【第43回】ルームメイトは吸血鬼『シェアハウス・ウィズ・ヴァンパイア』エミー賞2020コメディ部門作品賞紹介③
【海外ドラマファンのためのマガジン第43回】
『シェアハウス・ウィズ・ヴァンパイア』シーズン2
おしいれに吸血鬼が住んでいるという夢を見ました。
小学生の頃の話です。
ハッと目が覚めて、『こわ~い』と思いました。
『ほんとうに、おしいれに吸血鬼がいたらどうしよう!』
そう考えると、好奇心が止められません。怖さはあるのですが、思い切っておしいれを開けてみました。
吸血鬼はいなかったです。
それから毎日、学校から帰ると、まず部屋の押し入れを開けて吸血鬼がいるかどうか確認しました。
そうなると、だんだん面白くなってきました。
吸血鬼が、せまいおしいれの下の段で背中を丸めながら新聞を読んだり、コーヒーを飲んだりしている姿を想像して
『せまくてすいませんね』
と、吸血鬼を気遣ったりしていたので、もはや空想上のルームメイトです。
おしいれを開けるたびに、
『ヴァンパイアよ、むしろいてくれ。』
と思ったものです。
子供の頃のおバカな空想
だれでも大なり小なり、こういったおかしな空想をしたことがあると思いますが、大人がこれをやると「映画」になるんですね。
ニュージーランドの一軒家で暮らすヴァンパイアたちに密着取材する
というモキュメンタリー映画『シェアハウス・ウィズ・バンパイア』(2014)を作ったのは、タイカ・ワイティティとジェマイン・クレメント。
この映画の設定をもとに製作されたのが、ドラマ版『シェアハウス・ウィズ・ヴァンパイア』です。
映画はニュージーランドに住むヴァンパイアたちに密着しますが、ドラマ版では、ニューヨークのスタテン・アイランドに住むヴァンパイアたちが主人公。
空想上とはいえ、吸血鬼とルームシェアしていたわたしからしてみれば、ぜひ見たいのですが、残念なことに、このドラマは日本ではまだ配信されていません。
映画版の方は、U-NEXTなどで鑑賞可能です。
日本でも映画『ジョジョ・ラビット』はヒットしましたし、オスカー監督(脚色賞受賞)となったタイカ・ワイティティの知名度は高いので、ぜひ配信をお願いしたいです。
しかもシーズン2は、Rotten Tomatoesのスコアで100%を出しているし、今回のエミー賞の脚本賞では3話もノミネートされているので、かなり面白そうなんですよね。
原題は、『What We Do in the Shadows』といって、訳すと
『私たちが、陰でしていること』です。
予告編を見ましたが、外見は普通のおっさんのヴァンパイアは、太陽光もOKなのでオフィスで働いているらしい(笑)
ヴァンパイアたちが、ニューヨークで何をしているのか見たいな。
IMDb8.5 Rotten Tomatoes 97 %
第72回エミー賞 コメディ部門作品賞候補作
8ノミネート『シェアハウス・ウィズ・バンパイア』シーズン2
FX Networks
ノミネート主要部門
作品賞
脚本賞 第2話「Ghosts」ポール・シムズ
脚本賞 第6話「On the Run」ステファニ・ロビンソン
脚本賞 第8話「Collaboration」サム・ジョンソン、クリス・マーシル
追記:
2022年現在、シェア・ハウス・ウィズ・ヴァンパイアは、Disney+で鑑賞できます。