よるのくうき
お風呂上がりの身体のまま
キッチンの奥の窓を半分開けて
よるのくうきを愉しむとき
よるのくうきが好きだ
とろっ
としていて
とろり
としていて
私が纏うあたたかいくうきを
ちょうどよい温度で溶かしていく
やわらかなあたたかいくうきと
かたいつめたいくうきがまざる
はじめはふたつにわかれていた そのくらやみと
家のオレンジ色のひかりがまざって
さかいめがぼんやりにじんで見えなくなりそうだ
見えなくなるまでそこに居ると
気がつくと暗闇につつまれてつめたくなる私の身体
もう一度お風呂の湯船につかろうか
それとも熱めの白湯をもう一杯
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