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ビオンテックが気になる②

【フル公開】世界のトップ研究者特別対談「ノーベル賞・本庶佑氏×ビオンテック社CEO・シャヒン氏」~新型コロナワクチン開
発秘話~
2021/07/23
この映像は7月25日(日)放送の映像'21「変異とワクチン 新型コロナとの攻防」の中から京都大学の本庶佑特別教授とビオンテック社のシャヒンCEOの対談を特別編集したフルバージョン編です。
米ファイザー社製の新型コロナワクチンの開発秘話などについてノーベル医学・生理学賞の本庶氏が鋭く迫ります。



1:29
ウール・シャヒン氏
私のバックグラウンドは腫瘍免疫学です。
一方に医師としても臨床で治療にあたっていました。
それが、1980年代のことです。
当時は免疫療法がありませんでした。
化学療法しか頼るものがなく、患者が亡くなっていくのを見ていました。
そんな中で腫瘍免疫学者として、免疫を活性化させることで癌を攻撃できないか考えました。
初期の研究でがん細胞はがん抗原を持っていることが分かっていました。
当時は変異したがん抗原が初めて発見された時期でMAGEやCAGEといったがん抗原遺伝子の発見もあり、盛んに研究されていました。
それによってがん抗原の特定に至っただけでなく、患者ごとに持っている抗原が違うということも分かってきました。
その中でがんワクチンというアプローチに思い至ったのです。
さまざまなワクチンをテストしました。
ウイルスベクター、ペプチド、組み換えタンパク質、DNAワクチン・・・
その中でmRNAワクチンが使えるのではないかと考えたのです。

3:04
本庶佑氏
mRNAを使って抗原を作ることはとてもいいアイデアですね。
ただ困難も多かったのではないでしょうか。
mRNAを単体で細胞に導入することは、私も経験がありますが、さまざまな問題を引き起こしますね。

3:25
ウール・シャヒン氏
mRNAワクチン開発の初期のころは多くの困難がありました。
1990年代末頃にmRNAを試験管内で細胞内に導入し、T細胞を活性化させることが出来ることまで分かっていました。
しかし、生体内では不十分でした。
導入するmRNAに何か手を加えないといけないという事が明らかでした。
この研究を始めるにあたって、何がmRNAを安定化させているかを調べる事から始めました。
どのようにmRNAを細胞に導入し、免疫応答を活性化させるのか、ここが研究の原点でした。
(中略)
当時カタリン・カリコ先生は、ペンシルベニア大学で研究していました。
彼女と我々は全く別々に研究をしていました。
それがある時にそれぞれの知見を組み合わせる事で大きな成果が得られるのではないかと気が付いたのです。
我々は免疫系を強く刺激する手法を開発していました。
彼女が開発したのは、mRNAをの炎症性を抑える手法です
これらを掛け合わせることで、忍容性が高く高濃度でも使用できるワクチンを作ることが出来ました。
現時点ではさまざまなタイプのmRNAがあります。
がん患者向けのものでは、T細胞を活性化する必要があるので、ヌクレオチドを操作したmRNAではなく、Toll様受容体を強く刺激して、免疫応答を引き起こすようなタイプのmRNAを使います。
感染症に対してはヌクレオチドを操作したものを使いました。
それによってmRNAが樹状細胞に導入されやすくなります。
樹状細胞は免疫を活性化させるのに何よりも重要な因子の一つですから。
また我々はワクチンの濃度を下げる方法を見つけました。
mRNAワクチンでは濃度が高すぎると忍容性が下がってしまうためです。
手に入る限りのあらゆる知見を組み合わせて、ワクチンとして使える形のRNA分子を探していたのです。
(中略)
私たちはmRNAワクチンを開発するために、私たちの体の中でどのようにmRNAが制御されているのかを知る必要がありました。
自然の中でのmRNAのルールを理解する必要があったのです。
またウイルスが我々の制御システムに侵入してくる仕組みも知る必要がありました。
自然の仕組みを学ぶことで、その技を使うことができるようになるのです。
mRNAの話に戻すと、mRNAはさまざまなパーツからなる非常に巨大な分子です。
つまりmRNAの運命を決めるのはさまざまな小さな要因の積み重ねなんです。
私たちはそれらの因子を一つ一つ最適化していきました。
そしてそれらを一つに組み合わせることでワクチンに最適な分子を作りだしたのです。
(中略)
私は感染症ワクチンの専門家ではありません。
私はいかにして我々の免疫細胞を活性化させるかを考えている免疫学者です。
しかし、ある時にこれは癌だけでなく、感染症にも応用できると気付いたんです。
(中略)
癌のプログラムのゴールは患者の腫瘍からすべての変異の遺伝子情報を得て、テーラーメイドのワクチンを作って患者のもとに届けることでした。
そうした遺伝子工学を用いたワクチン開発が最速の治療法だと思っていたからです。
それに向けて研究室を構え日々研究を進めていました。
20年間mRNAを樹状細胞で発現させて免疫応答を引き起こす方法を研究していました。
武漢でアウトブレイクが起き、それが世界的なパンデミックになりかねないと感じた時、我々はそれに対するワクチンを誰よりも早く開発する技術を持っていると思いました。
がんワクチンの技術を応用することが出来れば、ワクチンを開発する世界最速のグループになり得ると思ったのです。
そこで我々は会社に対してワクチン開発を進めるべきだと話しました。
しかし問題はこのウイルスについてほとんど何もわかっていないことでした。
一種類のワクチンだけを作って効果があると願うわけにはいかないので、20種類の中から可能性のあるものを選ぶという方法をとりました。
(中略)
とてもエキサイティングなストーリーです。
20の候補から動物実験の結果、4種類に絞りました。
そして臨床試験の結果2つの効果が忍容性をクリアして強い免疫応答を示しました。
すべてのデータがそろったのは最終決定のほんの数日前でした。
免疫応答、抗体、CD4⁺T細胞、CD8⁺T細胞など多くのデータが必要でした。
とても明快なデータでした。そうしてBNT162b2が選ばれたのです。
(中略)
人類の最も重要な価値観に協力や信頼、シナジーといったことがあると思います。
(中略)
誰かの研究に対して他の誰かが建設的な批判をする。そうして科学は進歩していきます。そうするためには査読前の論文を読むという文化が必要です。
私はカール・ポパーのファンなのですが、彼は「真実はみんなで協力して見つけるものだ」と話しました。
真実は誰かが持っているものではありません。
みんなで協力していくことで初めて見つかるものなのです。
(中略)
私は科学のコミュニティーを信頼しています。
今回こんな短時間でワクチンができたのは科学コミュニティー全体の成果です。
科学コミュニティーはこのパンデミックの最中に素晴らしい形で機能したと思っています。
(中略)
ドイツ人は完璧主義で素晴らしい技術を持ち教養も高い。しかし、ドイツは大きな製薬企業がたくさんあるわけではありません。
そういった意味で例えば我々とファイザーとの関係はシナジーを得るとても大きな機会でした。
(中略)

