【SEA】ウィンカー&スアレスをレッズから獲得【トレード補強】
■トレード概要
今オフにおけるマリナーズの最大の目標は、チームの中軸を担える強打者の補強、でした。マーカス・セミエンやクリス・ブライアント、トレバー・ストーリーなど、大物FA内野手の争奪戦への参戦が予想されていましたが、意外にも外野手をトレードで獲得することによってこの目標は達成されました。
スアレスの契約の残りの3年約$39M+チームオプション$15Morバイアウト$2Mは全てマリナーズが負担します。ウィンカーはFA権取得までまだ2年余裕があり、今期の予想調停額は$6.25M。2人合わせて約$20Mペイロールが増加したことになります。
■待望の強打者補強
昨年ウィンカーは自己最多となる24本塁打を記録し、オールスターにも初選出されるキャリアイヤーを送りました。自己最多出場が113試合という怪我の多さ、.188/.305/.295/.600とキャリアを通じて苦手にしている左投手への対応、平均をやや下回るLF守備などが課題ですが、28歳と全盛期真っ只中であり、少なくともFAまでの2年間は打線を引っ張っていくことを期待されています。
スアレスに期待されている役割は、オフに引退を表明したチームの生え抜き選手、カイル・シーガーの穴埋めです。ここ2年は低打率に喘いでいますが、2018-19の2年は.277/.362/.550/.912、83本塁打、 207打点を記録しているメジャー屈指の長距離砲であり、少しでも復調することができればマリナーズにとって大きなプラスになります。
ジェリー・ディポートGMは、これ以上野手を補強する可能性は低いだろうとコメントしており、野手陣に関しては今いるメンバーで開幕を迎えることになりそうです。
■対価となった選手の紹介
パッケージの目玉、ウィリアムソンは2019年のドラフト2巡目(全体59位)でプロ入りした左腕で、評価媒体によってはランキングTOP100にも入っているトッププロスペクトです。6フィート6インチ(約202センチ)&210ポンド(約95キロ)の恵まれた体格、4球種と豊富なレパートリー、試合を作ることのできるコントロール&コマンドを備えており、ローテーション3番手クラスのポテンシャルと評されています。
ダンはかつてロビンソン・カノー&エドウィン・ディアスをニューヨーク・メッツに放出した際の見返りとして移籍してきた、2016年のドラフト1巡目指名(全体19位)選手です。マリナーズでは3年間で25試合に先発し、防御率3.94と結果はまずまずでしたが、与四球率6.0と制球面に課題があります。レッズではローテーション5番手の枠を争うことになると見られています。
フレーリーは2018年オフのトレードでレイズから移籍した左打の外野手です。2019年にマイナーで19本塁打&22盗塁を記録したパンチ力とスピードが武器の選手ですが、怪我が多く、プロ入り後年間100試合以上に出場したことが1度しかありません。レッズでは左翼のレギュラーとして出場する見込みです。
見返りの4つ目のピースの後日指名選手or金銭ですが、それなりの選手が選ばれることになる、という噂があるようです。
■トレードまとめ
今回のトレードは、比較的安価にウィンカーを獲得することができた上に、復活の可能性もあるスアレスをもチームに加えることができたマリナーズには満点に近い点数を付けることができそうです。一方のレッズは必死にペイロール縮小を図るトランザクションが続いており、非常に厳しい財政状態にあることが窺えます。
再建期に獲得したダンやフレーリーをトレードの対価として放出し、補強を行う…いよいよマリナーズの本格的な勝負期が幕を開けることになります。
画像出典:https://twitter.com/Mariners, https://twitter.com/Reds
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