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ユーラシア・グループ2022年世界10大リスク

今年もユーラシア・グループによる世界10大リスクが発表された。
1位は「No zero Covid」(ゼロ・コロナ政策の失敗)で中国の新型コロナウイルス対策の失敗が世界経済の混乱を招くとの懸念であった。
また4位にも中国関連のリスクが挙げられている。
オミクロン株の感染力と北京オリンピックの開催を考えたとき、厳しい感染対策を施している中国といえども感染は拡大するように思われる。
そうなれば世界の工場ともいえる中国の工場はストップするであろう。そうして部品供給も今以上に厳しい状況となり、世界中の生産現場における影響は甚大なものになるのではないだろうか。

2位にあげられたリスク「Technopolar World」(巨大ハイテク企業による支配)の影響も大きくなるように思われる。巨大企業に価格が支配されることも考えられる。

日本では物価の安いことが指摘されており、連合をはじめとした労組は大幅な賃上げを求めている。

中国のリスクが現実となり部品供給不足が起これば仕入価額は上がらざるおえないだろう。また巨大企業も高い価格による支配をしてくるであろう。それに加えて大幅な賃上げが必要となれば益々価格の上昇の要因となるであろう。

2022年はもの不足と物価高が予想される。
インフレとなれば通常株価の値上がりも予想されるが、現在の株価はコロナで疲弊している企業が多くみられる状況の中でも、コロナ後の経済状況を見越して高値で推移している。部品供給不足で苦しむ企業が増えたときに株価が上昇するのは難しいようにも思われる。
インフレになりながらも株価が上がらないという特殊な状況も考えられる。
もの不足と物価高に備えるには早期仕入、ストック増加、早めの投資などの対策が必要となるのではないだろうか。

COVID-19の緊急事態宣言、まん延防止等重点措置による外出禁止などの自粛生活の影響も様々な形で出てくるであろう。
有名進学校に通う高校2年生による東大前殺傷事件も学校のコメントを聞くとリモート授業ではフォローできない部分があったように思われる。進学校として伝統もあり、今までも同様に思い悩む生徒もいたであろう。学校で対面であればフォローできていた部分もリモートではできなかったことも想像できる。
保育園などでマスクを付けた先生の顔しか見られず、笑顔を知らない子どもたちもいるのではないだろうか。
修学旅行などの楽しい学校行事も奪われ、コミュニケーションを育む場を奪われた子どもたちはどうなるのだろうか。
大人も同様で飲み会などのコミュニケーションの場を奪われた状態が2年も続いている。

自粛生活も限界に来ているように思う。
中国などは日本よりもかなり厳しい制限を求められており、人々の我慢も限界に来ているのではないだろうか。人々の不満はどこへ向かうであろうか。
例え中国の感染症対策がうまく機能したとしても、国民のたまった不満のリスクは残るであろう。
日本において経済活動を止めることは、もうできないのではないだろうか。
かと言ってノーガードでCOVID-19などの感染症に向かうのも無理であろう。
経済活動を止めない感染症対策、飲食なしでのリアルなコミュニケーション、表情の見える感染症対策などが必要となるであろう。

もの不足と物価高、リアルコミュニケーションへの対応が必要となる2022年になるのではないだろうか。

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