見出し画像

これは運命と呼ぶべきか 〜日本シリーズ〜

今年の日本シリーズは本当におもしろい。

私はDNA単位で阪神を応援している節がある。
ただ関西人という点では、パ・リーグのオリックスが勝っているのも悪い気がしないというか、嬉しい。

過去の関西ダービーは“間が悪かった”といったニュアンスのことをテレビで言っていた。
59年前はちょうど東京オリンピックがあった年。
そのせいで日本シリーズなのに、観客は東京へ流れてしまったらしい。
さらに可哀想なのは、第7戦は10月10日。そう、この日はオリンピックの開会式だったのだ。
59年ぶりの関西ダービーは関西人からすれば、盛り上がること間違いなしなのだ。

日本シリーズの試合をおさらいしてみる。
第1試合 阪神 8ー0 オリックス
第2試合 阪神 0ー8 オリックス
第3試合 阪神 4ー5 オリックス
第4試合 阪神 4ー3 オリックス
第5試合 阪神 6ー2 オリックス
第6試合 阪神 1ー5 オリックス

点差それぞれ8点・8点・1点・1点・4点・4点。
やられたらやり返すスタイル。ホーム・アウェー関係なし。しかも6試合の合計得点はどちらも23点と同じなのだ。
これぞ両者1歩も譲らない、だ。

しかも手に汗握る試合展開。
阪神がエラーしてしまった!と思ったら、オリックスもエラーしてしまう。
1点取った!と思ったら取り返す!

私が一番印象的だったのは第4戦だ。
最後の最後にオリックスの監督である中嶋監督がピッと出した“4”というサイン。
4つのボールを示しているらしく、申告敬遠を告げたというものだった。

そこで1アウト1・3塁。
バッターを歩かせることで、プレッシャーがかかっているバッテリーの流れを変えるために行ったのかと思っていた。

しかし中嶋監督はもう1度、“4”のサインを出したようだ。
実況の『なんと……!森下も申告敬遠です!中嶋監督の表情は変わりません!』という解説で理解した。
私は思わずテレビの向こうで「えーーー!」と声を上げてしまった。

満塁にすることでアウトは取りやすいと聞いたことがある。とはいえ、まだアウトは1つなのだ。
しかも阪神の次のバッターは4番の大山選手である。
4番で勝負とは……。
私が監督なら絶対しない策だ。怖くてできない。

1球1球、目が離せなかった。
フォアボールで押し出しか?
ダブルプレーで延長か?
サヨナラか?

結果、大山選手が気持ちで打ち、阪神がサヨナラ勝ちをした。
この試合は阪神が勝ってうれしい!って気持ちと、中嶋監督の勝負がカッコいいって気持ちが混ざった試合だった。
なぜか“関西人でよかった~”なんて思えた日だった。

今日が最後の試合。
終わってほしくな〜い!
どちらが勝っても、両チーム御堂筋でパレードしてほしいな。
いざ、勝負だ!!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?