35:56
本庶佑氏
医学では疾患ではなく、患者を見るように言われます。その考え方こそが今必要とされているのではないでしょうか。
(中略)

ウール・シャヒン氏
私も若い医師だった時に患者にある検査をしたところ異常が見つかりました。
私が研究室で治療法を考えていると、先輩医師が「ここで何をしているんだ?」と聞くのです。
私が「数値に異常があるので治療法を考えています」と答えると、「でもその患者は元気だよ」と言うのです。「研究室で治療は出来ないよ」と。
全体像を見なければならないことはまさにこういうことですね。

37:07
本庶佑氏
今多くの人が気になっているのは副反応のことと、ワクチンの効果がどれだけ持続するのかということだと思います。
データをお持ちだと思いますが、どのように考えていますか?

37:33
ウール・シャヒン氏
今まさにデータを集めているところです。
免疫応答には2つのタイプがあります。
ひとつは主にCD8⁺T細胞が引き起こすT細胞応答で長い期間続きます。
CD8⁺T細胞はCD4⁺細胞とともに働いて重症化を防いでいると考えられていて、おそらく年単位で効果が続くと考えています。
T細胞では人によってHLA型が違い、持っているMHCが異なるので、ウイルスがこのシステムを回避することは難しいでしょう。
もうひとつはウイルス感染そのものを防ぐような抗体の働きです。
抗体の力価は時間とともに減少し、6~8か月で減少していくことを確認しています。
さらにこうした抗体を回避するような変異株も出現しています。
私たちは2度目の接種の6~9か月後にブースター接種を行うことで効果があるのではないかと期待しています。
ブースター接種でどれぐらいの期間効果が持続するかを見たうえで、ブースター接種を行うかどうかの判断をしたいと考えています。
安全性に関しては、刻一刻とデータが集まって来ています。
現時点で6億人以上が我々のワクチンを接種しました。
これだけの数になると副反応について、かなりの制度で特定ができます。
稀ですが、確かに副反応はあります。
その上で我々のワクチンは安全で、リスクと利益のバランスを考えても非常に有効だと考えています。
こういったことを話すうえで重要なのは、どんな薬にも副反応はあるという事です。
ここを理解していただきたいし、過剰に怖がらないでほしい。
一方で完全に無害であるかのような印象を与えることも避けねばなりません。適切なバランスを見つけることが重要です。
(中略)

