鑑別ソーティングを取得するには。
○はじめに
こんにちは。note始めてみました。
より幅広く宝石に関する記事を上げていく予定ですので、
今後とも何卒ご支援よろしくお願いいたします。
以前の記事(鑑定書や鑑別書が持つ意味とは。)では、
鑑定書や鑑別書、ソーティングには販売する石に対する客観的評価の意味合いが強いということをお伝えいたしました。
(上記記事もnoteに移行してみましたのでぜひ御覧ください。)
とはいったものの、鑑別付きの石だけに絞って買い物しようとすると、選択肢が狭まるというのも事実です。
石に詳しい知人や親切なコレクターさん、SNSで有名な宝石鑑定士、もしくはぼくに声をかけて、WEBショップの商品ページを見せて「この石本物ですか?大丈夫?」と相談して見るのも確かに手ではあります。
しかしながら肝心なところで、写真や情報だけでの宝石の鑑別というのは非常に危険なもので、正確性を欠く手段です。
そして、基本的に個人の買い物の責任は他人には取れないものです…笑
値段の妥当性や信頼度の判断くらいならば僕でも力になれることはあると思いますが・・・。
そこで、今回はなるべくリーズナブルに天然or合成の判断、石名の特定くらいは行える方法を一つご紹介いたします。
この方法ができるようになるだけで、お店から買った石が商品情報と異なっていたと分かったときに、「ソーティング=第三者の意見」をもとに返品・返金交渉が可能となります。
○ソーティングを取得してみよう。
話は簡単で、鑑別機関に石を送ってソーティングを取得してみましょうという話です。
今まで経験のがない方には難しそうに聞こえますが、意外とスムーズで簡単です。
そもそもソーティングとは?という方はぜひ以下記事も御覧ください。
今回ご紹介するのは、
「日本宝石科学協会」(以下、日宝協)という鑑別機関です。
→WEBサイト
先に断っておくと、より信頼・安心できる鑑別機関は「AGL(宝石鑑別団体協議会)」という団体に加盟しているところを選ぶのがより良いです。
今回ご紹介する日宝協はAGLには加盟していません。
ですが、今回重要視する「天然or合成の鑑別と石名の鑑別」だけを考えるならば、最もコスパが良いのは日宝協だと考えています。
ソーティング取得にかかる費用は1ピースに付き550円です。
複数まとめて取得できますが、それぞれに550円がかかります。
参考までに、AGL加盟の鑑別機関のソーティング取得費用をまとめます。
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AGTジェムラボラトリー・・・1,500円
中央宝石研究所(CGL)・・・2,000円
日独宝石研究所(JGGL)・・・1,500円
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以下のようなものを見たことあるでしょうか?
これが日宝協のソーティングです。
画像の通り、石名・重さ・色味・処理内容(コメント)が記載されます。
ただし、処理内容に関しては「通常」とある通り、
「通常は(=普通は)このタイプの石にはこんな処理がされてるよ〜」という、一種の豆知識のようなものが記載されます。
特別な検査をお願いすることで、より細かな処理について調べてもらうこともできますが、今回は省略します。
具体的な鑑別の出し方ですが、郵送と持ち込みと2パターンあります。
御徒町まで行けない方のことも考え、今回は郵送のやり方を記載します。
持ち込みのパターンは輸送の部分を手持ちで直接持ち込む流れに置き換えてお考えください。
1.日宝協に電話する。
電話でソーティングを取得したい旨と郵送することを伝えます。
電話番号は公式サイトを御覧ください。
はじめての人ははじめてですと伝えたほうが良いです。
必ず送る前に電話しましょう。
基本的には「ソーティングを取得したいので○日着で送ります」
とお伝えして、
ソーティング希望ピース数を書いたメモを石に同封して送るのがスムーズです。
何の石として購入したものかは伝えなくて良いです。
聴かれることもないと思いますが、
もし聴かれたら答えればよいかと思います。
