見出し画像

島での一期一会

12月、瀬戸内海の直島と豊島を訪れた。色々と感じることが多かった旅だったが、印象深かったものの一つが豊島美術館だ。美術館という定義が変わったし、アートとは何かということも考えされされた。展示されているものはたった一つ。それが風や日の光や水の流れによって次々と姿を変え、全く同じ形は一つとしてない。詳しく説明するのはナンセンスだと思うので、これ以上説明しないが是非多くの人に訪れて欲しい美術館だ。

今回の旅で感じたことを一言でまとめると、一期一会だ。地元の人たちと触れ合いたかったので宿泊は両方の島とも民泊にしたのだが、そこで出会えたおじいさんとおばあさんが良かった。豊島のおばあさんは普段、投げ輪やグランドゴルフをして日々を楽しんでいるらしい。島で高齢の方がどのように余暇を楽しんでいるのかなど、ホテルに泊まったのでは知ることはなかっただろう。民泊の醍醐味だ。おばあさんが楽しそうに語る様子を見てるだけで、心が暖かくなった。ニコニコしているおばあさんって、なんでこんなに癒しなんだろうか。直島のおじいさんは世話焼きといった感じで、近所のおすすめの居酒屋を教えてもらった。八代田というお店で焼き魚や煮魚がやたら美味しかったが、これも毎日同じ味ではないだろう。その日たまたま市場に上がった魚。たまたま訪れた店。これも一期一会だ。

同じようで少しずつ変わっていく日々。二度とない一瞬を大事にしていきたいし、変化を楽しみたい。最近、ふと気づくと自分はもちろん、猫と嫁の腹が出てきているが、この変化もまた愛おしい。

いいなと思ったら応援しよう!