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私が早期リタイア(FIRE)した話 その3(投資は最適解なのか?)
今回のテーマ 〜投資は最適解か?〜
こんにちは。採掘翁です。
今回は、投資をすることは果たして本当に正しいのか?についてご説明したいと思います。投資資金はあなたが苦労して貯めたお金ですから、他によい方法があるのであればそちらを選びますよね?
実は、今回は「何に投資すべきか」を書く予定でしたが、投資する前提で書くと、「どうして投資をするのか?」と質問されそうでしたので、この記事を挟むことにしました。
結論:投資は年収や運用額に関係なく、全ての人がすべき
さて、結論から言いますと、投資が最適解です。この理由は、給料よりも投資による利益の方が期待できるからです。そして、投資は年収や運用額に関係なく、全ての人がやるべきです。
???となってしまった方も多いと思います。
順に説明いたします。
年収に関係なく、投資をすべき
突然ですが質問です。去年に比べ、あなたの年収はいくらふえましたか?
「上がったかどうかも分からない」という方が大半だと思います。厚生労働省のデータによると、昇給額は毎年1~2%ぐらいだそうです。
1~2%というと、日本人の平均年収が430万円ですから、金額にすると大体4万円ぐらいです。月にすると4,000円ぐらいふえるということになります。
経験を積んだことで、仕事ができるようになり、普通は給料が段々ふえていくものです。喜ばしいことですね。でも、そのご褒美が年間1-2%ってどうでしょうか。
私は低いと思います。
昨今は特に低いです。もちろん年収は多少上がってはいるものの、それ以外の為替やインフレといった指標を総合的に見た「実質賃金」としては、日本人の年収は下落傾向にあります。
下図は全労連が作成したグラフですが、世界的に見ると、日本だけが年収が上がらず、取り残されている状況です。年収が上がらないどころか、実は世界と比べると年収は下がっていたのです。
出典:全国労働組合総連合(全労連)
一方で投資による利益は、バブル崩壊やリーマンショックといった経済危機を含めた過去200年間の平均でも5%近くを維持していました。
例えば下図はNYダウという米国株指標の推移ですが、約125年の歴史において上昇率は83,712%でした。8万パーセントです。ちょっと訳がわからないですね。(このカラクリについてはまたご説明しますが)
つまり、給料が上がることを期待するよりも、投資していた方が儲かるのです。とても厳しい言い方をすると、自分自身が働くよりも、投資をしていた方が儲かるのです。
どうでしょう。できる限りお金をためて、投資に回すべきと思いませんか?
運用額に関係なく、投資をすべき
また、投資は実業と異なり、「限界効用逓減の法則」の影響を受けにくいこともポイントです。
「何じゃそりゃ?」となりそうですので、簡単に説明します。
繁盛している飲食店をあなたは経営していたと仮定してください。売れ行きは好調です。さらに儲けようと思って、席数を増やしました。そうすると、お客さんからの注文が増え、売り上げは増えたものの店員が足りません。仕方がないので店員の数を増やします。そうこうしているうちに、席数も店員の数も増え、店は手狭になってしまいました。これではお客さんがくつろいで食事ができません。
さらに売上を増やそうと思い、2号店を出すことになりました。出店費用はとてもお金がかかり…といった具合で、飲食店などの実業は規模が大きくなるにつれてコストがかさみ、段々儲からなくなっていくのです。
仕事終わりや、ひと汗かいた後のお酒は美味しいですよね。でも、食事の最後の方になるとあまり感動しなくなっていきます。それと同じです。効果が段々低くなっていくのです。
これが「限界効用逓減の法則」です。
一方で、投資は運用額が増えたからといって利率が下がったりはしません。むしろ、大口投資家として優遇され、機関投資家クラスであれば未公開案件やシンジケート案件に参加できたりします。大企業は信用力があり、銀行からはとても低い金利でお金を借りることも可能です。
飲食店などの実業は規模が大きくなればなるほど、お金を稼ぐことが難しくなっていきますが、投資は規模が大きくなるとむしろ稼ぎやすくなるのです。
つまり、年収や運用額に関係なく、投資こそがお金をふやす最適解です。
少し長くなりましたが、これは経済学者トマ・ピケティの名著「21世紀の資本」を簡単にしたものです。ここでは詳しく説明しませんが、興味がある方は調べてみてください。
次回は「何に投資すべきか」の予定です。
それではまた次回。