教科を超える2つの視点での学び

前回は、教科(数学だけを例にとりあげましたが)について、
探究型の学びによって学びを深められることを話しました。

その意味では、このことから、普段の学校での授業において、
探究型の学びを各教科で継続することで、
探究型の学びのスタイルを自然と獲得することができる、
と理解することができます。

なので、実は特別な意識を強く持たなくても、
学校などで、探究型の学びを実践する意識が持たれていれば、
子どもたちは各教科の日々の授業を通じて、
探究型の学びの土台を築くことができるというわけです。

勿論、自分の興味関心の高い領域に対して、
知りたいことをスタートとして、自分で考えて、検証して、
それを考察して、まとめて、発信して、また知りたくなって…
という自然な流れを繰り返せば、探究型の学び同等である
ということもご理解いただけていると思います。

学校での学びという視点に戻せば、各教科での学びに加えて、
教科横断型での探究型の学びということもたくさん実施できます。

特に、2つのやり方ができると思います。
1つは、同じテーマに対して複数の教科で学んでいくこと。
例えば、女性の社会進出をテーマと設定する。
 国語 これをテーマに議論・対話をする
 数学 統計データから現状を把握する
 理科 男性と女性の身体的特徴(脳なども含む)を考える
 社会 これまでの歴史として状況をまとめる
 英語 テーマに関する海外のニュースを調査してシェアする
 体育 実際に運動面での男女の違いを実感して議論する(保健の観点も)
などなど…
これらは上記のように、知識を一方的に獲得するだけでなく、
自分たちでグループワークを通じて調査・議論・対話・実験等をして、
それぞれの教科の視点から理解を深めることで、
探究型の学びを駆使して一つのテーマを多面的に理解することができます。

もう一つは、総合学習で社会課題を解決するような探究になります。
どの教科の内容という枠では扱えない、
それこそ総合的にアプローチして理解をすることになります。
教科を意識せず、問いをベースとして、
自分の考えから必要な検証を実施し、考察してまとめながら
理解を深めていきます。
数学として、理科として、社会として…という枠では収まらず、
もっと横断的に深掘りしていくイメージです。

教科の学び、教科横断の学び、どちらにしても、
探究型の学びによって、より深く学べる展開があるということです。
主体的で、対話的な、深い学び…文部科学省の方向性とも重なりますね。


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