アマチュアスポーツ選手と忘れられる権利
高校時代、注目を集めた球児の動画がYouTubeに流れてきた。
現在は大学に進学して、なかなか活躍しているらしい。
最近はネットメディアの交流で、こうしたアマチュアスポーツ選手の近況がいつでもわかるようになった。
野球ファンなら期待の若手であり、楽しみのひとつなんだけど、でもやっぱり今はアマチュアで、ひとりの若者だ。
こうして少なからず注目を集めてしまう状況は、ちょっと本人には酷な気がする。
プロスポーツ選手はファンからお金をもらって稼ぐ人なわけで、消費の対象になるのは当然。
けれどアマチュア選手は純粋にスポーツを楽しんでいるのであって、必ずしも消費されることを望まないだろう。
動画に出てきた彼が、例えばプロにならなかったとする。
じゃあ、それで終わりかと言えばそうではなく、今度は「消えた天才」なんてコンテンツでなんども取り上げられることになるはずだ。
自らが望まない場所とタイミングで、自らが消費され続けていく。
うまく言語化できないが、そこはとない違和感を感じる。
特にヨーロッパの方では「忘れられる権利」について盛んに議論されているらしい。
将来の若者や子どもたちが、安心してなにかに熱中できる社会になって欲しいと思う。
日本でも、しばらくしたら「忘れられる権利」はよく聞かれるようになるのではないだろうか。
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