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イベント開催レポート:小学校でのお話会

こんにちは♪

今日は約100人ぐらいの小学4年生の子たちに「障害者の私の小学校時代」について講演させてもらったときのお話を書いてみたいと思います。



講演前


ある小学生の子の思いから


今回お話会ができたのは、大学2年生の時のセミナーで出会った大切な先生から、こどもたちにお話しをしませんか?というお話を受けたからです。

はじまりは、その先生の親戚の子どもさんのこんなつぶやきでした。

「障害のある人と実際に会ったことがないからよくわからない。」

その子の通う学校では、「福祉」の授業として、手話をやったり、色々な動画を見たりして、様々な勉強をしているそうです。

しかし、動画だけでやっぱり実感が湧かないということがありました。

そこで先生が「会いたい?」と聞いてみたところ、「会いたい!」と答えてくれたそうです。

実際にお話を聞く機会をみんなに提供出来たらということで、今回はその子の通う小学校に、福祉の授業の一つとして呼んでいただきました。

会いたいと思うのは少数だけではないか


私は、このお話を受けた時、すごくうれしかったです。
これからの子たちが、興味を持って話を聞こうとしてくれる。そんな姿に感動しました。

しかし、それと同時に、積極的に聞きたいと思っているのは少しの子たちだけではないか、というちょっとした不安もありました。

それは、特別支援教育に携わる教授に、真剣に聞いてくれる学生は少ないよ、とネガティブな意見をもらっていたからです。

これは大学生のお話ですが、今の小学生たちがどれだけ関心があるのか、未知数でした。

それでも、一人でも聞きたいと思ってくれる子がいるという事実だけを胸にやることに!

不安と書きましたが、実際は結構わくわくしていました(笑)

福祉感からみんなの身近へ


最初お話しようと思ったのは、以下の内容。



バリアフリーと言いながら、バリアになっているところが色々あるよ。
まちにはどんなバリアが潜んでいるか、ぜひ探してみてね。
そして、みんなで一緒に過ごせる社会にしよう!


しかし、先生から、小学生たちがもっと身近に思ってもらえるように、私が小学生の時のお話、感じていたことを話した方がいいんじゃないかとアドバイスをもらいました。

確かに、ここは難しい問題だなあと感じました。

助けてくださいと言ってしまえば、「助けてもらう側」と「助けられる側」に固定化されてしまう。

しかし、どこにどんなものがあって、なんでこれが設置されているのか、それによって過ごしづらくなっていないか、という視点を考える力を身に着けてほしいという思いもありました。

それは福祉に限らず、これからとても活きることだと思うから。

悩みました。

考え抜いた結果

”小学校時代の私の思いを述べながら、色んな所に視点を持ってもらえるような話にする!”

このようにして、構成を考え直しました。

講演当日 4年生の子の反応がかわいすぎる


いざ講演当日。

入ってきた子供たちは、元気に挨拶をしてくれました。


反応が良かったランキング3位 車いす


最初の方に、私の身長は何センチでしょう!という質問をしました。

すると、140㎝!130㎝!などの声が多く、答えの110㎝を伝えると、え~!と反応してくれました。

結構大きめで行ってもらえることが多いんですよね。それは、胴体が長くて、太ももが短いので、座っていると身長が高く見えるんです。

だから、実際に立ってみると、アンバランスになります…(笑)

でも大きめで間違えられるのはうれしいので、心の中で「よっしゃ」って思ってます(笑)

反応が良かったランキング2位 リフトする車いす


今回私は、上下するリフト式の電動車いすで訪問しました。

そこで、実際に上がるところを披露させていただきました。

すると、「えー!どんだけあがるのー!」って色んな子が反応してくれました。

さらに、この車いすの重さが100㎏あることにもすごくびっくりしてもらえました。

車いすというと、施設に置いてある手動の簡易車いすのことを思い浮かべることが多いと思います。

その中で、車いすと言っても色々形があって、その人に合わせたものがあるというのを実感してもらえたかなと思うと、この車いすで行くことができてよかったです。


反応が良かったランキング1位 入院


私は、入院中の院内学級についてお話しました。

驚きポイントは2つ

まず、入院をしながら学校に通えるということです。

手術して大変なのに、勉強ができるんだということに驚いてくれたんだと思います。

さらに、その学校で体育祭や文化祭もあったということもびっくりポイントです。

そして、その空間が、地元の学校よりも楽しかったということを伝えました。

それに対してすごく驚きを見せてくれました。


感想と反省


気をつけたこと「私は」を忘れない


このようなお話をするときに、私は、

「私は」

という主語を強調することを心がけています。

なぜなら、障害のある人でも、千差万別、考え方が違うから。

例えば、反応が良かったランキング1位でちらっと述べた、「入院が楽しかった」ということも人によって違うと思います。

私が楽しかった理由は、ひとりぼっちだった地元の学校生活よりも、入院先で手術をして痛くても、友達ができて一緒に楽しく勉強ができたからです。

しかし、これは私の意見でしかありません。
入院をしていて、本当につらくて、家に帰りたいって思っていた子もいたし、そこは人によって全く違います。

私の話を聞いた子どもたちが「入院は楽しいんだ」と思ってしまったら、伝えたいことが伝わりません。

私が伝えたいのは、

「心の痛みはみんなと同じ、すごく痛いんだよ
みんなと一緒に楽しく生活したいことは変わらないんだよ」

ということです。

だから、これは私の意見だよ、ということを強調しました。

それが伝わってくれていると嬉しいなと思います。

反省 詰め込みすぎた


ちょっと色んなことを話しすぎたのが反省点です(笑)

とにかく話したいことが多かったです。

他の子と違うことで悩んでいる子、どうやって接したらいいかわからない子、障害のある人を、自分達とは違う「障害”者”」って思っている子、いじめにあっている子…。

色んな子の発見になったり、勇気になったりしてほしいなと思って、それを詰め込んでしまいました。

ちょっと引っかかったこと


先生の子供に対しての接し方がちょっと引っかかりました。

例えば、挨拶をするときに、

「他のものを触らない!やりなおし!」

という声です。

みんな画一じゃないとやりなおしになって、周りに迷惑をかけてしまう。

迷惑をかけられた周りは、その子のことが嫌になってしまう。

そういうところからいじめって始まるんじゃないかなと思います。

じっとするのが苦手だったり、物を触っていないと落ち着かない子がいたり、そういう目に見えない障害を抱えている子に、まだまだ生きづらい空間になっているんじゃないかなと実感しました。

私たちにできること



この先生と講演をする前にあることを決めました。

「どんな姿勢でもいいよ、発表が苦手だったら無理しなくていいからね、ということをお伝えしよう。

これを言えるのは、単発で来ていて、責任がないからかもしれないです。

自分を律することがまだ難しい子たちをまとめるには、どうしても厳しい指導とか、画一的にすることが、先生の負担軽減という点において必要かもしれません。

でも、じゃあ単発だからこそ、どんな姿勢でもいいんだよ、それは悪いことじゃないんだよってお伝えすることができるのが、私たちのいいところであり、使命なのかな、と思ったり。

学校の先生、親御さんとか、見てくれて、何かお話してほしいと思ってくださった方がいたら、ぜひ声をかけてください♪

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