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実はインプットもすごかった。そこまでやる!?– Apogee BOOMの魅力を探る Vol. 4
2022年にApogeeから発売されたBOOM。余計な機能をそぎ落としたシンプルなデザインのこの製品。その実態は「Apogee渾身のエントリー向け」オーディオインターフェースなのです。そんなBOOMの魅力を掘り下げる連載第4回は、スタジオクオリティなサウンドの理由をインプット面から解説します。BOOMはヘッドフォンアウトがめちゃくちゃすごいだけでなく、インプットもすごいんです!
クラス最高レベルのマイクプリ
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マイクプリアンプ(略してマイクプリ)は、マイクやギターなどの小さな電気信号をDAWで扱いやすい大きな信号に増幅します。マイクプリが低品質だと音質が変わってしまったり、大きな音に増幅した時に”サー”といったノイズが発生してしまうので、音の最初の入り口として大変重要なセクションです。
BOOMにはクラス最高レベルのマイクプリが搭載されているので、小さくて繊細な音から大きな音まで、とてもクリアに増幅してくれます。集音する感度が高いコンデンサーマイクでも、安心して最高のパフォーマンスを引き出すことができるのです。
こだわりの電子制御式インプットゲイン
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一般的なオーディオインターフェースでは、本体の前面などにある「ゲインつまみ」を回してインプットボリュームを設定します。多くのモデルではゲインつまみに可変抵抗(ポテンショメーター=いわゆる機械式のボリュームノブです)が使用されていて、コストが抑えられる反面、信号に影響を与えて音質劣化を招いたり、ボリューム調整の精度が低くなったり、ホコリや経年劣化によってノイズの原因となってしまうことがあります。
BOOMのインプットゲインは「電子制御式」なので、上に挙げたような音質劣化がいっさい発生しないのです!(調整は本体右側のノブやこのあとに出てくるApogee Control上で行えます)数十万円するApogeeの上位機種モデルと同じ方式がBOOMに惜しみなく投入されているという、まさに「Apogee渾身のエントリー向け」オーディオインターフェースです。
Apogee Control 2で瞬間セットアップ!「歌ってみた」もできる
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BOOMにはApogee Control 2ソフトウェアが付属していて、ボリューム調整や音作りや、ちょっと複雑な「歌ってみた」用のルーティングが簡単にできてしまいます。BOOMを100%楽しむ使い方をご紹介しましょう。
ボリュームが電子制御式なので、設定を数値で見られる
いつもと同じ設定のつもりで立ち上げたDAW。でも今日はなんだかマイクの音が大きいな、とか、逆に小さいな、などと感じる時はありませんか?その理由はいくつか考えられて、体調による声量の変化だったり、口とマイクの距離、マイクの特性、そしてインプットゲイン値が変わってしまっていることがあります。こんなときインプットゲインが数値で管理されていれば同じ値にするだけなので、原因は口とマイクの距離やマイクの特性だな、とスムーズに対応できます(体調は整えていただく必要はありますが)。
同じように、メインアウトやヘッドフォンのボリューム値を覚えておくと、ミックスで曲の音圧感を確認するときに役立ちます。よくありがちなのが、いつもより小さいボリュームでミックスを始めて、曲全体の音圧がどんどん上がってしまうパターン。音の聞こえ方は体調にもよります。普段のモニターボリュームを数値で決めておくことで、自分の音量判断の基準をしっかりと作ることができます。
「歌ってみた」もできる!
Apogee Controlには、動画配信ソフトにパソコンの音声を出力する「ループバック機能」が搭載されています。これを使えば自分の声だけでなく、PC上で再生する音楽や効果音なども一緒にミックスして配信ソフトに送ることができるので、動画やミーティングが盛り上がること間違いなしでしょう。
用途に合わせて保存した設定を、一瞬で読み出せる
いつも自分が使うマイクのインプットゲイン設定、ギターやベースの設定、そしてECS Channel Stripを使ったイケてる音作りまで、Apogee Controlの全設定を何個でも保存できます。よく使う設定やお気に入りのサウンドを保存しておけば、使用シーンに合わせて一瞬で呼び出せます。
たとえば午前中にボーカルレコーディング、午後は外出してギターのレコーディング、夜は「歌ってみた」配信をするなど、毎回設定を思い出してやり直すのは大変です。でもApogee Control 2があれば、用途に合わせた設定が一瞬で読み出せます。エフェクト設定まで完全に呼び出せるのでとても便利です!
ECS Channel Strip のイケてる音作り についてはこちらの記事をご覧ください
BOOMは、Apogeeが「エントリーモデル」という枠を超えたこだわりを詰め込んだ、まさに次世代のオーディオインターフェースです。パッと見はシンプルでミニマルなデザインですが、音の入り口からエフェクト、そしてアウトプットまでプロ仕様の技術が惜しみなく投入されて、その性能は間違いなく価格以上です。BOOMの真価をぜひご自身の耳で体感してください。
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