一障害者として思う身体介助
お久しぶりです!
車いす大学生のみのりです。
最近は就活のことで頭がいっぱいで、なかなか更新ができていなくてごめんなさい。
もう結構前、今更感半端ないですが、X(旧Twitter)で話題になっていた、映画館の件を私もやっぱり書きたくなったので、お付き合いください(笑)
正直悲しい気持ちになるコメントもたくさんあって、でも的を射ていると感じるコメントもたくさんあって、いろいろと考えるきっかけになりました。
私も一障害者として思ったことを書いてみたいと思います。
でも、これを読んでいただく前にはっきりと言いたいのは、あくまでこれは「私の意見」であることです。
これが正しいとか正しくないとかではないと思っています!
色々と議論のポイントはありますが、
「身体介助はどこまでお願いするか」
について、私の考えを書きたいと思います。
私がやってもらっている身体介助
私は一人で座席に乗り移ること、移乗することができません。
私の友達や関わってくれている方は、私のことを抱っこしてくれます。
骨が折れやすいという病気なこともあり、高校生までは保護者や介助者以外が私のことをだっこすることはありませんでした。
だからこそ、身体に触れることは、家族、親族、介助者、医療関係者だけがするものだと、昔は感じていました。
しかし、大学2年生の秋以降、ボランティア団体に入ってから、車でしか行けないところに、私を抱っこし車に乗せて、連れて行ってくださいました。
そして、一緒に行動することを当たり前かのようにしてくれた周りの人たちに感動しました。
さらに、慣れていないからこそ、どうしたらいいか、ちゃんと聞いてくださるのです。これがすごくうれしいかったのでした…!
うれしいけど強要はしない
行けないところでも行けるようにしてくださることはとっても嬉しいです。
しかし、私は初めましての方に身体介助を頼むことはありません。
人に触れることって、やっぱり嫌な方がいると思うし、重たいものを持ち上げられない(私のような笑)方に無理はお願いできないから。
あと、車いすを持ち上げてもらうことも、私からお願いすることはありません。
私と車いすを含めたら50㎏あるから、2人でもしんどいと思います。
あと、運んでもらっているときは結構怖いです(笑)
宙に浮いている感じ(笑)
だから、相手にかなりの負担がかかるような配慮は、私からお願いはしないし、強要はすべきでないと思います。
でも、先日ほぼ初めましての大学生のみんなで飲みに行くことになったとき、階段がある居酒屋さんしかなく、私は迷惑をかけてしまうし先に帰ろうと思ったのですが、「いいよ、担ぐよ!」っていって、4人で車いすごと運んでくれました…!
ほぼ初めましてなのに、一緒に行くのが当たり前、という価値観を持っていることにとてもうれしくなりました。
強要はしないけど、やってくれたらうれしいし、どうしたら一緒に行けるだろう、と考えてくれることが一番うれしいことだと常々思っています。
映画館ってバリアフリー?
最後に映画館のバリアフリーについて、ぜひ知ってもらいたいので書きたいと思います。
このツイートの舞台である映画館は、大きなところ(TOHOやAEONなど)はバリアフリー仕様になっています。
ちゃんと車いす席はあります。
しかし、誰も座らないであろうところに座席が用意されていることが多いです。
私の行きつけの映画館は、上映開始直後の大型スクリーンは見ずらい位置に車いす席があります。
こんな前の方の端なんて、首が痛い…(笑)
一方で、公開から数週間経って小型スクリーンになると、真ん中に車いす席がきてくれます!
一番前だけど、スクリーンは小さめで、正面なので、まだ見やすいです。
だからこのスクリーンに移動してくるまで待つこともしばしば。
X(旧Twitter)で見られた意見にコメントすると、
「他の映画館行けばいいじゃん」
→地方なら特に、行ける映画館がない
「家で見ればいいじゃん」
→映画館でみたいんや…
これってわがままなんですかね。
少々わがままかもしれません。
車いす席あるからええやん、時間経てばいい席で見れるからええやん。
配信サイトで見れるからええやん。
でも、社会って、いろんな人の「こうなったらいいな」の、いわゆるわがままでどんどんよりよくなっていくものではありませんか?
桶で手洗いしていた昭和初期まで、洗濯機はなく、桶で服を手洗いしていました。
水あるからええやん、服洗えるからええやん
でも、手は冷たいし、時間はかかるから、洗濯機が開発されて、より快適な生活ができるようになりました。
世の中のものって、どんどんそうしてよくしていくのだから、わがままって言っていくべきかなと思っています。
(でも、何度も言うように、個人に過剰な負担をかけることは強要したくありません)
おわりに
現状に満足して生きるのが楽です。全然それでもいいですよね。
でも、それを周りから強要されるのはどうなのでしょう?
迷惑をかける、じゃなくて、迷惑をかけなくていいように、色んな工夫で、色んな対話をしながら良くしていきたい。
誰かの犠牲の上に成り立つ権利の主張じゃなくて、お互いが納得する形での権利の主張。
綺麗事かもしれないけれど、目指すことはタダなので!(笑)
こんなことを考えながら、ポップコーン片手に映画を見ようかな。
みのり