2023/2/19 J2 ツエーゲン金沢 第1節 ヴェルディ戦(アウェイ)
ツエーゲン金沢の2023シーズン開幕戦はアウェイで東京ヴェルディ1969との対戦。
ツエーゲンは4-4-2。GK白井、DFは左から毛利、ルーキー井上、庄司、小島。中盤は左から石原、小野原、藤村、奥田。FWは林とバイアーノの2トップ。
対してヴェルディは4-1-2-3。GKマテウス、DFは奈良輪、平、谷口、宮原。アンカーに加藤堅、インサイドハーフに森田、齋藤。FWは杉本、河村、バスケスバイロン。
前半は完全にヴェルディペース。ボールを持たれ且つ、ディフェンス強度が強いため、戦線からのプレスでハメられ、ツエーゲンは苦し紛れのロングボール。セカンドボールを拾われるという展開。ツエーゲンの攻めらしい攻めといえば、ほぼ左サイドからという感じ。得点こそ0-0でしたが、ヴェルディのフィニッシュ精度に助けられていただけで、いつやられてもおかしくない状態でした。
後半も同じような展開で、結局耐えきれずに68分に失点。左サイドからのクロスを走り込んできたウインガーの選手(加藤蓮)が決めました。
その後、ツエーゲンもボランチ小野原に代えて加藤、右サイドを嶋田、櫻井にして活性化を図りましたが、得点には至らず。1-0の敗戦となりました。
ビルドアップで手詰まり感がありましたね。バックラインで回してハマる、そして苦し紛れのような前線へのロングパス。跳ね返されてセカンドボールを回収されるという展開が非常に見られました。
ビルドアップ時に詰まる理由は、
1.ヴェルディのフォーメーション
ツエーゲンのフォーメーション4-4-2に対して、ヴェルディのフォーメーションは4-1-2-3。ツエーゲンの2ボランチは相手の2インサイドハーフの位置とかぶります。初期配置からあまり動かずいた前半は、ボランチにあまりボールを出せていなかったように思います。
2.サイドバックの高さ
ラインの低さからサイドバックの位置も低かったように思います。ヴェルディの強力ウインガーが外にいますから、そのケアもあったのでしょう。ですが、ウインガーに釣られて低い位置にいたままだと前線までの距離が遠く、せっかくのサイド攻撃が生きません。リスクを取り高い位置にいてこそのツエーゲンサイドバックです。
3.サイドハーフの位置
それに加えて、特に右サイドですが、サイドバックとサイドハーフが縦並びになっていました。サイドバックが外張りだったので、サイドハーフはもう少し中に入った方がボールが上手く回ったと思います。特にヴェルディはアンカーを置いていたので両サイドハーフがアンカー横を使えると、球の出し所に迷う事はなかったのではないでしょうか。
あとは、ディフェンス時のボールの取り所。良い時のツエーゲンは前線からサイド誘導し、サイドハーフの位置(相手のサイドバック)で取り切ってカウンター、という展開が多く見られましたが、今回はもっと低い位置での奪取が多かったように思います。ボール奪取後にボランチに預けられると良いのですが、ボランチにはヴェルディのインサイドハーフにケアされていましたね。ヴェルディのネガティブトランジッションの速さが光ってました。
今回の問題はディフェンスラインを高く取る事である程度解決できると思います。ですが、それは自然とスペースが埋まっただけなので、それよりも選手間の縦横の関係をもう少し整理できればなとは思います。攻撃時、守備時の決まり事などが明確になっていないのかもしれません。
とはいえ、まだシーズン初戦。ここから少しずつ選手間の連携が出来上がってくると思います。期待しましょう。
最後に毎試合ツエーゲンの中でのMVPを決めていきたいと思います。
今回のMVPは井上選手にしました。開幕スタメンでルーキーとは思えないほどの落ち着きでした。