『雨の日必見』農業バイトの内容・対策・過ごし方をまるっと説明!
農業において雨は、恵みであり仕事を遅らせる原因でもあります。
農家さんなら雨の日の前後や最中に調整がありますが、「農業バイト」はどうでしょう。
作物や農家さんによって対応が全く違うので、事前に調べたところで正直あまり分かりませんよね。
今回は実際に経験した対処法や、雨の日でもおすすめの楽しみ方を紹介します!
雨の日の仕事は3パターン
翌日や先数日が雨予報の場合は「通常通り決行」、「半日のみ決行」、「全日休み」の3パターンです。
また、農業バイト中に雨が降り出した場合は、作物や農家さんによって違うので、経験談のみをお話します!
通常通り決行
ある程度強い雨が降っても、雷が鳴ったり強風、強めの雹(ひょう)でなければ通常通り決行です。
しかし刃物を使った作業をしている時に雷が鳴ると、様子を見つつ即帰宅になる場合もあります。
ちなみに、車から畑までの道が完全に川になっても決行しました笑
半日のみ決行
午前・午後のどちらかで少しでも天気が落ち着きそうであれば、半日のみ決行です。
特に収穫時期や、収穫間近で果実をダメにしたくない時は、8割くらいの確率で「いけるとこまで」いこうとします。
この時も、もちろん雷など命に関わる危険があると判断すれば、現場について30分足らずで引き返す場合もあるので、あくまで安全第一です。
全日休み
急ぎの仕事がない、あるいはどうしようもない程の悪天候の場合には全日休みになります。
しかし、あくまで「農業バイト」の安全を取って休みにしてくれている場合が多いです。
そのため「昨日は昼前から天気が戻ったので〇〇に行けました!」なんてルンルンでお話ししたものの、農家さんたちは悪天候の中で畑を守るための仕事を行っていることを知る、なんてことがありました。
怒られたりはしませんが、何となく気まずいですよね笑
農業バイト中に雨が降ったら......?
特に山間部では、雨予報ではないのに突然かなりの強さでゲリラ豪雨になりがちです。
そんなときの行動例を、経験談よりお話します。
白菜農家さん
基本的には、車でカッパに着替えて続行です。
露地栽培は、良くも悪くも上からの影響を直で受けます。
雷が鳴らない限りそのまま続けますが、常にカッパを持っておかないと帰りの車に乗れないくらいビチャビチャになります。
あるいは、天気予報が微妙ならズボンだけカッパを着ておくとドロドロを回避できます。
梨農家さん
果樹園は、正直農家さんによってかなり違うようです。
私のお世話になった農家さんでは、小雨は決行、作業音や足音よりも雨音が聞こえるようになったら一時避難や即帰宅でした。
頭上に木が広がっているため、直に受けるよりも半分の威力になって、自分に降りかかります。
そのため体感はそんなに辛くないですが、上を向き続けるのでサングラスや眼鏡など目を雨水から守る対策は必要です。
少量多品目の農家さん(ハウス栽培)
ハウス栽培の場合は、基本雨天決行です。
実際に担当したハウスは家の敷地内だったので、よほど怖かったら玄関に避難していました。
ハウス内も突然湿度が上がりますが、外にいるよりは少しばかり安心感がありました。
ちなみに、スイカ農家さんのもとで働いていたシェアハウス仲間は、他メンバーが全員休みになるレベルの台風(警報あり)でも、1人だけ通常シフトで出勤していました。
農家さんから連絡が来るのはいつ?
翌日や先数日が雨予報の場合、出勤するか否かの連絡は直前まで待つ必要があります。
一般的な仕事ではありえないほど寸前に連絡が来ることがあるので、何も言われていないから休みだと勝手に判断しないようにしましょう。
明らかな大雨や雷なら前日
明らかに警報が出ており、雨雲レーダーでも避けようがない悪天候であれば、前日の仕事終わりに先数日分のシフトを教えてくれます。
作業内容にもよりますが、露地栽培は畑が乾かないとできない事も多いので、1日中土砂降りなら最低3日は晴れが続かないと次の仕事はありません。
寸前まで微妙な場合は当日の朝
当日の寸前まで天気が読めない場合は、出勤直前かやや出勤時間が過ぎたころに連絡が入りがちです。
また仕事をすると判断した場合、雨が上がっていてもカッパは必ず持っていきましょう。
勘違いをしてほしくないので念を押しておきますが、自然相手の仕事なので直前になっても決して農家さんが悪いわけではありません。
こういった状況になるかもしれないと分かっている場合は、前日の仕事終わりなどで「明日の朝に天気見て判断するから待っててね」など伝えてくれる農家さんもいます!
