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【第55回】ヒュー・ジャックマン主演『バッド・エデュケーション』第72回エミー賞TV映画部門作品賞受賞作
【海外ドラマファンのためのマガジン第55回】
2020年度のエミー賞にノミネートされたドラマを全作お伝えしようと決めたので、コツコツと続けていきます。
『バッド・エデュケーション(原題:Bad Education)』
今回は、第72回エミー賞で、TV映画部門の作品賞を獲得したヒュー・ジャックマン主演のTV映画をご紹介します。
ヒューが演じるのは、ロングアイランドにある高校の学力を全米4位にまで改善させたやり手の教育者。ロスリン高校の校長を務め、地域では尊敬されている人物。
ここまで聞くと、ヒュー・ジャックマンにピッタリの好感度の高い役柄だと思いますが、実は校長には秘密があって、だんだんと化けの皮がはがれていくんです。
その皮をはがすのが、高校の新聞部の学生だというのも面白いのですが、この話、実話を元に作られています。
しかも、脚本を書いたのは、実際に事件のあった当時にその学校に通っていたマイク・マコウスキー。本作でエミー賞作品賞を獲得しました。
監督は、『サラブレッド』(2017)のコリー・フィンリー。
このふたり、覚えておいた方がいいと思います。
実際の事件を映画化するときには、どこをフィクションにするかということに頭を悩ますと思うのですが、なかなか面白い視点で描かれていました。
誰から見てもイイ人で、尊敬すべき教育者だと思っていた人物の裏の顔をはがす。というドキュメンタリータッチになりそうな物語を、ブラックコメディとして描いているんです。
2019年9月にトロント国際映画祭でプレミア上映されると、HBOがすぐに世界配給を獲得しています。
劇場公開せずに、2020年4月、HBOプレミアムケーブルネットワークで配信されました。日本ではAmazon Prime Video(スターチャンネルEX -DRAMA & CLASSICS)で配信中です。
アメリカのある批評家さんが、「ヒュー・ジャックマンのキャリア・ハイの演技」と絶賛したようですが、個人的にはキャリア・ハイは言い過ぎかなとも思いました。『グレイティスト・ショーマン』が好きだから。
でもまあ、共演のアリソン・ジャネイと共に、素晴らしい演技であることは間違いないです。
しかも、ストレート・プレイで、カッコ悪いヒュー・ジャックマンが見られるのは新鮮です!ドッキリのキスシーンもあり〼。
カッコ悪いヒューを見たい人は、ぜひ鑑賞してみては?
2ノミネート『バッド・エデュケーション』
第72回エミー賞TV映画部門作品賞受賞
IMDb7.1 Rotten Tomatoes 94%
ノミネート部門
作品
主演男優賞:ヒュー・ジャックマン
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