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【特集統一地方選】広島市、建文Gと南明会との蜜月は党内融和の象徴足りえるか

 早くも戦勝ムードに湧く統一地方選。大明復興委員会のオウンドメディア(御用媒体)である明華社通信では、全13回の特集で各道府県知事選、政令市長選の解説を行う。第3回目は広島市長選。

 26日告示の広島市長選に、大明復興委員会の黄子澄氏が立候補すると表明した。市長選をめぐってはこれまでに、現職の松井一実氏が4期目を目指し立候補を正式に表明している。また、共産党広島県委員会書記長の高見篤己氏も先日立候補を表明した。告示が迫る中、大明委が得票率の9割超を占めることが確定し、選挙の結果が決まった。

 黄子澄氏は建文G(グループ)所属で、武英殿大学士兵部尚書斉泰氏(序列4位)の盟友であり、削藩政策(道州制)の推進論者として名高い。

 建文Gは建文朝に仕えた人士を中心とする派閥であり、主に南人知識人により構成される。党内最小派閥に位置づけられる弱小勢力であり、G単独で黄氏を市長に当選させることは難しい。黄氏の圧勝演出には、対岸の四国に一大勢力を築く南明会の援助が不可欠だ。
 南明会としてもこの協力関係は悪くない話だ。実務能力に長け、頭数を揃えていると雖も、理論面でクソ雑魚の南明会にとって、党内で最も正統性の強い派閥である建文Gと同盟を組むことは、党内でのプレゼンス向上のメリットがあるからだ。両派の勢力範囲である中国と四国・九州が地理的に近いことも幸いしている。

 先月15日には、南明会領袖で四国総督の史可法氏が瀬戸内海汽船を使って広島入りしていた。この時、まだ黄氏の出馬は正式には決まっておらず、共に閣僚である斉氏と史氏の私的な交流かと観測され、取り上げるメディアも少なかった。取り上げたメディアも二人が五洋売店でうどんを食べたとか、石見銀山龍源寺間歩を視察したとか、雲南の棚田を視察しようとしたが時間がないので止めたといった、ほぼ動静の域を出ない情報だった。
 実はこの時、黄氏の擁立と支援の密約が交わされていたとの噂である。

 両派とも、楊廷和首輔の所属する大礼会とは政策的距離が近く、前回首輔選でも楊氏支持をいち早く表明したいわば党内与党である。
しかし、南明会は理論面で弱く、建文Gは実務能力不足が目立つ。相対的にバランスの良い大礼会の後塵を拝する場面が多く、両派ともに地方選で存在感を出したい思いが見える。ハルイ派の抑え込みを至上命題に掲げる大礼会もこの動きは黙認しており、連携はスムーズに行われている。

 選挙では、5月に広島市で開かれる先進7か国首脳会議(G7サミット)後の平和発信や、市中心部の再開発の継続などが争点となる。
 大明復興委員会はG7の中止を主張している。

「大明復興が最優先、G7期間中、市中心部は封鎖される。生活者にとっては不便でしかない。特に病院を利用したい人たちが医療難民になってしまう。下ネタみたいな名前の会議を開いている暇があったら、各国は復明の兵と金を寄こすべきである。」

 トヨタカローラ広島安芸府中店前の交差点で有権者に訴える黄氏の姿が見えた。夫婦だろうか、若い男女がマンションから手を振って声援を送っていた。

 復明への思いは、有権者に届いている。

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