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スノードロップ(マツユキソウ)
町の中心に近いカトリック教会の墓地に入る。探しに来たものは、すぐにヴィクトリア時代に遡る墓石たちの間に見えた。まき散らされたスノードロップ(マツユキソウ)の白。
近づいて行く。長靴で踏む湿った地面がぐしゃりと鳴る。屈んで覗き込む。花弁はまだ閉じたまま。真珠の姿の蕾たちが細い緑の茎の先に揺れる。指先でそっと触れてみる。また春が目覚め始めている。久しぶりの陽光に土のにおいさえほのかな暖かさを持っていた。
地球温暖化の影響で季節のリズムは乱れ、そのうちに四季と呼べるものはお互いに溶け込んで無くなってしまうのではないか。そんな風に感じる時もある。
イギリスに住んで30年以上。その間に身近に見れなくなってしまった鳥や生物もいる。だんな曰く。昔は車で長距離走り終わるとフロントガラスに衝突した虫の死骸がいくつかついていたのが、10年以上も前からそんなことはほとんどなくなった。
スノードロップの花言葉は希望と慰め。まだ残っている自然に希望を見出せるか。四季がコトコトと回る・・・その音を聞き続けていたい。
スノードロップに関しての更に詳しい話は、こちらまで。
今日の連想。スノードロップー真珠ーフェルメールの真珠の耳飾りの少女
*フェルメールは英語ではヴァミアーと発音される。あまりに違う発音なので、イギリスに来たてのころはヴァミアーとはいったい何者なのかわからなかった。