読者の声【ペンギンたちの恋】を読んで
この記事は↑の物語を読んだ45歳男性のカラスさんの感想です。
ーーーーーーーーー
この物語を読んで、俺はちょっと心がチクっとしたな。ペンギンたちの話だけど、妙にリアルで、羽の隙間から心を覗かれたような気分だ。
優斗ペンギンが言いたいことを内に秘めて悶々としてるあたり、俺も思い当たる節がある。カラスの仲間付き合いだって、慣れが生まれると「まぁ、こんなもんか」って感じになっちまうからな。でも、あいつみたいに考え込むばっかじゃ、風が吹き抜けるだけで何も変わらないんだ。
奈央ペンギンの浮気も分からなくはない。俺たちカラスだって、餌場が悪けりゃすぐ別の場所を探すしな。でも、あいつの負い目と再生のシーンには、思わず胸がグッときた。ペンギンだろうがカラスだろうが、大事なのは「何回目か」じゃなくて、ちゃんと相手を見てるかどうかってことだ。
最後のオーロラのシーン、あれは羽を震わせたよ。俺らにはあんなロマンチックな場面はないが、日々の一瞬を見逃さないことが大事だなと思った。
次の朝日が昇る前に、仲間に一声かけてみるか。
「おい、今日の空、ちょっと特別だぜ」
ってな。