オリンパス OM-D E-M1 Mark3を導入
GR IIIxを手放す決断をした時から始まりました新規代替機種導入にまつわるカメラ沼の中での足掻きが次の章へと突入しました。
この度招き入れることになったのはタイトルにもある通り、オリンパスの旧型フラッグシップ機であるOM-D E-M1 Mark3です。中古良品のレンズキットで購入しました。レンズは神レンズと言われる12-40mm F2.8 Proレンズです。
なぜオリンパス
このカメラにたどり着いた経緯は実はかなり前に遡ります。仕事で滞在していたギリシャのアテネの家電量販店で何気なく手に取ったのがオリンパス機でした(機種は多分E-M10?)。当時カメラにはさほど興味はなかったので何も知らなかったのですが、単純にかっこいいカメラだなと思った程度でした。その後パンデミック初期に初めて購入したレンズ交換式カメラは富士フイルムのX-E3になり、しばらくはAPS-Cカメラを使い続けました。その後ライカの色味に惹かれてフルサイズセンサーデビュー。ところがマイクロフォーサーズであるオリンパスのカメラのことがなぜか頭のどこかにずっと残っていたのです。きっとアテネで手に取った時に一目惚れしていたのでしょう。また、ネット界隈では昨今フルサイズセンサー至上主義者たちが所謂クロップセンサーカメラを見下すような傾向があるようです。今回GR IIIxを手放すにあたり最低でもAPS-Cセンサーのカメラが良いと思っていたのですが、あえてオリンパスを試すことで長年の想いに終止符を打つと同時にマイクロフォーサーズセンサーは果たしてフルサイズセンサーやAPS-Cセンサーと比べて本当に性能が劣るのかを自分自身で検証してみようと思い立ったわけです。
E-M1 Mark3が良い理由
これまで色々なカメラを使ってきて学んだことがあります。それはカメラの性能やスペックよりは、僕という人間は以下の点を重視する傾向にあるということです:
品質の高さ・作りの良さ
撮影体験の楽しさ
プレミアム感
これらに照らし合わせた結果E-M1 Mark3となったわけです。
E-M1 Mark3は一世代以上前の機種ではありますが、フラッグシップ機として登場したカメラだけありしっかりとした作りをしているのがすぐにわかります。ダイヤル類の感触や作り、重厚感、塗装の光沢など、所有感を満たすことがある程度できます。EVFがあるので、GR IIIxでは味わえなかった撮影体験が得られ、写真を撮ってる!という楽しみがあります。スペックだけを見ればE-M5 Mark3など近いと思いますが、フラッグシップ機であるというプレミアム感が気持ちを高揚させます。最新機種であるOM-1は高価ですし、初めてのマイクロフォーサーズ機ということもあり今回は値段もこなれてきた一世代前のE-M1 Mark3に落ち着きました。ここ最近の僕は最新機種よりも数世代前のフラッグシップ機を使うことで充分な満足感を得られていますので、あくまでサブ機として導入するにはOM-1ではいくらなんでも勿体無いだろうとも考えました。
ファーストインプレッション
ここからは細かく感想を書いてみます。まずは良い点から。
良い点
高級感
まずは手にするとずっしりとした重量感があり、重厚さを感じます。Z50も、ましてやGR IIIxも結構スカスカで軽くて安っぽい感じだったので、むしろこのくらい重みがある方がしっかりホールドできて良い気がします。レンズ装着時(レンズキャップと保護フィルター装着)でほぼ1kg。APS-C機やフルサイズセンサー機であればこの1.2〜1.5倍は重くなるでしょう。
EVFがあり、痛くない(笑)
やっぱりカメラで写真を撮るんだからビューファインダーは必須です。EVFはやや視野が狭く感じるのは否めませんが、見え方はそれほど悪くないです。色再現性は液晶スクリーンとさほど差がなく良い感じです。余談ですが、以前使っていた富士フイルムX-Pro3のEVFの色味と液晶スクリーンの色の差は色被りの影響で酷かったです。今使っているライカQもEVFの色は当てにできないレベルです。E-M1 Mark3のファインダーのアイカップはやや硬めの素材でできていて、軟な感じが全くありません。ガタ付きもほとんどなくてホコリも付くにくく、Z50のそれとは雲泥の差です。突き出しも控えめなので首かけストラップで背中側にカメラを回してもアイカップが背中に食い込んで痛いなんてこともほぼありません。
いろいろ使いやすい
一括りにしてしまいますが、さすがフラッグシップ機だけあってユーザーフレンドリーな箇所が多いです。独立したSDカードスロット取り出し口、カスタムダイヤルやボタンの豊富さ、前後コントロールダイヤルなど、至れり尽くせりで満足しています。
優秀なズームレンズ
ここ最近ズームレンズを長らく使ってこなかったので、やっぱズームは楽チンという感想はもとより、クラッチ機構が便利だと思います。オートフォーカスはまあまあ良いと感じますが、遠くの小さい被写体にフォーカスする際に結構外すこともあるので、そこでクラッチを使ってMFで合焦でき、シャッターチャンスを逃さずに済むのでかなり便利です。既になんどもこの機能のお世話になっています。レンズについてはまた今度詳しくレビューします。
豊富な撮影モード
手持ちハイレゾを使いたかったからMark2でなはなくMark3を選んだのですが正解だったと思います。ライブNDなんかも便利で簡単に面白い写真が撮れます。旧機種だけど十分に楽しめますね。ってか、機能てんこ盛りすぎです笑。
残念なところ
電源スイッチが左側にある点
これはもう慣れでしょうけど、今まで所有してきたカメラのほぼ全てが電源は右側に備え付けられていたので、なかなか慣れません。撮影後にカバンにしまい、次に取り出した時に電源スイッチがオンのままということが頻発しています。なぜかというと、今までの癖で右手人差し指でパチンとやって電源を切ったつもりで無意識にしまっているのですが、実はフロントダイヤルを回しているだけで電源は当然オフになってないままカバンに入れているようです。
重い
これは前述した良い点と矛盾しているんですが、標準ズームのセットアップとしてはやや重すぎね?って思っちゃいますよね。あと100gくらい軽かったらベストバランスだったんだけどな〜と初めて手に取った時に思ったとか思わなかったとか。でも、重量感は嫌いではありません。それにF2.8通しだし。これ以上重いのは御免です。
まとめ
まだ手元に届いて1週間弱ですが、マイクロフォーサーズなかなかやるじゃん!っていうのがこれまでの感想です。色味などはまだこれから現像で煮詰めていく必要もありそうですが、モノとしてのE-M1 Mark3は2023年においても十分楽しいカメラだと確認できました。