生涯学習の理念
(1)孔子等の生涯学習論の特徴は何か
これらは、生涯にわたる自己修養に基づく人間形成のあり方について説いているので、生涯学習論といえる。
(2)今日の生涯学習の理念の基となったのは、誰がいつ提唱したもので,その特徴は何か
1965年にパリで開催された第3回成人教育推進国際委員会に、ポール・ラングランが提出した「生涯教育について」と称するワーキング・ペーパーに基づく。
なぜ生涯にわたる教育が必要であると考えたのかというと、現代人が様々な「挑戦」に直面していると考えたからである。そして、これらの従来からある挑戦に加えて、人々の生活を複雑化させ、伝統的な捉え方ではうまくいかない「新しい挑戦」として、次に示す9つをアが得ている。所変化の加速、人口の増大、科学的知識及び技術体系の進歩、政治的挑戦、情報、余暇活動、生活モデルや人間関係の危機、肉体、イデオロギーの危機である。
(3)孔子等の生涯学習論とラングランの生涯教育論の違いは何か
しかしながら公教育の役割や、教育と社会との関係に関する視点は、明確に打ち出されておらず、今日の生涯学習の理念とは、一線を画する。
<参考文献>
笹井宏益・中村香『生涯学習のイノベーション』玉川大学出版部,2013