僕のカメラ遍歴(富士フイルムからライカへ)

先日富士フイルムのX100Vを売却してライカの初代Qを買いました。マップカメラの美品で、お値段は約32万円也。ポイント倍増のタイミングで買えたのでお買い得感がありましたし、X100Vを結構なお値段で買い取ってもらえたので、実際の持ち出しはエントリーレベルミラーレスボディを買う程度におさまりました。

ライカQの初代であるtyp116は2015年6月に発表されたカメラ。実に世に登場して8年以上が経ったカメラです。そんなカメラを2023年の今年購入することに至ったのか。

そもそも僕がカメラを始めたのはパンデミックの真っ只中のころ。旅行には行けないし、出歩くにも近くの散歩くらいしかできないから、せめてその記録を撮ろうとと思ってずっと前から興味があったカメラ沼へずぶりずぶりと足を踏み入れたのがきっかけです。

一番最初に買ったのは富士フイルムのX-E3(XC15-45レンズキット)。これにしたのはなんとなくミニマリスト的サイズ感でカクカクしたデザインが良かったのと、値段も10万ちょっとだったので手が出しやすかったから。それから色々調べていくうちに物欲がモリモリと湧いてきまして、X-E3からX-Pro3へと移行、途中サブ機としてX-S10を買い足しました。所謂レフ機スタイルにも挑戦しようと中古のX-T2にも手を出しましたがやはり形が気に食わずすぐ売却。リコーGR3をコンパクト機として購入するも画角になれず売却し、ソニーのRX100 mk5に手を出しましたが持ちにくすぎるのとセンサーサイズに満足できずドナドナしてリコーGRIIIxを導入しました。そうこうしてるうちにライカ沼の入り口に不意に到達してしまい、ジュネーブのライカストアで中古のLeica M typ240とズミクロン50mmを購入。その間にもコンパクト機としてX100Vを追加しましたが、最近になってそれを手放してライカQをお迎えしたという流れです。

究極の質感や満足感はライカを真似るブランドの品では得られない。それが僕を富士フイルム沼から脱却させるにいたりました。ライカのデザインを真似た富士フイルムはそれなりの楽しみがあるのは間違いないのですが、なんちゃってライカでは本家ライカを追い抜くことはできないのではないかと。

富士フイルムを愛する人の多くはフィルムシミュレーションを理由の一つにあげます。確かに色味を簡単に変えれるのは面白い。でも、僕にはどれもそんなに好きな色味ではなかったのです。まとめてみるとこんな感じ↓

Provia - いたって普通の色だが色被りする傾向
Velvia - わざとらしいコテコテした色
Astia - 淡い色は出るが用途が見当たらない
Acros - 諧調表現力が弱い
クラシッククローム - これは唯一気に入っていた
Pro neg - 用途がなかったし差がわかりにくい
Eterna - 彩度が低めなだけ?もてはやされた理由がわからない
Classic Neg - わざとらし過ぎで赤の色がちょっと苦手
モノ/セピア - 一度も使ったことがない

というのが僕の感想で、こんなんやったら富士フイルム使う意味なくね?ってなりますよね(富士フイルムマニアの皆さんごめんなさい)。

僕はなるべく肉眼で見えた通りの色を表現するように心がけています。フィルムシミュレーションのレシピを使って遊んだこともありましたが、やっぱりなんちゃって感が強く、満足できることはほぼなかったです。

そこで使ってみたライカ。モノクロの諧調表現の豊かさに度肝を抜かれました。「今までなんちゃってライカで一生懸命努力して似せようとしてきたけど、やっぱり本家には手も足も出ない」と。

なんちゃってミニマリストとしては同じような性能のカメラを複数機持つことは許されません。したがって、富士フイルムを全て処分し、今後はライカを中心に機材を揃えることしました。

ライカM240は僕の機材の中では唯一のレンズ交換式カメラ。35/50/90mmのレンズ構成で、主にストリートスナップや風景写真をじっくり腰を据えて撮影するのための機材。

ライカQ (typ116)はオートフォーカスの広角28ミリレンズ。唯一のズミルックスレンズでもある(今のところ)。子供写真を撮る時や広角・AFが必要な俊敏性が求められるようなシチュエーションで使用。

リコーGRIIIxは唯一のコンパクトカメラでAPS-Cセンサー搭載機。荷物制限がある場合やとりあえずカバンに忍ばせておこうという時にのみ使用。

というふうに今(2023年9月現在)ではカメラの棲み分けをさせています。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?