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私が早期リタイア(FIRE)した話 その2(分散投資)
こんにちは、採掘翁です。
その1の続きです。
それでは「何に投資すればいいのか」そして、「私は何に投資したか」を語ろうと思います。
ですが、その前にとても大事な前提を説明させてください。
その前提は、「分散投資」になります。
さて問題です。(突然ですみません)
あなたの資金は100万円です。そして、投資対象として米国株式と、米国債券があります。
米国株式は期待リターン(以下、年利)が8%、米国債券は年利3%です。どう投資しますか?
「そりゃ年利が高い方でしょう」「馬鹿にしているのか」と言われそうですね。単純に考えれば「米国株式」が正解でしょう。年利が高いのですから。
ですが、話はそう単純ではないのです。
後出しで恐縮ですが、投資をする際に年利に次いで大事なのは「リスク」です。
さて、この条件の場合ではどうでしょうか?
米国株式は年利8%、リスク25%です。
米国債券は年利3%、リスク10%です。
?????
急に分からなくなりましたか? すみません、計算結果だけお伝えします。
100万円を全て米国株式に投資した場合、30年後の最頻値は96.1万円です。
いくら年利がよくても、リスクが高いと元本割れする可能性が高いことが分かります。
次に、100万円を全て米国債券に投資した場合、30年後の最頻値は159.1万円です。
リスクが低い分、安定して儲かることが分かります。
ここで、米国株式に30万円、米国債券に70万円と分散して投資すると、最頻値はなんと、191.5万円になります。
米国株式の年利の高さと、米国債券の低リスクをいいとこ取りした格好になるのです。
ここではあまり詳しくは述べませんが、基本的には分散投資をすることで、1点張りよりも遥かに低リスク・高リターンを得ることができます。
そして、適切な投資対象であることを前提に、分散投資を2つではなく3つ、4つと増やすことにより、さらに低リスク・高いリターンを期待できます。
実は、これはハリー・マーコウィッツというノーベル経済学賞受賞者が発表した「現代ポートフォリオ理論」をとても簡単にしたものです。ご興味あれば調べてみてください。もちろん、いずれまた触れる予定です。
今回は以下を説明しました。
・年利は大事だけれども、「リスク」も大事
・分散投資により、1点張りよりも低リスク、高リターンが期待できる
なお、少し厳しいことを申し上げますと、具体的な数字で「リスク」が分からないものは投資ではありません。
「●●万円儲かります!」「年利●%!」と儲かる事ばかりを強調する人には注意してください。ひょっとしたら「リスク」を計算したことすらないかもしれません。
また、「仮想通貨超儲かる! 全財産突っ込みます!」「全資産を米国株式で運用!」ということがどれだけ愚かか、先述した例から知って欲しいです。
さて次回は「何に投資すればいいのか」そして、「私は何に投資したか」を書こうと思います。
それではまた次回。
(ちなみに、各投資対象のリスクは、政府機関である「年金積立金管理運用独立行政法人」が具体的な数値を毎年出しています)