担当者より、ソーティング上がり予定日も教えてもらえます。
そして基本的にソーティング代の支払いは銀行振込です。
もし振込以外のスムーズな支払い方法を提案された場合にはそちらに従ったほうが良いかと思います。
事情により急ぎたい場合は特急料金を追加で支払うことで納期を早めてもらうことも可能です。
2.郵送する。
→日宝協へ郵送します。住所は公式サイトをご確認ください。
梱包ですが、石に傷がつかない方法であれば何でも良いと思います。
100円ショップで小さいサイズのジッパー付きのビニールを購入し、これをパッキン(プチプチシート)に包んで送ると良いです。
↓こんなやつ
↑僕は小ビニにパッキンを巻いて、さらに大きめのビニールに入れてから封筒やダンボールに梱包しています。
なるべく中で動かないようにしましょう。
ソーティング希望 ○○ピースといった内容のメモ書きを同封しましょう。
日宝協はルースケースでの受け渡しはNGとの情報提供がありました。持ち込み・郵送どちらにしてもルースケースで送るのは避けましょう。
郵送方法は定形外郵便などでも送ることはできますが、
高価なものですので追跡ができる輸送業者を利用されることをおすすめいたします。
間違っても着払いで送らないように気をつけましょう。
送料は依頼者負担です。
3.到着
ソーティング代の支払が完了していれば、
ソーティングの取得が終わると送料着払いで返送してくれます。
ちゃんと丁寧に梱包されてきますのでご安心ください。
(直接取りに行く場合は、ソーティング代金は直接支払い可能です。)
地域にもよるとは思いますが、かかっても1000円程だと思います。
送料を考えると、ソーティングを取得したい石はまとめて送ったほうがお得ですね。
もちろん直接受け取りにいける人はそのほうがよろしいかと思います。
ちなみに、到着までに鑑別結果が気になる人は、上がり予定日に電話すれば口頭でも教えてもらえます。
○もし想定外の鑑別結果がでたら・・・
もし、購入したときの情報と違う石種だったり、
天然として購入したのに合成と出てしまった場合は、
ショックかとは思いますが、まずはお店へ問い合わせましょう。
メールで問い合わせる場合は、ソーティングをカメラで撮影して添付しましょう。
誠実なお店であれば、そのまま返金や交換対応をしてもらえますし、
一旦お店に石を預け、中央宝石研究所(CGL)などのAGL加盟のよりしっかりした鑑別機関でのより詳しいオプション検査をするために改めて対応してくれるところもあります。
AGL加盟の機関に出してもらって、そちらでは商品説明通りの結果が出た場合はAGL加盟の機関の判断を優先しましょう。AGL加盟の鑑別機関の鑑別基準のほうがより厳格かつ正確です。
お店に納得の行く対応をしてもらえなかった場合には、
この先そのお店を利用するのは避けたほうがよろしいかと思います。
粗い自己鑑別で商品を揃えているお店は、今後も同じようなことを繰り返す可能性が高いです。
○まとめ
ここまで読んでいただければ、そんなに難しいことはないと感じられたと思います。
他の鑑別機関へ依頼する場合、今回の記事内容とそこまで大差はないと思いますが、
流れが異なる可能性もありますので、
郵送で送る場合でも持ち込む場合でも、まず一度電話で手順を聞いてみてください。
鑑別結果がもしお店の説明と異なるものだったとしても、
問い合わせた時の対応が良ければ、この先さらに信頼できると思えるようになることもあります。
あまり難しく考えず、気軽に鑑別に出してみてほしいと思います。
500円とか1000円とかの所謂プチプラな石に対して550円のソーティング費用をかけるのはちょっと・・・と考える方もいらっしゃると思います。
まずは自分の中でこの価格帯以上はソーティングに出そうと思う基準を作っても良いかもしれませんね。
上記を読んだ上でもし不安なことや確認したいことがあれば、
わいたろうのTwitter(@YMFleixble)のDMでご質問いただければ、
対応できることもあるかもしれません。
お気軽にどうぞ〜〜〜。
わいたろう
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