41:40
本庶佑氏
あらゆる分野での研究とビジネスマンとしての成功をお祈りしています。(笑)

ウール・シャヒン氏
タスク、ありがとう。お互いビジネスマンですからね。(笑)

★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★


「真実」を求める姿勢とか、立派な気もするけれど、ところどころ気になる箇所が・・・。

やっぱり、収録時点(7月?)では、まさにデータを集めてるところだったんですよね。今も、だとは思うけど。で、仮に何らかの不具合が分かったとしても、これだけ大きなプロジェクトだと、もうシャヒン氏だけの判断では止められないんじゃない?それともちゃんと「真実」を見極めて、場合によっては「ストップ」してくれる事もあるのかな。

シャヒン氏が言っているように、人類の最も重要な価値観である協力や信頼、シナジーで、製薬会社が暴走しないように、信頼できる科学のコミュニティーで真実を見つけてほしいものです。

でも、科学者の「真実」って「個人」は無視されそうで、少し心配・・・。数で押し切られそうな感じ。
科学者だけのコミュニティーで自分自身に何回も接種して「安全性」を確かめてくれないかなー。多くの「ヒト」で試す前に。・・・それはさすがにひどい言い草ですね。言い直します。

多くの「ヒト」に試す前に、「動物」で繰り返し接種したらどうなるのかの実験ってしてあるんでしょうか?「コロナウイルス」に詳しい研究者の方のお話しだと、「コロナウイルス」の場合、抗体が諸刃の剣になるらしいんですけど。ワクチン接種した方が逆に脆弱になる可能性があるらしいんですけど。そのあたり大丈夫なんでしょうか?

科学のコミュニティーでは倫理観を持った人が多数派でありますように。
製薬会社の暴走に科学者が加担しませんように。
でも科学者=製薬会社社長の場合はどうすればいいのかな?誰が止めてくれるんだろうか。

それでは気になる箇所いろいろ・・・

第1位

過剰に怖がらないでほしい

もうたくさん死んでるし、どうしたって怖いんですよーーー!!


心筋炎、大丈夫なんでしょうか?
心筋炎について真実の追求はしなくていいんでしょうか?

世の中の知能が高い方々は全員倫理観も兼ね備えていますように!
知能が高くて、かつ倫理観が欠如してたら、想像するだけで怖いです。
それならいっそ、アホで優しい人が多い世界の方が幸せそう。
理想は賢くて優しい人が多い世界だけど。


第2位

私も若い医師だった時に患者にある検査をしたところ異常が見つかりました。
私が研究室で治療法を考えていると、先輩医師が「ここで何をしているんだ?」と聞くのです。
私が「数値に異常があるので治療法を考えています」と答えると、「でもその患者は元気だよ」と言うのです。「研究室で治療は出来ないよ」と。
全体像を見なければならないことはまさにこういうことですね。

何かこれ、今の状況にも当てはまらない?
PCR検査して「無症状」の感染者や「無症状」の検査陽性者まで炙り出すとか。
感染症だから、と言われればそうかもしれないけれど、同じ事を結核やインフルエンザでやってたら、その時点でパニックになっていたような・・・

第3位

本庶佑氏
あらゆる分野での研究とビジネスマンとしての成功をお祈りしています。(笑)

ウール・シャヒン氏
タスク、ありがとう。お互いビジネスマンですからね。(笑)

そりゃ、ビジネスですよね。ビジネス大切ですよ。従業員の雇用も維持しないといけないし。でも、ビジネスのネタが国家事業になった場合、その薬品に何か不具合が見つかってもビジネスマンの立ち位置では止められなさそう・・・止める事が出来るのは「国」しかないような気がするけれど・・・
今の様子を見ていると期待薄ですね。国民の大半が「この薬なんか怖い」と思うまでは無理そうです。
せめて、リスクを考えて接種を見合わせている人に強制だけはしてくれませんように・・・
ワクチン接種していないと社会生活を営めないようにするなど、実質強制の国々もあるから、日本が追随しないか心配です。すでに日本でも一部ありそうですけどね。職場とかで。弁護士さんに活躍してほしいです。



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