カット割りを学べる映画ジャンルとは
こんにちは、高橋です。
ここのところ、カット割りについての記事をよく書いている僕ですが、映画においてカット割りと言うのは重要項目なわけです。
脚本の次に——もしくはそれと同じくらい大事と言ってもいいかもしれません。
カット割りは、映画(映像)のみに許された文法です。
映画史上初の全編1ショットで撮影された『ロープ』を監督したヒッチコックは、のちに「カット割りこそ映画の基本だった」ことに気付いたと発言しています。
映像編集の基礎中の基礎であるモンタージュ技法も、カットを割らないことには使用できません。
カット割りの分析に最も良い映画とは?
僕が思う、カット割りが安定して優れている映画を紹介します。それは3DCGアニメーションです。
実写とは違い撮影のミスが起こらず、好きな場所にカメラを配置し、好きなレンズで撮影できます。
映像面での縛りは全くないわけです。
それこそ、全編ワンショットでも作れるでしょう。逆に、超高速なカット割りをしたり、なかなか撮れないアングルからのショットを使ったりと⋯⋯実写と違って完全に自由です。
ともすれば、そこまで自由なアニメーションがカット割りをするのは何故なのか? 何故このようなカット割りになっているのか?
それを考えるのに、最も最適なジャンルだと思うのです。
特に、実力主義的で観ている人の目も肥えているアメリカのアニメーションはカット割りが優れている映画が多いと言えるでしょう。
Pixar, Illumination, Disney, DreamWorksなど、世界最高峰のアニメーション制作会社の人たちが考えたカット割りは、とても良い教科書になること間違いなしです。
全年齢向けに作られているだけに思えるかもしれませんが、基礎を極めたジャンルだということに気付くと、別角度から観れると思います。