第74回カンヌ国際映画祭パルムドールほか、気になる5作品
スパイク・リー監督が、黒人初の審査員長を務めた第74回カンヌ国際映画祭。昨年はコロナ過で中止となりましたが、今年は例年より約2ヶ月遅れで開催されました。
最終日には、スパイク・リー監督が、うっかりパルムドールを先に発表してしまうというハプニングもありつつ、無事に終了しました。
(2021年7月6日から7月17日)
日本からは、濱口竜介監督の『ドライブ・マイ・カー』もコンペティション部門に出品されました。
コンペ部門の受賞作については、こちらの記事でまとめています。↓
簡単に受賞者だけまとめるとこのような形です。
第74回カンヌ国際映画祭コンペ部門の受賞作
【最高賞パルムドール】『TITANE』ジュリア・デュクルノー
【グランプリ】2作『GHAHREMAN』アスガー・ファルハディ
『HYTTI NRO 6(原題)』ユホ・クオスマネン
【監督賞】レオス・カラックス『ANNETTE』
【脚本賞】濱口竜介、大江崇允『ドライブ・マイ・カー』
【審査員賞】は2作品
『HA'BERECH(Ahed’s Knee)』ナダヴ・ラピド監督
『Memoria』アピチャートポン・ウィーラセータクン 監督
【女優賞】レナーテ・ラインスベ『VERDENS VERSTE MENNESKE(原題)』
【男優賞】ケイレブ・ランドリー・ジョーンズ『NITRAM(原題)』
このnoteでは、「はやく日本で公開される日がくるといいな」と期待している映画5作をご紹介しようと思います。(個人的チョイスです)
パルムドール受賞『TITANE』
パルムドールを受賞したのは、フランス出身のジュリア・デュクルノー監督作『TITANE』。
コンペ部門の審査委員長を務めたスパイク・リーが、『TITANE』について授賞式のあとにこのようにコメントしていました。
「私は一生の間にたくさんの映画を見てきましたが、並外れて独創的で狂気の閃光で印象づけるシーンがありました。」
予告編では内容がなかなかつかめませんが、調べたところ、10年前に失踪した息子の名前を名乗る若い男が発見され、それと同時期に連続殺人事件が起こっている…….というミステリー&サスペンスのようです。
脚本賞『ドライブ・マイ・カー』
村上春樹の短編小説を『寝ても覚めても』(2018)の濱口竜介監督が映像化。
脚本賞を受賞したのは、濱口監督と脚本家の大江崇允さんのおふたり。
日本映画では、初の脚本賞受賞となりました。
世界的に注目度の高い小説家、村上春樹の短編を、179分という長尺で表現し評価されたところに期待値も高まります。
ぜひ、短編小説も読んで、映画との相違点なんかもチェックしたい一作です。
日本では2021年8月20日(金)より公開。
『VERDENS VERSTE MENNESKE(原題)』ヨアキム・トリアー
『テルマ』(2017)のヨアキム・トリアー監督作ということで「見たい」と思ったのですが、以外なことに恋愛に悩む30歳女子の物語だそうで、ぜひ内容を確かめたいです。
英語のタイトル『THE WORST PERSON IN THE WORLD』も意味深で惹かれます。
カンヌでは、主演のノルウェー出身の俳優レナーテ・ラインスベが女優賞を受賞しました。
『NITRAM(原題)』ジャスティン・カーゼル
1996年にオーストラリアのタスマニア州で起こった殺人事件をモチーフに作られた映画です。実際の事件を元にした映画に興味を惹かれます。
主演のひこもり青年NITRAMを演じたケイレブ・ランドリー・ジョーンズが、今回、男優賞を受賞しました。
『The Story of My Wife(原題)』
コンペティション出品作24作すべてのあらすじを調べ、カンヌ公式ホームページの予告編もチェックしたのですが、内容的に一番気になったのが、この『The Story of My Wife(原題)』です。
1920年代のカフェで船長のヤコブ(Gijs Naber)が友人と、「最初に入ってきた女性と結婚する」という賭けをします。
そこに現れたのがリジー(レア・セドゥ)で…….。というロマンティックでミステリアスな内容に惹かれました。
レア・セドゥのセクシーで甘い雰囲気が好きなので、気になってしかたありません。
監督は、ハンガリー出身の女性映画監督イルディコー・エニェディ。
『心と体と』(2017)で第67回ベルリン国際映画祭金熊賞を受賞している監督です。
他にもたくさん「気になる映画」がたくさんあった今年のカンヌ国際映画祭でした。noteでもまた取り上げたいと思ってます。
つづきは、また。
24作すべての「あらすじと予告編をチェックしたい!」という方は、映画boardさんで書かせていただいたこちらの記事をおすすめします。↓