雨だと仕事内容は変わるの?
天候によって仕事内容が変わる確率は50%です。
畑の管理だけが農家さんの仕事ではないので、いろんな経験をできるチャンスだと思って、ポジティブに行きましょう!
収穫など通常運転
農繁期や作物によっては、通常通りの仕事を行います。
今までの農家さんでは、多少やり方を工夫しつつも変わらず収穫をしていました。
1つ注意するのは、休憩中に身体が冷えてしまい、身体も雨と汗でペタペタなんて状態にならないよう、工夫と対策を行うことです。
後ほど雨の日でも快適に過ごせるポイントとして説明します!
室内でできる梱包や定植の準備
畑とは別の仕事場で前日に収穫した作物の梱包や選別、出荷準備を行います。
ドアが開けっ放しになっている場合もありますが、基本屋内なのでびしょ濡れになることはありません。
その他、季節によってはハウス内の除草をしたり、苗ポットに種や苗を植えていく「定植準備」を行います。
作物の成長を感じられる瞬間でもあるので、私は大好きな作業です!
雨の日の農業バイトを快適にするポイント4選
「雨にも負けず、風にも負けず」少しでも快適に作業をするポイントを4つ紹介します!
服装
基本は普段の格好の上からカッパを着るのですが、寒い季節や地域では重ね着に限界がありますよね。
私は普段、ハイネック&一般的な「極暖インナー」とスパッツタイプの「極暖インナー」の合計3着で体温維持をしながら乗り越えています!
さらに果樹園は上向きでいると、雨水が葉や果実に付くことで大粒になって落ちてきます。
作業と目を拭くことのどちらがメインなのか分からなくなるので、サングラスや眼鏡(偏光グラス)は必需品です!
お昼ご飯
外休憩の人向けですが、冬季の雨や雪は低体温になりやすいので、水筒の予備や金銭面に余裕があるならスープも追加するのがおすすめです!
さらにお弁当箱の付属のお箸も、かじかんでいると食べにくいのでフォークを選ぶなど、お昼ご飯で無駄に疲れないように対策してみてください!
お昼ご飯のポイントは「身体を温める」、「簡単な動作で食べられる工夫」です!
持ち物
持ち物については3つです。
普段から着替えを持ってきている人は、それにプラスで濡れた服を持ち帰る用と髪や身体を拭く用の2枚のタオルを用意しましょう。
普段着替えを持っていない人は「必ず」作業服と下着、靴下の着替えを持っておきましょう。
2つ目は土を触る仕事の人向けで、軍手の替えもあると良いです。
濡れている軍手は再度着用するにもやりにくく、濡れて浸透しやすくなっているので爪や指紋に入った泥が中々とれなくなります。
そして最後、長靴干しはプラスアルファで持っておくと良いグッズです!
真下に叩きつけるような降り方をするゲリラ豪雨は、しっかり紐を縛っても長靴の中に水が入ります。
お昼休みだけでも長靴を逆さまにして干せれば、休憩後の不快感も半減できます!
トイレの形式を確認しておく
雨の日は普段以上にトイレが大変です。
和式や狭い個室なら、つなぎタイプのカッパや下に着る作業服は避けるのが無難です!
洋式なら、カッパでかさばり視界が狭くなりがちなので、長すぎるベルトや紐などを巻き込まないように気を付けましょう。
『雨の日版』農業バイトの口コミ全7選
単発や短期、長期、住み込みなど全ての農業バイトで、雨の日に仕事をした人の口コミを見てみてましょう。
私の印象に残っている出来事もお話します!
