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好きnote 39 「ドクロズ」
最近好きnote更新できてへんなー。私の好きってこんなもんやったかなぁ…と思っていたのですが、とんでもなく好きなものを記事にするのを忘れていた「ドクロズ」である。
1995年に京都嵯峨芸術大学軽音部で結成された京都の至宝ギャルバン。私はギャルバンがすごく苦手なんだけど、そんな私が唯一大好きなギャルバン。
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ドクロズの魅力ってひとことで言えないのだけど、一番好きなのは媚びないのに可愛くてカッコいいところ。今はいろんなタイプのギャルバンがいると思うけど、私の中でギャルバンのイメージはSHOW-YA(例えが古すぎるてわからない人多発)みたいに男を寄せ付けないイカツイ感じか、「私たちって可愛いでしょ♡」みたいな媚びを感じるアイドル系のイメージが強くて、どっちのタイプも苦手だった。ドクロズはどちらの系譜にも当てはまらない不思議な存在。そこが本当に大好き。
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ドクロズを最初に観たのは2000年の秋。京都大学西部講堂で行われた「どんと飛び出せ屋根の上」というイベントで。知人がこのイベントに出るので、もしよかったら来てくださいと誘ってくれた。この年の1月に他界したどんとの追悼イベントで、どんとのことも西部講堂のこともよく知らないのに観に行った。初めて訪れた西部講堂は「この中でライブするの?」というサイケで大きな寺小屋みたいな感じで、中に入ると独特の土埃の匂いがした。
すべてが初めてで観たことない聴いたことないバンドが次々出てきた。かろうじてソウルフラワーもののけサミットは知ってた。知人のバンドは何故かライブが終わった後に手作りの飴を客席にばらまいていた。そんなイベントを主催したのがドクロズだった。よくわからないけど同世代の女の子たちがこんなイベントを主催するなんてすごい! と思った。
その後に観に行ったドクロズのライブで、ボーカルのあさこちゃんがやじるおっさんに向かって「うっさい! ハゲ!」と言い返す姿を見て、私は何だかすごく好きになってしまったんだ。ドクロズを。
一切媚びないけど女の子の可愛さがあるし、女の私から見てめちゃくちゃカッコいい! そして何より楽曲がカッコいい。確かうつみようこさんだったと思うけど、ドクロズのに向けたコメントで「このネットリした感じは、男には無理(出すことができない)だな」と書いていて、それを読んだ時に「よくわかるっ!!!」と思った。そんな風に一方的にどんどん好きになっていたドクロズ。初めてドクロズの皆さんに勇気を出して声をかけた時、私のテンションがだいぶ変だったみたいで、当時のギターのくぅさんが「私、あの人無理…」と言っていたらしい(あさこちゃん談)。
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くぅさんの名前が出たのでちょっと書きたい。ドクロズは1997年からベースのおやびんとギターボーカルのあさこちゃん以外はゆるやかにメンバー変更をしている。くぅさんは二代目ギタリスト。ほんわかした雰囲気とは裏腹にとっても自由奔放なギターを弾く。ドクロズの楽曲のギターは自由奔放であればあるほど曲が引き立つ。自由奔放なギターの音がワガママな女の子そのものな感じがして好き。現ギタリストのむうとんもめちゃくちゃギターが奔放。もっと私を振り回して!って気持ちになる。
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最近のライブでは「何もないフリ」では間奏の途中でMCが入り、メンバートークが盛り上がったところの不意を突いてギターリフ始めるタイミングの絶妙さがどんどん高度になっていく。むうとんが悪戯っぽく、どこまでメンバーの不意を突いて曲を再開するかが見どころになってきていて本当に楽しい。
ドクロズはとにかくライブを観てほしい。私のお勧めは京都の磔磔か拾得で観るドクロズ。どちらもいいのだけど、個人的には磔磔で瓶ビール片手に踊りながら観るドクロズが好き。
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このご時世なので、磔磔のライブもいろいろ制限があるけど、それでも先日の7月24日に行ったドクロズ9年ぶりのレコ発ライブ@磔磔は本当に素晴らしかった。何だろう。私が今まで観てきた(私以上にずっとドクロズを観てきたファンの方もいるはずなので偉そうには言えないですが)ドクロズのライブで一番最高だった。ワガママを言えば「ノックしておくれ」を聴きたかった! という個人的要望があるだけで、あとは本当にすべて完璧!
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そんなドクロズ。ちょっとした自慢がありまして。2015年にひょんなことから私が主催した京都のLivehouse nanoでイベントをしまして、そこにドクロズに出ていただいて本当に嬉しかった!!!
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イベント自体や出演いただいたアーティストの皆さんはすべて本当によかったのだけど、私自身の不甲斐なさや至らなさに打ちひしがれつつも、どんなに自分が周りに恵まれて支えられていたのかも痛感して感謝できたイベントになりました。
打ち上げの一コマ。
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あの世に持って行けるものって思い出だけって聞いたことがあるけど、もしそれが本当なら私は最高な思い出がたくさんあって、思い出の数で言えば大富豪なんじゃないだろうか。
結成から27年。ドクロズ10周年ライブや20周年ライブもあったから、本当は25周年もやりたかったはず。だけどドクロズは決して腐らずにむしろ魅力を増して輝いてる。20代の頃の初期の楽曲も新鮮さを失わず、少しずつ楽曲もメンバーもしなやかな変化をしながら魅力を増すドクロズ。初期の頃の人前では隠してる恋する女の子の不安定さやちょっとした暗さをロックに!というところから、女性の持つ色んな面が楽曲の広がりと共に表現されていき、最近では包容力さえ感じる楽曲もある。新しいミニアルバムの中に収録された「美しい鳥」という曲は、何年か前のライブで初めて聴いて、聴いた時かずっと大好きで早く歌詞をじっくり眺めたり何度も聴いたりしたかったので、9年ぶりのレコ発が本当に嬉しかった。いつまでも憧れの女の子でずっと大好きなギャルバン。それが私にとってのドクロズ。できたら女の子にこそ聴いて欲しい。
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そんなドクロズの東京のライブがあります。
新譜の「UCHU ICHI NO ME」に収録された「美しい鳥」は、本当に名曲なのでもっとたくさんの人に聴いてもらいたい。あと、新譜の歌詞カードのSpecial Thanksに今まで歴代ドクロズメンバーの名前が書いてあったのも地味に感動した。そういうところが本当に大好き!
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あと初めて直接ライブに行ったのに配信ライブまで購入した7月24日のライブを毎日のように観てます。8月7日まで試聴可能! もし興味を持たれた方がいたら観ていただきたいライブです。
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