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漫画『アイシールド21』の裏エース 蛭魔妖一のキャラクター分析

 周りにどう思われているかでそのキャラクターを表現できるが、蛭魔妖一は具体的にどのようなキャラクターからどんな風に思われているか、を以下にまとめてみた。
 
 蛭魔妖一は、”生徒たち”からは名前を聞いただけで恐れられるようなキャラクターである。”年配トレーナー”と”アメフト記者”からは、その能力に驚嘆・絶賛され、”強豪の敵チーム”からは能力の高さを恐れられ動揺、評価せざるをえないキャラクターである。また、”100年に1人の天才”からも、QBとしての能力を認められる。

 しかし、ずっと側で見てきた”仲間”からは、努力と知性で強敵に肉迫していく凡人であると、陰の努力を明かされる。そして、父子関係が良好でないながらも”父親”からは、きちんと愛されていることが窺えるキャラクターである。

 このように様々なキャラクターの視点を通して、いろんな描き方で蛭魔妖一というキャラクターを魅力的に築き上げている。
 
 また、様々な要素によってキャラクターが構成、表現されているが蛭魔妖一の場合は主に、【知性・恐怖・積極性・行動力・自分勝手・性格の悪さ・交渉力・アグレッシブ・リーダーシップ・何をするか分からない未知数・執念深さ】といった要素で魅力的に作り上げられている。

 他の要素としては、【度胸・情緒・いたずら心・建設的思考・努力・強がり・弱音・自信家・一匹狼・情熱・根性・才能・能力・悔しさ・絶望・夢中・決意・覚悟・冷静】といったものが挙げられる。

 ベースは【ダーク・謎・未知数・知性・恐怖・アグレッシブ】であるが、これだけだと嫌われてしまうので【人間性・情緒・リーダーシップ】を入れている。【努力・強がり・弱音】をアクセント的に使用することで、違った側面からの魅力を見せている。
 
 【知性】が高く、クリスマスボウル出場の夢を叶えるべく【積極的に行動】を起こし、その高い【交渉力】でもって周囲の人たちを巻き込んでいく強い【リーダーシップ】を持ったキャラクター。プレイスタイルは非常に【攻撃的】で、【何をするかわからない】戦略家・司令塔で、【謎】に包まれた【未知数】な所が魅力である。【性格が悪く】、周囲からは【恐怖の対象】として見られているが、時折見せる【優しい人間性、情緒的】な側面がギャップとして読者の心を掴む。トリックプレーの面ではQBとしての【能力・才能】を持ち合わせているがスポーツ選手としては決して恵まれた身体能力は有していない。それを補おうと【情熱】をもって筋トレ・基礎トレに取り組んでいる。骨折という障害を目の前にしても断固たる【決意・覚悟】をもって、【執念深く】夢を実現しようとする。それが、蛭魔妖一である。
 
 好き嫌いによっても、キャラクターを表現できる。特に、人の好き嫌いは伝わりやすい。価値観が伝わるからだと思う。
 
 ヒル魔の知性の高さをどのように表現しているかを詳細に分析してみると、以下のようになる。

【要領・手際がいい。分析力が高い。頭の回転が速い。ハッキング能力を有している。口がうまい。アドリブ力がある。コミュニケーション能力が高い。間違いの指摘ができる。難しい言葉を知っている。語彙力が豊富。語学力が堪能。心理戦に長けている。記憶力が優れている。相手の思考・心理を読むのが得意。高難易度の技を会得している。客観的な視点を持っている。機器に強い。観察力が高い。脅迫ネタを入手するための組織を作り上げる。本質を見抜く。目先の利益よりも本当に重要なものを理解している。ルールを熟知している】
 
 ヒル魔の作戦が成功した時も、彼の【知性】が表現されたことになる。しかし、タッチダウンを決めるのがセナやモン太など他のキャラクターになってしまうので、印象が隠れがちになってしまう。ヒル魔の場合は【知性】がそのまま【能力・才能】であり、それが魅力になっている。
 
 セリフは暴力的であるが、行動の裏には人情や優しさ、思いやりが感じられる。キャラが立ってる魅力的なキャラクターのキーワードは、”ワクワク感!”

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