みんなの口コミ4選
「前日の雨で足場がすごくぬかるんでいて、おしりに泥が付かないように気を付けながらの体勢はかなりきつかったです」
「小雨の中でしたが、日照よりは良かったと思います。雨が本ぶりになってからはハウスの中での作業になりました。」
「ケール葉の収穫です。雨の中での作業でした。膝をついての作業でしたので、思ったほど足腰は辛くなかったです。」
「収穫作業自体は身体に負担が少ない工程でしたが、みぞれ混じり雨で予想以上の寒さでした。雨の日の作業に関しては、防寒対策をしっかり準備した方が良いです。レインウェアも雨が染み込まないように、それなりに耐水性能があるものを使用した方が良いです」
AIagri様、ジモベジワークス様より引用
『経験談』私が雨の日の農業バイトで印象に残ったこと3選
「晴れや曇りだからたくさんいる虫が、雨のおかげで全然いない」
「露地栽培で大雨だと、数m以内の農家さんすら白んでしまう。7割くらいが白んで隠れてしまい、足元でどこにいるか判断していた」
「びしょ濡れになると、着替えやトイレのたびに洋服が張り付いて脱げない。急いでいるときはストレスになりやすかった」
雨の日もOK!農業バイトの休日でおすすめの過ごし方6選
実際に農業バイトが休みになったらしていた休日の過ごし方を紹介します!
「田舎は何もない、つまらない」なんて、もう言わせません!
地元のカフェ巡り
地元のカフェはネットに出ていない情報やおばあちゃん、ひいおばあちゃん世代の方が経営しているお店もあります!
私はずっと紅茶派だったのですが、農業バイトの休日に立ち寄ったことをきっかけにコーヒーに目覚めました!
その地域ならではのスイーツや食材、建築の特徴などを楽しめるので、落ち着いた雰囲気で食も地域も楽しみたい人におすすめです!
道の駅巡り
東京や神奈川だと決まったエリアにしかない道の駅ですが、地方に行くと1つの市町村に複数の道の駅があります!
1ヵ所だけでも良し、1日かけて決めた市町村の道の駅を制覇するのも楽しいです!
似たような雰囲気の道の駅が続くこともありますが、車で10分程度しか離れていないのに雰囲気や置いている商品が全く違う地域もあります!
地元の商品や人が集まる道の駅は、地域の魅力を知るのに最適です!
その土地の食材で丁寧に自炊してみる
地方には見たことのない野菜や果実がゴロゴロ眠っています。
あるいは知っている食材でも、採れたてだから生で食べられるなど販売方法も異なります。
それらを使って、新しいレシピに挑戦するのも醍醐味の1つ!
当時のシェアハウス仲間は、道の駅で朝上げたての魚や珍しい食材を買ってきては、試行錯誤して新レシピを生み出していました!
ちょっと良い肴で晩酌
目の前の森で調達したジビエや干物屋さんで買った魚など、普段よりもちょっと良い肴で晩酌するのも至福の時間です!
しかも昼間から空気の良い地域で飲むお酒は、本当に格別!
その他、近くに酒蔵や酒屋がたくさんある地域なら、そこでしか買えない日本酒などを楽しむのもおすすめです!
小雨なら釣り
これは私の最も好きな趣味なのですが、小雨までなら海まで釣りに行きます!
恥ずかしながら全く泳げないので、雨の日の出航は控えて堤防や岸壁、安全なら穴釣りをしています!
自分の釣った魚でお昼や夜ごはんを作るのは、自給自足感を思い切り楽しめるのでおすすめです!
ちなみに釣った魚は塩焼きや煮つけ、味噌汁、お刺身でいただきます!
牧場で新鮮なお肉とソフトクリームを堪能
山口県では車20分で自由に散歩や買い物、餌やりができる牧場がありました。
そこで食べたソフトクリームやショーケースにあるお肉、なによりも間近で見られる牛やヤギ、ウサギがとにかくかわいくて癒されます!
その牧場によるので「絶対」とは言えませんが、餌やり場所に屋根が付いている場合もあるので、下調べをしてから行けば雨でも充分楽しめます!
農業バイトの家から行きやすくて動物が好き、普通の動物園に飽きてきてしまった人には是非1度体験してほしい過ごし方です!
まとめ:雨の日の農業バイトは工夫&対策で乗り切ろう!
雨の日の作業は、正直終わってからが一番面倒くさいですが、その地域ならではの面白い現象が見られるので、それはそれで楽しいんです!
もちろん気分が乗らない日や疲れが取れていないから休みたいと思う日もあります。
あまりにもコンディションが悪い場合は、農家さんに申し訳ない気持ちを伝えたうえで、お休みをもらっても大丈夫です!
そして何より、雨の日はお店も比較的空いていてカフェの店主とお話しできたり、好きな角度でスイーツの写真が取れたり、のんびり好きな空間で過ごせるのが大好きです!
海・山・動物・スイーツ・絶景など、なんでも揃っている「田舎」は疲れを取るのに最高!
雨の日も、憂鬱にならずにポジティブに乗り切っていきましょう!