【世界遺産検定マイスターへの道 #4】世界遺産の種類【8/107】
●はじめに
マイスター試験対策の続きをやっていきます。
問1対策でキーワードまとめを実施中です。
今回は以下のキーワードをまとめていこうと思います。
問. 次の語句を簡潔に説明しなさい。(解答は本記事の最後に記載)
・文化遺産
・自然遺産
・複合遺産
※最終的には以前のnoteで列挙したキーワードすべてをまとめた表を作成する予定です。
●文化遺産
文化遺産とは次のようなものを指します。
人類の歴史が生み出した記念物や建造物群、文化的景観などで、登録基準(i)〜(vi)のいずれか1つ以上を認められている遺産
人の歴史の中で創られた建造物や、営みの中で生み出されてきた景観がこれに該当します。
日本の世界遺産だと『富士山ー信仰の対象と芸術の源泉』など20件が文化遺産に該当します。
富士山は山なので、文化遺産というよりも自然遺産っぽいのですが、
山岳信仰に基づく伝統が育まれてきたこと、西洋の芸術作品に影響を及ぼしたことなどが評価されて、文化遺産として登録されています。
※登録基準(i) ~ (vi)については次回の記事でまとめる予定です。
●自然遺産
自然遺産とは次のようなものを指します。
地球の生成や動植物の進化を示す地形や景観、生態系などで、登録基準(vii)〜(x)のいずれか1つ以上を認められている遺産
地球の生成(造山活動や火山活動、風化現象など)や、動植物の進化(固有亜種の誕生など)が読み取れる地形景観や生態系が自然遺産に該当します。
日本では、先日の拡大第44回世界遺産委員会で正式に登録決議が出された『奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島』など5件が自然遺産に該当します。
国際的な絶滅危惧種も多く、IUCNのレッドリストにも記載されているアマミノクロウサギは奄美大島と徳之島でしか見られません。
※登録基準(vii) ~ (x)については次回の記事でまとめる予定です。
●複合遺産
複合遺産とは、文化遺産と自然遺産、両方の価値を持っている遺産です。
登録基準(i) ~ (vi)から1つ以上、(vii) ~ (x)から1つ以上を認められる必要があります。したがって、複合遺産は必ず2つ以上の登録基準を認められています。
世界遺産条約には複合遺産についての定義はありませんが、作業指針の中で次のように定義されています。
世界遺産条約の第1条、第2条に規定されている文化遺産及び自然遺産の定義(の一部)の両方を満たす場合は「複合遺産」とみなす。
なお、日本には現状複合遺産は存在しません。
●さいごに
問. 次の語句を簡潔に説明しなさい。
・文化遺産
人類の歴史が生み出した記念物や建造物群、文化的景観などで、登録基準(i)〜(vi)のいずれか1つ以上を認められている遺産
・自然遺産
地球の生成や動植物の進化を示す地形や景観、生態系などで、登録基準(vii)〜(x)のいずれか1つ以上を認められている遺産
・複合遺産
文化遺産と自然遺産、両方の価値を持ちあわせる遺産。
登録基準(i) ~ (vi)から1つ以上、(vii) ~ (x)から1つ以上、少なくとも2つ以上の登録基準を認められているもの。
次回は登録基準についてまとめようと思います。
ここまでお読みいただきありがとうございました!