対策などが行われてゲストやコーナーの省略化が行われた。
結果、コロナ禍でのこの企画は不可能と判断し中止が余儀なくされたが本当にこの作品は失敗だったのか?
もちろんこのシリーズは今までも多くの問題を抱えていた。
このシリーズが毎年、恒例化していくにつれてメンバーも高齢化していったこと。
そしてそれでも作品のパワーアップを求められたこと、そして内容が毎年ありきたりになったこと。そしてこのシリーズは毎年様々なトラブルに見舞われているということだ。
最初にメンバーはダウンタウンさん、ココリコさん他メンバーからなるが、開始当時はダウンタウンが40歳、ココリコが32歳他35歳だったが、当然の如くその21年で歳をとり全員が50歳を超えた。その年月でお仕置きも変わり最初は吹き矢による過激な流血を伴うお仕置きが執行されたが、のちに鞭や竹刀や、クッション素材の警棒となり今ではクッション製の黒い棒によるケツバットに落ち着いた。しかし、これではお仕置きが緩く昔のように笑いを堪える緊張感に欠けてしまうという問題からお仕置き執行人である罰隊は年々若返りを図られて、野球経験のある若い子がフルスイングでメンバーのお尻をしばいていた。そしてこの企画ではケツバットの他にも鬼ごっこや驚いてはいけないなどで走らされるシーンが多い。このシーンも毎年毎年、ほとんど実装されている。
笑ってはいけないは細かい違いやテーマ性はあるが基本的にパターンがあり、
藤原寛副社長による挨拶とテーマ発表→着替え→バス→到着して銅像紹介→責任者や先輩に挨拶→部屋で引き出しネタ→DVDでタイキック→昼飯→レクリエーション大会→バス→特殊訓練→バス→引き出し②→暴露大会・体張り・ジミー大西・板尾創路・蝶野ビンタ→驚いてはいけない→終了という流れがある。
他にもマツコさんや、原田龍二さんなどお馴染みの刺客が数年にわたって出演してマツコさんはディープキス、原田さんは裸芸とこの人といえばこんなネタみたいなパターンが存在する。
しかし、これらをマンネリと見る意見が年々増えていった。
だが日本人は水戸黄門からアンパンマンと老若男女マンネリやパターンを好む傾向があり、そして他にもこれらのマンネリは部分的に解消されていた。
ゲストも5年経てば出演しなくなる人もいたり、蝶野ビンタも方正さん以外が標的になる事もある。(ほぼ方正さんがビンタされるが)
「アメリカンポリス 」では昼飯のゲーム大会が、「トレジャーハンター 」では暴露大会が廃止され、そして「青春ハイスクール」ではついに驚いてはいけない・鬼ごっこが廃止されジミー大西や板尾創路も出演しなかった。
だがこういった年につきものだったのはトラブルである。(パターン変更と直接関係はないものがほとんどだが)
蝶野ビンタを2回したり、常連ゲストが幾度に渡り出てきてマンネリ打破を狙った「地球防衛軍」では江頭2:50さんのお尻から出した粉を顔にかける罰ゲームや、出川さんのお尻にミサイルを撃ち込むコーナー、ジミーさんがヘイポーさんの下半身を拭き取るVTRがBPO審議対象になりそして蛭子能収の汗の塩を大福にして食べさせるというVTRが多くの苦情を浴びた。
そしてヘイポーさんが責任者になり、ガキの使いも多くのリニューアルをした「アメリカンポリス 」でもベッキーさんにタイキックを行った描写や、オンエアの前に番組を真似た?のかお尻に空気を入れて事故が起きた事、そして浜田さんがエーディ・マーフィーのコスプレをしたことが世界的物議となり問題化してしまった。
そして「青春ハイスクール」でも悲劇は起こり、佐野史郎さんが体張りでペットボトルロケットで浮かび上がるという企画(どんな企画やねん!)で足を骨折するトラブルが起きてしまった。
どれも番組は無事放送さら、ガキの使いが打ち切りになる事態には陥っていないがこのせいで番組は信頼的にも大きなダメージを負ってしまった。
そんな中で放送された本作品。
僕自身もどんな内容になるのか収録前から気になっていた。
今年あるだけでもありがたいが、ビンタやタイキック、そしてお仕置きはどうなるのか?メンバーの部屋はどうなるのか?バスがあるのかなど気になっていた。
前回のハイスクールがパターン崩し成功、そして最高傑作と謳われたこともあり、今回は前作を超える作品になるのか不安だった。
しかし僕は笑ってはいけないはここ数年、松本さんが300以上ケツバットを喰らうことになった次の年は大体お仕置き回数が気持ち少ないくらい(平均が250〜260以内)になるのがわかっていたので、今年もそれくらいのスケールだろうと思っていたからだ。
