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『ギンイロノウタ』は怖い
村田沙耶香さんの『ギンイロノウタ』をようやく読み終えました。なかなか進まなかった本です。なぜか怖かったから。
この文庫本には2作入ってますが、どちらも重めでなかなか読む気にならず、並行して読んでいる本を優先していましたが、他の本も読みたいし、続きも気になり最後まで読み終えました。
『ギンイロノウタ』の主人公有里の心の動き、感じたことが細かく書かれていてその部分がなんとも言えない気持ち。自分にそういうところはなかったか、ムスメにそういう思いをさせていないかと読みながら自分に何度も問いかけてしまいました。
あと、子どもから見た母親の描写もすごかった。こうして我慢してる母親、我慢してることさえ気づかない人は多いんだろうなって思うし、そんなことは子どもは気づいてる。本の中では「オカアさん」から「アカオさん」に変わると表現している。
アカオさんに変わったお母さんは、いつもの優しい顔から反対がわが表になっているとか、バターを塗ったパンの様子を事細かに見ることでお母さんが怒ってることを表現したりとさすがの描写です。心にザクザク来る。
怖いところはもっとあるんだけど、ネタバレになるので、このあたりにしておきます。