学問の面白さ(最後通牒ゲームの謎 感想)
最後通牒ゲームの謎
面白かった。感想文で、そのような言葉を使うのは野暮ではないかと思うが、心底面白かったというシンプルな気持ちを伝えたい。私は大学で経済学部に入った。文学部と迷って、なんとなく、やりたいこともなかった私は経済学部に入った。2年のとき、ゼミに入らなければいけないと思った(強制ではない)。私は、経済学というものに対して、学ぶ意味をそんなに強くは感じられていなかった。○○経済学とか、なんやそれ、まったく興味が持てなかった。そんな私が、ゼミの内容に注目して、興味を持てたのが、心理学を含む学問だった。行動経済学。自分の興味に唯一引っ掛かり、そのゼミに所属した。その頃から、4年生になった今。やっと、行動経済学というものへの興味が沸々と湧いてきた。そのきっかけのひとつが、間違いなくこの本である。卒業研究をしなきゃいけないことをきっかけとして、この本に出合った。読もうと思った。自分の足りない知識を取り入れていこうという思いで読み進めていたのに、経済学というものを広く見る、経済学を学ぶことの意義、歴史、進化、など壮大な気持ちにしていただいた。一つ一つの知識を積み重ねていくことによって、俯瞰的にとらえ、改めて、経済学の面白さ、奥の深さ、真実への近さを知れた気がする。私がこの本を読んで思ったこと。自分は何か強制的なきっかけや環境の変化、やらなければいけないことがないと、際限なくだらだらして、どんどん閉鎖的な思考になり、楽な方へ楽な方へと流され、何もかもテキトーになっていくということが分かった。環境に適応する。私はだらだらできる環境で自分を律して動き続けるにはリスクがあるということを理解した。そして、何かやらなければならないとき、本や映画に触れる。心で感じる。こころが動かされる。興味が持てる。新しい世界が見られる。卒業研究をきっかけに、やっと経済学を勉強しようと思えたし、経済学の楽しさを感じられそうって思う。この本を通して、自分の興味を持ったことを追求していけば、どんどん新しい世界にはまっていけること。枠にとらわれずに自由に考えていいんだって思えた。これからは、自由に経済学というものを、人間の行動を追求していきたい。面白かった!
人間の行動、心理、進化に興味がある人、おすすめです。経済学のイメージが変わるかも。