スカイウォーカーの夜明けは、大逆転の一発! 最近作に落胆していたあなた、観たほうがいいですよ。
最近のスターウォーズ(SW)はどうなのよとお嘆きの貴兄、お喜びください。 スカイウォーカーで大逆転です。早く観に行って。
まだ観ていない人の為の、映画感想です。
すべて終わらせる。私のモヤモヤも終わった!
SWは全9作からなり、3作ごと3つのブロックがある。最近は最初の3作を「オリジナル」、次の3作を「プリクエル(前日譚)」、最後の3作を「シークエル(後日譚)」と呼ぶようだ。
私は「オリジナル」の第1作目を10歳の時に劇場で見た。SWは全てリアルタイムで観た世代で、オリジナル3作の後長らく続編が作られない時期には、自分がルーカスの元に出向いてストーリーを聞き出し続編を作らなければならないのでは無いかと思っていたほどのSWバカである。
しかし、シークエルの時期に至っては、ほとんどSWから関心を失っていた。端的に言ってシークエルの2作はつまらなかった。しかし、なぜつまらないと感じたかは本作「スカイウォーカーの夜明け」を見ている最中に分かったし、その「つまらない問題」も本作によって全て解決した!
本作はまさに逆転満塁サヨナラホームラン映画だったのだ。
なぜ、昨今のスターウォーズをつまらないと感じたのか
圧倒的なビジュアル力、その存在感で世界を魅了したSWオリジナル3作はルーク・スカイウォーカーの物語だった。次のプリクエル3作はルークの宿敵であり父であるアナキンの物語であった。そして最終譚となるシークエルが始まると謎の人物が登場した。強力なフォースを持つレイである。
レイとは一体何者なのか? ルークと、アナキンとの関係は?
シークエルの2作は、私たちが愛したSWのスカイウォーカーの系譜となんの繋がりもないヒロインの物語だった。このレイにどんな風に感情移入すれば良いのか分からなかった。
彼女が一体何者なのか、劇中でそれを追い求めるストーリーが展開するならばまだ追いかけることもできただろう。しかし、それすらなかった。SWでありながら、SWではない・・・そんな感覚で見る他なかったのだ。
スカイウォーカーの血族としてカイロ・レンも登場するが、彼もよく分からない存在だ。舞台は、ルークとアナキンによってダークサイドを駆逐した後の時代であるにもかかわらず、スカイウォーカーの血統でありながらなぜダークサイドに堕ちているのか。
アナキンがライトサイドのジェダイからダークサイドに転落した事情は、プリクエルの3作で見事に描かれていた。彼は愛ゆえに堕落したのだ。そこには大いに同情の余地もあり感情移入ができる。しかし、カイロ・レンはライトサイドが勝利した土台の上で何でダークサイド堕ちしているのか。どれだけデキの悪いスカイウォーカーなのよと、むしろ腹がたつ思いだ。
そんなことで、新登場した主人公達に全くもって感情移入ができないのが、シークエルの2作だったのだ。
SWは3作で1つの原則。7作8作は布石でしかない!
しかし、安心してください。
本作で、レイが何者かすべて明かされます。とんでもない正体が明かされます。それにより俄然面白くなって来ます。ここからがSWの始まりです。
SWは3作で1つ。その原則を忘れていました。7作、8作は、この時のための400億円以上を掛けた布石でしかなかったのです。どんな大掛かりな布石なんでしょう。かなり遠回りしましたがしかし、大丈夫。すべて取り返せます!
「帝国の逆襲」の試写会で、エンドロールが上がり出すと、あの大SF作家のアイザック・アシモフが席から立ち上がり、「今すぐ続きを見せろー!」と叫んだというすごい逸話がありました。それほどにSWは3作で1つなのです。
(世界はその続きを見るのに3年も待たなければならなかった!)
あの、僕らのスターウォーズが帰って来ました。
スカイウォーカーの夜明けは、あの「ジェダイの帰還」にもガシっ!とコネクトします。その件に関しては別記事で詳細に書いてます。クライマックスを明かすことになるので。
期待せず本作を見に行った私ですが、クライマックスの後には涙さえこぼしてしまいました。
劇場から出る際に、あなたも文字通り夜明けを感じるでしょう。
全てさっぱりすっかりモヤモヤが晴れて、私たちのSWの夜明けがやってくるのです。
その時あなたは思うかもしれません、そうか、スカイウォーカーは私だったんだと。
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