私が早期リタイア(FIRE)した話 その1
こんにちは、採掘翁です。
今でこそFIRE等の早期リタイアの概念は一般的になり、詳しく解説した本が書店に並ぶようになりました。ただ、近年出てきた概念だけあって長期的なデータに乏しく、再現性については疑問が残ります。どうやって早期リタイアを達成したのか書くのもアリかなと思った次第です。
この記事は私が早期リタイアを目指していた頃を思い出しながら書きました。これを読んでいただき、何かの助けになれば幸いです。
突然ですが、あなたの子供の頃の夢は何でしたか?
ちなみに、その夢を叶えるために、お金が必要であると知っていましたか?
そして、いつ「お金が必要である」と誰かに教えてもらいましたか?
実は、あなたは自分のやりたいことを実現するために人生が始まったにもかかわらず、なぜかお金を稼ぐことも求められているのです。
不思議に思いませんか? それとも当たり前すぎて疑えないのでしょうか。
ゲームで言うと、「冒険に出てもいいけど、お金も稼いでね」と言われ、金策をかなりの割合で求められている状態です。普通に考えて、冒険を楽しんでいればお金が自然と貯まるのが理想のゲームバランスではないでしょうか。
これが実際に市販されているゲームであれば、「金策が強要されて苦痛」「冒険が楽しめない」「仲間との交流するにしても金策が必須」と酷評されているでしょう。それが今の世の中です。割とバランスが悪いゲームをプレイさせられているのです。
人それぞれ得手不得手があり、みんなが金策上手ではありません。本当は、やりたいことを実現しながらお金が稼げることが理想です。
であれば、手っ取り早く金策を終えてしまい、自分がやりたいことに集中すべきではないでしょうか。しかし、義務教育では金策をまともに教えてくれません。大学も同様で、専門であるはずの経済学部ですら理論偏重で役に立つことはあまり教えてもらえませんでした(これは私の不勉強が原因かもしれません)。
経済学を総括した言葉として、ジョーン・ロビンソンはこう言いました。
「経済学を勉強する目的は、経済問題に対するお決まりの答えを得るためではなく、エセ経済学を語る者に騙されないようにするためである」(意訳)
要するに、経済学を学ぶと騙されにくくなるのです。
当時学生だった私は、この文章を読んで、経済学が実にくだらないものに思えました。「経済学を学んでも、騙されなくなるだけかと。儲かる方法を教えてくれないのかと。それなら適当に学んで、卒業単位さえもらえればいい」とさえ思ったほどでした。
しかし、これはとても大事なことです。社会に出てから痛感します。世の中には本当に人を騙そうとしてくる人ばかりです。人を信じたいのは山々ですが、どうにかしてあなたの大切なお金を使ってやろうとする人はびっくりするぐらい多くいます。
こんな泥棒みたいな人達に騙されない、もしくは間違った投資をしないだけでも、莫大なお金と、そしてそのお金を稼ぐために費やした時間を浪費せずに済むのです。
ですが、運用部門に勤める人間ですら、(こんな人はもう絶滅したと思いますが)自分の資産をどう作ればよいか知らない人も多く、私に無邪気な質問を投げかけてきたものでした。
本当のところ、資産の作り方を彼らも知らないのです。機関投資家は莫大な資産を年数パーセントの低リスクで転がしているだけで、その辺の企業の最高益が出てしまうからです。お金からお金を生み出すことは簡単ですが、その元金(資産)を作ることはそう容易ではありません。
ただひたすら給料を貯めていけばいいのかと言うとそうでもありません。この計算は是非一度してみて欲しいのですが、「目標貯金額」を「毎年の貯金額」で割って欲しいのです。そうすると、目標貯金額を達成するまで何年かかるか分かります。
何年でしたか?
私がこの計算を始めてした時は新入社員でした。何となく1億円欲しいと思って計算したところ、60年ぐらいかかることに大変驚きました。
そして、就職してから数年が経過し、またこの計算をしてみました。新入社員の時より給料は上がっていましたが、それでもあと50年ぐらいかかりそうでした。ちょっとやそっと給料が上がったところでこの年数は縮まらないことに私は数年かかって気づいたのです(給料が上がる度に浪費していたこともありますが)。
ぼんやりと早期リタイアを夢見ていた私は衝撃を受けました。この問題はかなり真剣に考える必要がある、と。
結論から言うと解決方法は投資・運用ですが、私は独学で学ぶハメになりました。色々失敗しましたし、何度も騙されかけました。
繰り返しで恐縮ですが、世の中には何とかしてあなたを騙してやろうとする人は多いです。名の通った大企業ですら、情報の非対称性(あなたが知らないこと)を利用して儲けてやろうとしています。失敗は成功の糧ですが、貯めたお金を再起不能なまでに失ってからでは遅いのです。
一方で先述したように、金策は万人に求められています。西洋では逃れられないもの代表として「死と税金」(デスアンドタックス)と言いますが、税金を払うためにお金を稼ぐこともまた然りなのです。
余談ですが、「デスタックス」で相続税です。日本では被相続人から徴収するものを「相続税」と称しますが、西洋では死者から取る税として相続税が考えられていることが窺えますね。
さて大幅に脱線した上に少し長くなりましたが、正しい方法であまり労力をかけずに金策を終えて早期リタイアしてしまおう、そういう方法を書いていこうと思っています。
なお、先に述べておきますが、魔法があるわけではありません。もしびっくりするぐらい儲かる方法があっても、みんなが真似をし始め、最終的には利益はとても少なくなってしまうからです。
これも話せば長いのですが、誰もやっていなかった時期にちょっと儲けて、その最大瞬間風速を売り文句に残りカスのような情報を売りつける人が後を絶ちません(笑)
そんな情報は意味がないと思っております。誰でも出来ること、再現性がある内容を伝えようと思っています。
それはまた次回。