ありがとう、Carmody。あなたのデビューアルバムを7年間夢に見ていた
3年手塩にかけてつくった作品は、私にはまだない。
「時間をかければかけるだけ大きなものができるのでは?」
直感的にはそう思うのだが、実情は「登る山のサイズが違う」というのが適切な対比だ。かける歳月によって、求められる忍耐や、心身への負荷は異なる。
7年前より虜になっているシンガーソングライターCarmody(カーモディー)が、3年かけて制作したデビュー・アルバムを出す。
着想する、考える、悩むといったリードタイムも含めれば5年以上かかっていてもおかしくはない。きっと、大きなライターズ・ブロック(スランプ)にも見舞われたであろう。
作ってみては、「違うんじゃないか」と悩み、壊し、作り直し。
そんな繰り返しはあらゆる創作者に多かれ少なかれつきまとう。
Carmody。音楽メディアでは未だ聞き慣れない方も多いかもしれないが、あのTom Mischとの共作"Out To Sea"を2014年にリリースしている。
ここでは、是非一曲再生しながら読み進めていただきたい。
イントロからしてグッと引き込まれる必要最低限のリズム要素。エフェクトありとなしの2つのギターの絡み合い。美しいボーカルのハーモニー。
そしてその全体を束ねる桁違いのセンス
心を射抜かれた。
このデュオの作品を聴き続けたかった。続編を待ち続けた。
この後のTom Mischの多産と躍進は言及するまでもない。
他方のCarmodyのリリースペースは遅く、(Poetとか?)複数のプロジェクトを掛け持ちしていているのかなと邪推していた。
今日、一本のメールが届いていた。
Carmodyからのメーリングリスト配信だった。
Hello friends, just wanted to share the exciting news with you that after 3 years of writing and windowless rooms, my debut album 'Imperfect Constellations' is finished! It's a record about family, love, interweaving lives and the imprints we leave behind.
--
やあみんな。窓のない部屋で3年かけて制作したデビューアルバム"Imperfect Constellations(不完全な星座たち)"が完成したよ!
これは家族、愛、 紡ぎ合う人生同士や、残した痕跡たちについての作品。
/訳 記事執筆者 *間違っているところがあるかもしれません
嬉しい!
Carmodyという才能が音楽を続けてくれて嬉しい。
窓のない部屋、ロックダウンの街。どんな環境にあっても音楽と向き合い続けてくれてありがとう。
私はあなたのデビュー・アルバムが楽しみで仕方がない。
Cover Photo by Alex Simpson on Unsplash