山本周五郎さんの『おごそかな渇き』は、昭和42年1月から2月の8週、朝日新聞日曜版にて掲載された。
「半途にしてたおれることが多年の念願でもあったらしい」と、解説には書かれている。
『おごそかな渇き』に描かれているのは、人間と宗教。
これを、植物学者ブラウンが発見した「ブラウン運動」として捉えているところが興味深い。
この小説に登場するのは、福井県のある村で、宗教の盛んな土地。
この村に住む人達には、歴史的に根深い反目と敵意が続いていた。特に冠婚葬祭に関しては、相互の往来や交渉にまで影響していたようだ。
それが真言宗の家系と、一向宗の家系、そして隠れキリシタン。
➀ 真言宗…弘法大師
② 一向宗…道元禅師
③ 聖書…マリアさま
話題は「水」
宗旨の違いは「真言宗は真言宗、一向宗は一向宗」であり、それは「大根は大根、人参は人参(ニンジン)」という違いであり、無宗旨では見分けがつかない、ということだという。
その話の延長にあるのが
➀ 竹中 啓吉
② 村田医師
③ りつ子 (竹中の娘)
話題は「女の子の性的な成長」