だが、それがまた「青春ハイスクール」とは違う意味でマンネリ崩しだったり、笑ってはいけないの新しいパターンを作り出す結果になるような気もしたからだ。
現に「科学博士」「地球防衛軍」「新聞社」はお仕置き回数こそ少なくてもどれも名作で、今回もそんな作品になる気がしたからだ。
そして11月の中ごろ(例年より遅い撮影)に、バスが発見された。
今年はバスネタが廃止されると聞いていたが(遠藤さんも本編で驚いていた)、無事バスが運行し、川崎の砧スタジオで撮影が行われていた。しかしこの年も放送前から大きなトラブルが起きた。
まず出演者のリークが発覚してしまったことだ。過去数回にわたって「名探偵」「青春ハイスクール」でも(元)SMAPメンバーの出演がリークされたが、今回は渡部さんの出演がリークされ会見を開く事態になった。そしてその件はあろうことか、オンエアどころか収録が行われる前から出されてしまいメンバーがそれを把握する事態になってしまった。
それに対して「笑ってはいけない」は我々に対するドッキリも兼ねているのでそういう事はしないでほしいと、松本さんがマジギレをするほどだった。
そしてなんやかんやあって(そのシーンは勿論カット)オンエアされたが、菅野美穂・松平健・カイジの利根川などのゲストや、お馴染み蝶野ビンタなど毎年通りの面白さ。
そして今回はスタジオ収録がなく代わりに音声が流れたが意外にも違和感はなかった。
そして褒めるべき点もたくさんあり、一つはこの小さいスタジオの中にラスベガスを作った事だ。多くのエキストラやカジノのセット、そして待機部屋などこれがスタジオとは思えない豪華さは笑ってはけないさながらの出来であった。そしてラスベガスというテーマやそこで起こるイベントは、毎年自分で笑ってはいけないを作っている僕としてはこんなやり方があったか!と思わせる内容で、これは笑ってはいけないのパターンやジャンルが広がった!と思わせられる内容だったり、そして蝶野ビンタでも初めて蝶野さんの身内である蝶野マルティーナさんが出演された。過去にメンバーの身内な出演するパターンはあったが、蝶野さんもある意味メンバーなんだなと。
自分的にはコロナ禍という苦労を経てこの出来栄えの当作品は最高傑作だと思っていたが、ここでとある問題が起きた。
千鳥「笑ってはいけない名場面クイズでーす!」
突如行われたこのコーナーは18年にわたる笑ってはいけないからクイズを出題するというもの。
これだけ聞いたらマニア受けはしそうなものだが、このクイズ何を出したかというと名場面でメンバーがお尻を叩かれた回数が多いのはどれか!?というクイズ。
いやいや、5人しかわかるわけない!!
だいたい毎年見ててもその場面ごとにカットが入るから、視聴者がその回数を把握しているわけがないのよ。
クイズ番組って賛否あるけど1番の魅力は視聴者も番組に参加した気持ちになれるところなんだけどその旨みほぼゼロ。
そしてその前にも前日スペシャルとかで名場面集をやってるから同じような感じになってるし!当然それは一般視聴者は愚か、番組ファンにすら不評を買ってしまった。
そして問題は放送後にも起こり番組に出演したゲストが次々にコロナになっていったのだ。今思えば時期的にあの番組が原因だったとは考えにくいが、コロナに対する理解が乏しかった当時は番組の対策が問題では?と考える人も少なくなかった。
そして2021年9月に松本さんがついにシリーズの休止を発表した。
「コロナ禍での撮影は困難と考えて、そのクオリティを落としてまでやるのはお尻より心が痛い」と。。。
そしてコロナ対策が緩和された今でもシリーズは復活せず3年間、視聴者は大晦日に本当の意味で笑うことができなくなってしまった。
笑ってはいけないにはまだまだ色んなパターンの作り方や可能性がたくさん詰まってます。
僕は割とあのクイズも内容を変えて(それこそクイズ作家がいれば)やっていれば内容が違ったかも。
そして渡部さんのシーンが流れていれば話が変わったかも。。。なんて思ったりします。
あのシリーズは毎年マンネリとか言われたりしますが、みんなタイキックや体張り、そして蝶野ビンタやジミーさん、板尾さんを待ち侘びています。
早く戻ってきて欲しいです。
最後に叩かれるのが嫌で渡部さんのシーンカットしてるのに、結局叩かれるなよ!笑