バイカラーダイヤモンドとの邂逅〜後編〜
前回の記事の続きです。
→バイカラーダイヤモンドとの邂逅〜後編〜
先に結果から書きますが、
めでたく日独宝石研究所にて「バイカラーダイヤモンド」として鑑別されました!
しかし前編でも書いたとおり、
このダイヤモンドがバイカラーであることを鑑別してもらいつつ、
グレーディングもしてもらうということはあまりないことで、
なかなかスムーズには行きませんでした。
○中央宝石研究所に出してみたら
まず、とりあえず石を見てもらうために中央宝石研究所に石を送り、
電話でやり取りしました。
わいたろう「一つのダイヤモンドに対して鑑定ソーティングと鑑別書の両方の取得は可能ですか」
中宝「通常、一つのダイヤモンドに対して両方を取得することはできません。」
わいたろう「わかりました。ちなみにこの石は鑑別を取った場合はバイカラーで出そうですか?」
中宝「おそらく出ないと思います」
正直、鑑別に出したあと時間をおいて鑑定に出し直したら、同じ石だと区別付かないんじゃないかなと思わなくもないのですが、
公式回答では一つの石に対しては鑑定と鑑別はどちらかのみということでしたので、素直に鑑定ソーティング取得だけお願いしました。
気になる鑑定ソーティングの結果は記事後半で紹介します。
バイカラーでは出なさそうという中央宝石研究所の担当者の方の厳しめな所見に少し不安を覚えつつ、鑑別は日独でお願いすべくと連絡を取りました。
○日独宝石研究所で鑑別書作成
AGL加盟の機関の中でも僕が信頼を置いている日独宝石研究所で鑑別してもらうべく、連絡してみました。
石の写真を載せたかったので、ソーティングではなく鑑別書の作成を依頼します。
わいたろう「おそらくバイカラーダイヤモンドと思われるのですが、鑑別書にバイカラーの記載は可能でしょうか。」
日独「バイカラーダイヤモンドですか・・・。見てみない事にはですが、記載は可能です」
送って確認してもらったところ、バイカラーで出せそうという所見をいただきましたため、鑑別書作成を依頼しました。
日独では普通の鑑別書とミニ鑑別書というものがあり、
記載の情報量に違いがあります。
今回は写真とバイカラーの記載が入れば十分でしたので、
ミニ鑑別書の作成を依頼しました。
そしていよいよ届いた鑑別書が以下です。
写真も綺麗にバイカラーとわかるように撮っていただいていて大満足です
○バイカラーダイヤモンドに価値はあるのか。
この記事を読んでいる方も体感でわかると思いますが、
バイカラーとして売られているダイヤモンドは流通量が非常に少ないです。
それは単純に希少だからという理由よりも、
ダイヤモンド価値基準から外れているからだと思います。
今回はブラウン系なのでそもそも高級なファンシーカラーではないのですが、カラーダイヤモンドの色ムラは価値を落とす要因です。
なのでわざわざバイカラーになるように石を擦る事自体が理にかなっていないのだと思われます。
そういう意味では、やはりコレクター向けの石だと思います。
バイカラーマニアの僕としてはこういう石には目がありませんので、
見かけた方はぜひこっそりと教えてください笑
今回、中宝の方にはバイカラーと出なさそうと所見で言われてしまいましたが、
パッと見ですぐわかるようなカラーレス〜ファンシーカラーのピースもぜひ手に入れてみたいものです。
○バイカラーダイヤモンドのグレード/鑑定鑑別にかかった費用
さて、価値を語る上で欠かせない肝心のこのバイカラーダイヤモンドのグレードはどういった結果だったのか、
また、今回の中央宝石研究所での鑑定ソーティングと日独での鑑別書作成でトータルいくらかかったのかをまとめてみました。
せっかくなのでここからは有料記事にしています。
グレーディングに出してわかったのですが、
この石には興味深い「蛍光性」があり、
バイカラーダイヤモンドならではの蛍光を示しました。
その様子も含め、
バイカラーダイヤモンドの動画を高画質に撮り直してみましたので、
ぜひ興味ある方は御覧ください!
気になるグレーディング結果は以下です。
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