平凡エンジニアがスタートアップ転職で学んだこと

TECHPLAY女子部 advent calendar 2018 16日目の担当のちゅうまんです。
スタートアップに転職して、ちょうど1年がたったので振り返ってみました。

平凡エンジニアの経歴

・新卒で常駐SIerとして製造業、銀行を中心にデスマーチで鍛えられる。
・プライム案件がやりたくて、キー局のグループIT会社に転職。
   → 社内SEとして要件定義から運用までひととおり担当。
・新しいことがやりたくて、客先常駐中心の会社に転職。
   → 客先のR&D部門に常駐して、IoT/音声認識/画像認識のサービス研究開発。
・ロボットへの興味が高まってきた頃、ドローン会社からお誘いで転職。

すべてはタイミング

身も蓋もないですが、この経歴で3回転職できたのは、入社のタイミングが創業の草創期 だったということです。
いちおう加えて、
 ・若手なら真面目に業務をこなして、ポテンシャルを伝えられるか
 ・中堅なら自分で考えながら業務をこなして、実績を具体的に伝えられるか
 他にクラウド運用経験者がいなかったので、Auzreでのインフラ基盤構築、監視設計を任せてもらえました。最低限のCI/CDや監視ができた頃、インフラ担当者が採用されてタスクを引き継いで、再びアプリ専任になりました。
次は、前職で培った音声認識や画像認識をやれるタイミングを狙い中です。

役に立つモノを作るという自信や信念

要件定義書も設計書もきっちりある状態ではないので、自分の作るモノがどのように使われ、どんな貢献を、どの程度のするかを想像することを心がけてます。
SIerはエンドユーザから直に聞けますが、自社サービス開発では企画や営業からの伝聞がほとんどで、つかみどころがないことも。
社内でもドローンサービスのプロは少ないので、エンジニア自身も市場調査や競合調査などで業界への理解を深めて、開発サイドからプロダクトやサービスの提案するようにしています。
改めて利用者の声が自分のモチベーションに影響することが実感しつつ、自分でもコントロールできることに気づきました。

確認より謝罪

入社したころマネージャーに言われた一言。
エンタープライズシステム時代のきっちりしたウォータフォールからの頭の切り替えは意外に大変でした。。。 
まずはローンチしてみて問題があれば迅速に対応するという感じです。
入社した頃は、各人の裁量でいろいろやっていい時期でした。ひとつのプロダクトをひとりのエンジニアが担当していたので、レビューはプロダクト担当外のエンジニアにお願いすることになります。コード的な指摘はできても仕様的な指摘はあまりできないは多かったです。

いろんな常識

開発チームは中途採用のみの即戦力エンジニアが集まっていて、所属してきた会社のお作法や好みの差があるので、お互いに寛容さが大切です。
誰かが助言しても、その矢先に指摘したとおりのトラブルが発生ということはそこそこあります。ユーザ先にサービス導入後に追加の通信設定が必要なことが判明するとか冷や汗かかされました。

自動化したり、既存のモノを活用したり

常にリソース不足です。
ひとつのプロダクトを企画1人エンジニア1人で保守と運用をやっている状況でなので、「地道に頑張る」では品質とスピードを両立できません。
開発開始当初からAzureやAWSのPaaSを駆使して、コンテナの利用、CI/CDの自動化を頑張りました。Docker から K8s への移行も最近完了しました。
保守や運用も手間のかかるタスクは、多少時間をかけてでも、楽に質良く仕事ができるように工夫しています。

解決法が見つからないときこそ攻め時

AzureでGAされていない機能を試行錯誤で使ったり、SIP接続での映像共有をやってみたり、初めてやる技術ばかりでよく壁にぶつかります。
前職までは盤石こそが大事!という環境だったので、事例がない技術は極力使わないというスタンスでしたが、今は真逆です。世の中にないやり方=特許になる可能性がある、テックリードとしてアピールしていけるなどなど、とても挑戦的です。

エンジニア視点で合理的すぎてもダメ

開発チームは合理的でスキルも高い人ばかりなのですが、非エンジニアへのホスピタリティが低くなりがちです。
・メンテナンスできないなからドキュメントは書かない
・大抵ことはネット検索すれば解決できる、などなど
技術スキルの高いエンジニアがいるだけでは、いいプロダクトは作れません。ある日そのエンジニアがいなくなっても、滞りなくPJが進むような状況を作っておくことが大切です。

まとめ

さて、やってる人から見れば「当たり前」なことですね。 
ここに書いたことを意識するようになって、たった1年なのに技術領域の幅も深さも格段に広がったように感じるので、しばらくここで粛々と技術を磨きつつ、技術だけのエンジニアにはならないように精進していきます。

おまけ:ドローンの活躍はこれから

安全性
入社された方が「ドローンはもっと墜落しないと思ってた」と。
飛行機の墜落確率は0.0009%、ドローンの墜落確率ないですが、平成29年に国土交通省にトラブル報告のあったものだけでも65件。。。
費用対効果
機体とカメラは高価です。(軽自動車並のお値段のモノもたまに墜落する)
そして、操縦も熟練ドローンパイロットが必要です。(400時間以上)
事前に作ったルートで自動飛行と自動撮影は実現できているサービスは続々とリリースされていますが、パイロットなしで飛ばすことはできません。
法改正
日本は特区はあるものの法の縛りが多いので、諸外国に比べて遅れてます。
空の産業革命に向けたロードマップ2019 ~小型無人機の安全な利活用のための技術開発と環境整備~

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