小さくて大きくても ただ好きな気持ちを大切に
6月10日 短大時代の友人からのお誘いで、藤井寺にある就労継続支援事業所のセミナーとしてギターを持って歌いに行って来た。
事業所に通う皆さんで準備をして作る音楽会。みんなの前に出て歌う人、飾り付けやパンフレットの絵などを作って準備する等してみんなで楽しみにしていてくれたそうで。
私はみんなで歌う歌「夜空ノムコウ」「上を向いて歩こう」をギター演奏しながらリードして歌う役割と、友人からギターで歌い始めたきっかけのお話しと私が普段歌っている歌も歌ってほしいとお願いされていた。
また利用者さんから「浪花恋しぐれ」のデュエットのリクエストもあった。
一軒家のアットホームな可愛い事業所。この日を楽しみにしていたらしく、オシャレしてきた女の子の利用者さんが着てきたワンピースを見せに来てくれた。
皆さんの準備が整って、最初に「浪花恋しぐれ」。いきなり利用者さんが歌うより、施設長が歌い、酒呑みやさぐれた男のセリフも言うことで盛り上がって和やかに。リクエストしてくれた方からも「完璧でした」という感想を伝えてくれた。
その後は5人の利用者さんがご自身の好きな歌をみんなの前で歌ってくれた。緊張していても、好きな歌だから歌詞や音程をしっかり覚えている。声が小さくても、その歌が好きだという気持ちがしっかり伝わってきて何だか泣きそうになった。
第一部はみんなの歌を聴き、休憩を挟んで私がギターを買って自分で歌を歌い出したきっかけや、どんな気持ちで歌っているのかの話しをした。
子どもの頃は道端で大きな声で歌っていたけど大人になるに連れてやらなくなって、人にうまく気持ちを伝えられないし、人気者タイプではないから人前に出るようなことはせずになるべく隠れるようにしていた。だけどある日、どんとの「おめでとう」という歌に出会って感動して涙が出て、自分でも何で泣いてるのかわからない涙に驚いて、あの時感じた感じをもう一度味わいたくて「おめでとう」を歌いたくなったこと。
歌い続けていたら歌の言霊が呪文や魔法のようになって人生が切り開けて、歌の通りに人を祝福できるようになれて、嬉しい気持ちが溢れて自分の歌ができたこと。
自分の好きを大事にすることの大切さ。皆さんが今日選んで歌った歌が本当に好きな歌だと伝わってきたのが嬉しかった。「好き」は壁を越える魔法だから大切にしてほしいということ。
そんな話をしてから、どんとの「おめでとう」と、私のオリジナル曲の「ありがとう」を歌った。
みんなで歌う「夜空ノムコウ」と「上を向いて歩こう」を歌った時には、聴いていただけの利用者さんも前に出て来てくれて、とても和やかな空気の中で歌った。
最後に歌ってくれた利用者さんに、歌わない選択をした利用者さんが作ったメダルを渡す授与式があり、私にも手作りのメダルを首にかけてくれて、紫陽花の花をプレゼントしてくれた。
私が歌い始めたのは誰でもない自分の感動の為。自分が感じた感動をただ、もう一度味わいたいと思っただけのこと。
だけど、続けていく内に、好きなことにまっすぐいれたことで伝えられる嬉しさや喜びがあって、歌は上手い下手とか、声が大きい小さいなんて関係なく、ただ好きであることを大事にしてほしいと言える私になれたことを感じられたことが本当に嬉しかった。
結局はどこまでも自分のことしかないかもしれないけど、そんな私のままで喜んでもらえたことが本当に嬉しく、人が本当に好きな気持ちで歌う歌を聴けたことが嬉しかったなぁ。