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富の山の人とウェルビーイングと宇宙船地球号。
地球上の人類が共存か共滅かという共同体的な宿命にあるとした『宇宙船地球号』と密接な関係にある「ウェルビーイング」(well-being)とは、身体的・精神的・社会的に良好な状態にあることを意味する概念で、「しあわせ」と翻訳されることも多いようです。世界保健機関(WHO)憲章の前文では、「健康とは、病気ではないとか、弱っていないということではなく、肉体的にも、精神的にも、そして社会的にも、すべてが満たされた状態(well-being)」と述べられています。
富は使えば使うほど増える!富の山の人が暮らす富山県が『宇宙船地球号』に実感として、もっとも早く熱心にインスピレーションを得て活動をはじめたのは当然だった気がします。県の成長戦略の中心に「ウェルビーイング」を掲げて、すでに以前からサステナブル(持続可能性)を持続させる哲学を理屈ではなく暮らしで実践している富山人のこころには真理が拠り所になっているからです。
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富山市は大空襲により市街地の99.5%が焦土と化し、被災者約11万人という大被害を受けたのは、つい77年前のことです。「ウェルビーイング」に見放されたその悲しみが富山駅に立つたびに、思いやりと親切心が身についた富山人の原風景になっていると強く感じずにはいられない。何もしなくてもただそこにいるだけでしあわせな気持ちになれるってすごいでしょう?
富は使えば使うほど増えることを肌で感じる富山の人の生き方、あり方は「ウェルビーイング」を目的に飛び立った宇宙船地球号の旅そのものだったのです。
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