ギヨーム・ルクー 早熟の天才
ギヨーム・ルクーという作曲家を知っている方はもしかしたら少ないかもしれません。しかしフランス近代音楽に大きな影響力を持ったセザール・フランクと同じベルギー出身で、フランク最後の弟子として早くからその才能が認められていたルクーの天才は今なお失われていません。
それならばなぜ今彼の名前はこれほどマイナーな地位に甘んじているのか?それはひとえに彼が24歳という若さで夭折してしまったからに他なりません。
抒情的で情熱的であることが特徴として挙げられるルクーの作品は、きっと初めて聴く人の心をも鷲掴みにすることでしょう。
そんな彼が亡くなって今年130年経ちました。そこでこれを機に彼の作品を回顧したいと思います。
彼はその短い人生の中で、それでもその才能に突き動かされて比較的多くの作品を残したですが、その中でも重要と思われる作品を、関連のある作曲家の作品と合わせてお送りします。
第一回目は、ルクーの初期の未完の大作「チェロとピアノのためのソナタ」を、新進気鋭の作曲家大脇滉平さんに補筆完成していただき、世界初演します。それとともに彼の師フランクのピアノ三重奏曲とラヴェルのヴァイオリンソナタ(遺作)という、これもまた彼らの初期の作品を合わせてお送りいたします。
これら3人の若き日の作品を並べて聴くことで、ルクーの早熟な才能を感じていただけることでしょう。ぜひ多くの方にそれを発見していただきたいと思います。
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ルクーとその時代 vol.1
〜ギヨーム・ルクー没後130年記念〜
出演
山本佳輝(ヴァイオリン)
山根風仁(チェロ)
蓜島啓介(ピアノ)
曲目
フランク:協奏的ピアノ三重奏曲第2番
ラヴェル:ヴァイオリン・ソナタ(遺作)
ルクー:チェロ・ソナタ(大脇滉平補筆)
日時 9月29日(日)午後3時開演
場所 やなか音楽ホール
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