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あめんぼ生活 #10 夜道に吐き捨てて【今日この頃】

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通りすがりの皆さま
こんにちは


先週月曜の夜、

次の日が燃えるゴミの日であることを思い出し、まとめようと思ったら指定ゴミ袋が無いことにも気付かされ、泣く泣く24時間スーパーに向かうことに。

築38年の二階建てのアパートには大通り側と裏の両サイドに階段がある。隙間風はあるが、内装も外装もリノベされていて古くは感じさせないこの家を私は気に入っている。なんと言ってもお安い。

私は裏の階段から降りて自転車を取りに行く。大通り沿いの歩道まで続く駐車場は砂利道なので、押して運び、歩道に出てから自転車に跨った。

少し走ると五階建ての白いマンションの横に一本立派に立っている桜が見える。今年の春は出社する度にこの桜を眺めながら駅に向かっていた。自転車に乗りながら、なんとなく愛着が湧いているその桜を見るともうしっかりと緑の葉が広がっていた。

その桜の木を右後ろに見送りつつ左へ曲がり、まっすぐ行けば24時間スーパーだ。

脚に力を入れて、漕ぎ進めようとした時、



「「「クソがっっっ!!!」」」



!!!???




まさしく通りすがりのスーツ姿の若い男性が、見事に吐き捨てたではないか。


正面を向いてではなく、唾を吐き捨てるように首をしっかり動かして吐き捨てていた。


新入社員っぽくはなかったので、おそらく日頃の鬱憤、もしくは4月からの新しい体制に慣れないストレスか。


たった3文字だったけれど、100個ぐらいの不満を詰めていたのではなかろうか、、、。45ℓゴミ袋3個分を一気に吐き出したくらいの量が詰まっていたに違いない。それだったらだいぶスッキリしただろうな。


そんなこんなでゴミ袋を買う道中、彼が抱えるかもしれないストレスで妄想が炸裂したことは言うまでもない。



知らない人の悪態は往々にして耳障りだが、



夜道に吐き捨ててみるのもありかもしれない。


カラオケでもお風呂でも吐ききれない想いは


夜道ならスっと暗闇に溶かして消えてくれる気がする。

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