ハナレグミを聴きながら
ハナレグミのライブに行って来た。
しかも場所は私が以前働いていたクラブ月世界。
クラブ月世界でハナレグミなんて!! と情報を知った時、とても興奮して何としても行きたい!と思った。
行きたいあまりに清水音泉の会員になったが清水音泉の先行予約で落選。
e+の先行予約で落選。
一般発売撃沈…。
当日券で挑戦してみるか! と思ってたけど、何気なくTwitterでハナレグミを検索していたら友達が行けなくなってしまったというツイートを発見してダメ元でコンタクトをとったら運良く譲っていただけた。
クラブ月世界はお客さんとしては2回目。退職はしたけど思い入れのあるライブホールです。
ボックスシートのソファ席に座りながら、いろんなことを思い出した。
初めてパーティーの担当を持ってガチガチに緊張した時のこと。緊張していっぱいいっぱいだったけど新郎新婦の馴れ初めVTRを観て何かすごく応援したくなり頑張れたこと。その新郎さんとは今でもお花の注文をさせてもらう交流が持てるほど良い思い出になったこと。
初めてのビアホールで、みんなわからないなりに走り回って体育会系の部活みたいになってたこと。
ビアホールのライブに私が好きなミュージシャンや本当に良い音楽と思える友人のバンドを呼べたり、月世界のステージに憧れて見学に来てくださったベリーダンサーの方と呼びたいと思っていたアラブ音楽のバンドのコラボを交渉したこと。
悔しくてたくさん泣いたこと。
そんないろんな思い出があるクラブ月世界でのハナレグミの弾き語りは、自分の中にあるいろんな思い出に寄り添って、優しく語りかけるようだった。
好きな曲や聴きたい曲ばかり聴けた。ぜんぶ良すぎて書き切れないけど、「さよならCOLOR」「君は僕のともだち」「家族の風景」「男の子と女の子」「大安」「明日天気になれ」タイトル思い出せないけど、本当にぜんぶよかった!
そんな中でも「発光帯」がとにかくよかった。
ジーンときた。
驚くくらいギターチェンジがあったのだけど、10何年かぶりの弾き語りライブで普段ライブに持って行かないようなギターも持ってこようと思って…と、ひとつひとつのギターを、その歌に合うギターを選んで、曲を愛しむように大切に弾き、一曲一曲心を込めて丁寧に歌っていた。
最後に永積さん本人がセレクトしたポール・サイモンのStill Crazy After All These Yearsという曲をポータブルレコードプレイヤーでかけた。
邦題は「時の流れに」という曲で、昔付き合ってた彼女に偶然会った男が、一緒に飲みに行って、まだ彼女の事を想う気持ちがあることに気づきながら、ひとりでマンハッタンの街を眺めているという曲だそう。
この曲を聴くと本当にマンハッタンの景色が浮かび、音楽で景色が見えるんだと思ったと話していた。
ハナレグミの歌声を聴きながら、私は私の思い出や景色を思い浮かべ、またライブを聴いているクラブ月世界での日々を愛しむように思い出せて嬉しかった。
店長の井上さん、音響の曽我さんにも挨拶できて嬉しかった。
あまりにライブが良すぎて、すぐに帰りたくなくて西村珈琲でこの文章を書いてます。
こういう時間や、心が動いてピチピチしてる瞬間のまま文章が書けることが私にとって本当に豊かで幸せな時間だと思う。